癌(がんガン)は日本人死亡原因の第1位で約3割を占めます。かつては男女ともに 胃癌の患者が多かったが、戦後の生活習慣の変化に伴い、肺がん・乳がん・大腸がん・ 前立腺がんなどが増加していて、ガンの欧米化が指摘されています。

<がん生存率>最大33ポイント差 国公立28専門病院

 全国の国公立のがん専門病院でつくる「全国がん(成人病)センター協議会」(全がん協、31施設加盟)は23日付で、01~03年に加盟施設の患者だった人の治療開始から5年後の生存率を、5部位のがんごとに分析し、同意を得た28施設別に公開した。施設間の差は肺がんで最も大きく、33ポイントあった。最少は乳がんで9ポイントだった。
 施設ごとの生存率公表は07、08年に次いで3回目。公表した施設数は、乳がん25▽大腸がん24▽肺がん24▽胃がん23▽子宮頸(けい)がん16--で、前回より延べ28施設増えた。患者のがんの進行度に偏りがあるため、初期の「1期」と、最も進行した「4期」の比率も調べた。数字が小さいほど、進行がんが相対的に多い。データをまとめた群馬県立がんセンターの猿木信裕院長は「病院間の優劣を示したものではなく、患者が医師と治療について話し合う資料として使ってほしい」としている。

 また、施設ごとの生存率とは別に、30施設のデータから、肺がんの種類別に5年生存率を初めて算定した。最も高かったのは腺がんで51.1%(症例数7197)、扁平(へんぺい)上皮がんが33.8%(同3027)、小細胞がん17.8%(同1350)。

 全加盟施設で97~04年にがんと診断された24万症例をデータベース化して、30以上の部位や進行度、性別ごとに生存率を検索できる「KapWeb(カップウェブ)」も公開した。より自分の症状に近い条件で、調べることができるという。いずれも全がん協のウェブサイト(http://www.zengankyo.ncc.go.jp/ )で公開している。

地域の絆で地域防災を、中学生らが救出法やAED学ぶ/戸塚


 中学生と青少年指導員の結びつきを強め、災害時の地域での速やかな連携を目指した防災研修会が21日、横浜市戸塚区深谷町の市消防訓練センターで開かれた。戸塚区と同区青少年指導員協議会が共催し、区内の中学生や青少年指導員ら約230人が参加した。

 建物の下敷きになった人を救出する訓練では、戸塚消防署員がジャッキを使って障害物を取り除く方法を教えた。中学生はジャッキのほか、てこの原理を活用して速やかな救出に努めた。

 同消防署員は「救助技術はもちろん必要だが、何よりも苦しんでいる人に声を掛けて励ますなど、何とかしようという気持ちを伝えることが大切」と強調した。

 市資源循環局の職員は、断水などで水洗トイレが使えない際に便利な簡易トイレの使用法を説明。「1日5回はトイレに行くと考え、3日分は各家庭で用意してほしい」と呼び掛けた。

 災害時に役立つロープの使い方や心肺蘇生法、自動体外式除細動器(AED)の研修なども行われた。

慶應義塾大学(慶応大)は10月17日、日本医科大学の協力を得て、濃度2%の水素ガスを吸入することにより心肺停止から蘇生した後の脳機能や心筋組織の後遺症を軽減し、生存率を改善することをラットにおいて発見したと発表した。

今回の研究結果により、水素ガス吸入療法は、心肺停止から蘇生した後の脳や心臓の機能低下を抑制し、生命予後の改善に効果がある可能性が示唆され、心肺停止蘇生後の患者の社会復帰率向上に向けての大きな1歩と考えられるという。なお、この治療法は濃度2%水素ガスを吸入するもので、爆発などの危険性はない。

日本での心肺停止(病院の外で起きるケース)は年間約12万例発生している。
AED (自動体外式除細動器)の普及により救命率は向上しているものの、心肺停止から蘇生した後は脳や心臓に重篤な後遺症を残し、社会復帰の可能性が極めて低く、予後(治療後の回復の見通しのこと)は生存の生命予後にしろ、機能的に後遺症が残るか否かの「機能予後」にしろ極めて不良なことが大きな問題となっている。

「夢の再生医療」実現間近 iPS細胞実用化へ研究急速に進展

 京都大の山中伸弥教授がヒトiPS細胞の樹立を発表してから間もなく5年。「いずれはノーベル賞確実」とされたが、再生医療の研究は実用化に向けて想像以上のスピードで進んでいる。来年度は世界初の臨床研究が日本でスタートする見通し。ビジネス面においても、「夢の再生医療」の実現が目前に迫っている。

 iPS細胞を使った再生医療は、まず安全なiPS細胞を効率よく作製する技術の確立が必要だ。山中教授が当初開発した作製法は、体細胞に導入する遺伝子のうち1つはがん遺伝子で、iPS細胞の作製効率もヒトの場合で10%程度と低かった。この問題を克服するため、山中教授らは昨年、がん遺伝子を別の遺伝子に置き換える方法を開発。作製効率も40%以上に向上したため「魔法の遺伝子」と名付け安全性を大きく向上させた。

 iPS細胞から目的の細胞を分化・誘導する技術も進展しており、すでに肝臓や心筋、神経など多くの細胞で成功。さらに京都大は今月、マウスのiPS細胞から卵子を作製し、体外受精で子を出産することに成功したと発表した。

 全身の細胞がiPS細胞に由来する個体もすでに誕生しており、iPS細胞に全ての組織や臓器を作り出す能力があることを証明した。再生医療の対象は心筋梗塞など幅広いが、その中で臨床応用が最も近づいているのは、光を感知する網膜の一部が加齢に伴って障害を受け、視力が極端に低下する「加齢黄斑変性」という目の病気だ。