【K-Pop】ブラックミュージックを丸パクリしてもOKな理由 | アカデミアからのぞくJ-POP, K-POP, HIP-HOP

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このブログではアカデミックな立場から(主にアメリカで)どのようにJPOP, KPOP, HIP-HOPが認識・議論されているかを文献なども紹介しながらお話ししていきます。のんびり書いています♪

こんにちは!

 

少し前の記事にはなるのですが、

最近のK-popを考察する上で

Black Musicは切っても切り離せないので、

お話ししようと思います。

 

 

【K-Pop】ブラックミュージックを丸パクリしてもOKな理由

こちらの記事からの引用です。

 

2020年の記事になるので、

BTSのアメリカ活動が

ますます活発になっていた頃。

 

その頃、Black Lives Matter運動が

激しくなり、アメリカのKーpopファンも

サポートをするようなポストを

たくさんSNSにしていました。

そこに、BigHit(現HYBE)も

その運動に乗っかり、100万ドルを

寄付したとうニュースが出ました。

ちょっとした論争を巻き起こしました。

 

George Mason Universityの

Crystal Anderson教授が出された本の

中でこのK-popと黒人音楽の関係について

書かれています。

(著書:Soul in Seoul: African American Popular

Music and K-Pop)

 

Anderson教授は、K-popの曲の中に

ほぼブラックミュージックをそのまま

使用した作品が見られると指摘。

例えば、

K-Ci &JoJoの『All My Life』が

2PMの『Wanna Love You Again』

に似ていたり・・・

 

R&Bのサンプリングではなく、

ほぼ

そのまんま使われているような

ものあるそう。

 

滝汗

 

どこかの誰かさんなら、

「盗作だ!丸パクリだ!」

大騒ぎ・・・・

となりそうなもんですが。

 

Anderson教授は全く違った角度で

この現象を分析。

これが、African Americanに特有の

いや・・・

Hip-hop風解釈ですね。

元々、サンプリング文化です。

こういう丸パクリが

問題にならない理由がわかりました。

 

黒人音楽が白人にパクられることは

アメリカ国内のことなので、

あったそうです。

しかし、黒人だからいいじゃないか、

と「引用されないことが多かった」

らしいのです。

黒人文化を正しく評価されない。

そうやってアンダーグラウンドな

位置にあったわけです。

 

ところが、K-pop勢は堂々と

丸パクリはするが、しっかりと

「引用もしてくれる」

多くの黒人ミュージシャンとのコラボも

してくれる。

そういえば、2025年現在もBTSのJ-Hopeも

新曲をMiguelとコラボしていますよね。

 

そういう点があるので

許されているらしいのです。

許されている・・・というか、

感謝されていますね。

そうやって引用してくれることで

オリジナルを聴く人が増える

わけですから、拡散される、

いいことだ!となる。

ただ、もちろん文化間の違いは

ありますけどね。

綺麗な部分を見せる(綺麗な部分しか

表に見せない)K-Popの世界と

荒々しい本当の素の部分を見せるHip-hop。

この辺りの摩擦はあるにはあります。

 

が、韓国にも、Korean Warの後

大量の韓国人たちがアメリカに

移住しました。そういう部分での

KoreaーUS間の繋がりは

ありますよね。

メインストリーム(白人)の国で

苦労をする韓国人と黒人との繋がり。

そういう繋がりをお話しされています。

 

KーPopが、アメリカにおいて、

日本のアニメ、中国のカンフー映画

みたいな位置付けになるのではないか、

という考察もされています。

 

あとはMotownの話もK-Popと

関連付けて面白いのですが、

これはまた別の機会にお話ししたいと

思います♪

 

それではまた。