こんにちは。

 

本日は、

 

 

口パクを嫌うアメリカ

ということについて。

 

K-Popアーティストの2024年グラミー賞の

ノミネーションゼロということを

お伝えしたのですが、lip syncも多少は

関係しているのかな、と思います。

 

lip sync というのは、いわゆる

口パク?っていうのかな。

K-Pop業界においては口パクは

当たり前というか、何ら問題なく

行われることです。

激しいダンスをしながら歌うことは

ほぼ不可能だからです。

口パクやかぶせが受け入れられている

世界です。むしろ、生歌をしない方が

いいまでもあります。

 

これが・・・問題でもあるんですね。

実は、

グラミー賞でのライブは口パクは

許されていませんでした。

その伝統を壊したグループがいたのですが、

それが、Milli Vanilli という

ヨーロッパ出身のデュオでした。

もう30年前にはなりますが、

彼らは、別の人たちのボーカルを

口パクしました。

単なる口パクよりも重大な罪を

犯しました。

その後、デュオの一人が自殺。

何十年立った今でもまだ語り継がれる

スキャンダルです。

彼らが新人であり、誰も彼らをマーク

していなかった。

曲が世界中でヒットしてした

ということで、グラミー賞で

パフォーマンスをしたが口パクで

しかも本人が歌っていない歌だった。

グラミー側のミスでも

あったのですが、グラミー側は

いまだにMilli Vanilliを許してはいないのです。

 

ただ、ダンス系の曲では歌とダンスを

一緒にすることは無理なので、

口パクをする人もいるにはいます。

この30年でゼロではありません。

しかし、実際にはライブで口パク

というのは認められていないので

(違反ではないですが、今も良しとは

されていません)

まだMilli Vanilliの話が持ち出され、

悪い慣習を作った

と責め続けているのです。

 

アメリカでも多くの人、ミュージシャンなどが

口パクを評価していないことがわかります。

口パクOK文化ではないのです。

だから大物が何かのステージで口パクを

すると大きなニュースになります。

 

例えば、Rick Beatoのコメント。

彼は口パクはダンス曲では仕方がない

とはしながらも、生歌で歌う

アーティストを高く評価しています。

 

 

K-Popというのは歌を聞かせるというよりは

「見せる」音楽です。

歌とダンスとファッションが融合したもの。

スタイリング重視のパフォーマンスです。

そもそもグラミー賞とは相性の合わないものですね。

口パクが悪とされるグラミーになぜそんなに

こだわるのか。グラミーにノミネートされないことが

そんなに残念なことなのか?

名声と金に人は目が眩むものですね。

グラミーの歴史を見てみると、K-Popとは

ベクトルが全然違うことがわかります。

アメリカの伝統に入っていくには、

郷に入りては郷に従え、であり、口パクはやめた方が

いいんですが、そうなると、立ちっぱなしで

歌に集中になってしまいます。

何人もいるメンバーが

立ちっぱなし。それがK-Popだと

今や誰も思わないでしょう?

見せ場はダンスブレイクではないですか?

ファンは物足りなさを感じるかも

しれません。

そして、立ちっぱなしで歌を歌うことに物足りなさを

感じるのであればその時点で、すでに

グラミー賞に合っていないスタイル

なんです。グラミー賞はK-Popを除外する意図は

なく、ただ自分たちの「伝統」を守ろうと

しているだけのことです。

このような考え方もできるのです。

 

アメリカの懐に入っていくために

何もかもアメリカの思う通りにする必要も

ないし、それが正義だとも思えない。

人間は幻を追いかけてしまいがち。

掴めないものを一生掴もうとする幻想と

戦い続けるのでしょうね。

 

それではまた次回。