【K-pop】K-pop、2026年グラミー賞にノミネート | アカデミアからのぞくJ-POP, K-POP, HIP-HOP

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このブログではアカデミックな立場から(主にアメリカで)どのようにJPOP, KPOP, HIP-HOPが認識・議論されているかを文献なども紹介しながらお話ししていきます。のんびり書いています♪

こんにちは!

 

 

 

【K-pop】K-pop、2026年グラミー賞にノミネートされたが・・・

 

 

2026年グラミー賞ノミネート作品の

フルリストがリリースされました。

 

グラミー賞ノミネート作品リスト

 

 

 

 

K-pop勢に注目してみると、今回は前年と違い

ちらほらノミネートされています。

私が見る限り

 

Category 1: Record of the Year

APT.
ROSÉ, Bruno Mars

 

Category 4: Best New Artist

KATSEYE

 

Category 8: Best Pop Duo/Group Performance

**Golden [From "KPop Demon Hunters"]**
HUNTR/X: EJAE, Audrey Nuna, REI AMI

 

Gabriela
KATSEYE

 

**APT.**
ROSÉ, Bruno Mars

 

こういう感じです。

 

 

K-Popグラミーノミネート者の傾向

 

おもしろいなと思ったのは、いわゆる、

私たちが親しんでいるK-Popではない

形のK-Popがノミネートされているということ

に注目です。

 

というのも、

まずは、ROSÉはK-Popから距離を置いています。

もちろん、Bruno Marsとのコラボということも

大きいとは思います。

 

KATSEYEはアメリカ現地化グループなので

見た目が典型的なK-Popではないです。

でも、確かに注目されているし、Gabrielaは

よかったと思います。

アメリカでは人気があると思います。

 

そして、

Golden [From "KPop Demon Hunters"]

ですね。

KPop Demon Huntersなんですが、これも

凄まじく人気が出て、ビルボードチャートイン

しているのですが、何が微妙かというと、

制作会社が韓国の会社ではないです。

アメリカの会社、SONY Pictures Animation制作。

キャストやプロダクションメンバーも、アメリカ・

カナダベース (diaspora)。

アメリカはアメリカ産に優しい。アメリカファースト!ニヤニヤ

作品が韓国ソウルという設定ですが、そうやって

うまく設定をK-Pop発祥地「韓国」にしておいて

実は作品の制作には韓国があまり関わっていない。

右矢印韓国企業じゃなくてもK-Popを制作できる。

(これは少し前に記事にしていますが、

韓国のクリエーターたちが韓国ではお金にならない

ので外に流出してしまっているという現実もあります)

 

 

世界で人気のK-Pop像とは?

 

こう見ると、現段階での「世界で人気の

K-pop像がぼんやり見えてくるのですが、

K-popにしてK-popにあらず・・・

K-popと言ったもん勝ちであり、

(K-popからKを取って

離れたい人もいるけれど)

K-popに韓国の要素は重要ではないという

結論が出ました。韓国人じゃなくてもいいし。

グラミー賞にノミネートされるには、

まずはdiasporaの方がいい、ということに。

〜系ってやつです。世界に分散した韓国風、韓国系。

完全な韓国だと難しいのかもしれません。

皮肉ですが、KATSEYEが唯一K-Popグループで

ノミネートされているのを見ると、そう感じます。

つまり、「韓国や韓国文化に誇りが持てる!」

と堂々と言えないのがK-popの世界になってしまいました。

「韓国利用して金儲けさせてもらいました!」ですね。

KATSEYEはHYBEのおかげ!とはなるでしょうけれど。

 

 

「K-Pop」と一言添えてお金を稼ぐ

 

これらのノミネートされた作品の誰かが

受賞しても、韓国やK-ビジネス、所属事務所に

感謝はできても、国の文化遺産に誇り、

とはならない変な立ち位置になっているなと

感じます。だって韓国出身じゃないんだから。

K-popオタクたちは「わぁ〜すごい!!!

K-Popってやっぱりすごいよね!!!!」

と、単純に嬉しいのかな?

韓国出身の韓国ベースの韓国人制作じゃなくても?

K-Popって一体なんなんでしょうか・・・。

そうか・・・K-popと聞くとなんでも

飛びつく消費者心理を狙っているんだもんね。

でも逆に変異を繰り返してここまでの形になった

K-popってすごいな、とは思いました。

何者にでもなれるし、何者でもないK-pop。

よくわからないけれど、とりあえず人気があれば

いいや、という趣旨のようです。

 

それではまた。