現役人事が発見した「優秀な学生に共通する9個の経験値」 | アドマン3.0=人事になりました。

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サイバーエージェントで新卒採用責任者をしています。

タイトルは煽りっぽいですが、かなり参考になる記事を書いてしまいたいと思います。

3年生以上にとっては「もう遅い」内容もあるかもしれませんが(人生に遅いなんてことはきっと無い!)、1,2年生は出来る限り全部経験すると良いのでは?と思います。というか、僕が大学1年に戻れるのであれば全部やってみたい。


人事になって13ヶ月が経過しました。正確な人数は覚えていませんが、自社他社内定者含めてかなり優秀な学生とじっくりと腹割って人生について話をしてきました。その中には外資コンサルや外資メーカー、外銀などの内定者もいますし、商社の内定者もいます。電博などの広告会社の人間もいれば、サイバーやGoogleのようなITメガベンチャーの奴もいます。

そんな僕が優秀だなぁ、人事と就活生の関係性を超えて今後も付き合っていきたいなぁ、と思える面白い人間に共通する経験値を整理したいと思います。優秀な学生は、この内2個以上を経験していることが多いですね。

ちなみに、何を経験しているか?が重要でなく、その経験から何を学んだかが重要である、という就活業界の通説がありますが、半分アグリーで半分反対です。やはり経験それ自体に価値がある場合もあると思っています。

※ちなみにこちらで推薦している経験の中には、リスクの高いものも含まれます。それを経験するかどうかはご自身の責任と判断でお願い致します。


経験.1 インドに行っている。

インド、は一種のメタファーなんですが、優秀な学生はある種ちょっとした危険地域に行ったことがあるやつが多いです。そこで割りとキツイ体験をしている。

特に多いのがインドなんです。ガンジス川に飛び込んで1週間以上寝込んでいた、◯◯を盗まれて10日間野宿した、みたいなエピソードを喜々として語ってくれたりする。※インドをdisっているわけではありません。

ただこういった死を意識する経験」をすると、「」を実感するんですね。そういう経験をした人は、人間的に面白い奴が多い。ある時優秀な学生を集めた飲み会をしたら、僕以外の全員がインドに行っていた時は驚きました。人事の皆さん、インド採用、要検討です。



経験.2 研究室で寝袋で泊まりこんで研究している。

主に理系院生に多いですが、研究室に泊まりこみで仕事している奴はかなりベンチャー向きの素養を持っています。ヘビーに働けるし、コミットメントが強い。

また期日の決まったアウトプットを出すことに体験的に慣れているため、ビジネスパーソンとしての基礎体力があるんですね、こいつらは。そういう意味でも日本の院生はもっと評価されてイイのではないかと思っています。


経験.3 留学経験がある。

これはほんとに僕もやればよかったと思ってますが、留学は出来るなら確実にしておいたほうがイイと思います。留学している=優秀、というわけではないのですが、留学経験のある優秀な奴はやっぱりグレードが上がります

先日ボスキャリで慶応からカーネギーメロン大学に留学している学生と話していたんですが、留学して数ヶ月で多数の論文とプレゼン(もちろん英語)を経験しており、ものすごくレベルが上がっていました。

それに加えて、英語が出来るだけで様々な情報にアプローチ出来ますし、留学時に作ったネットワークは一生涯のもの。今1,2年生の学生たちは、真剣に留学を経験すると良いと思います。


経験.4 スタートアップで長期インターンしたことがある。

これは近年顕著になってきている傾向値ですが、スタートアップでヘヴィにインターン経験をしたことがある学生は優秀なことが多いです。大企業のインターンのような擬似ビジネスではなく、ガチビジネス、それもスタートアップなので普通に労働力として頼られるので一気に成長します。他にもおすすめポイントがありまして、

①2年生や3年生の前半など、早期で今経験ができていると、ビジネスパーソンとして足りないところ、を自覚したうえで残りの学園生活を送れるようになるので非常に有意義です。

②スタートアップ経営陣は、A.他の企業で「鳴らしてきた」百戦錬磨のビジネスパーソン、や、②業界をひっくり返そうと画策している鼻息荒い若手有望株、のようなひとが多いので、単純にその地殻で働くことは学びでしかありません。


なんとなく学生の質からしておすすめなのは、RettyとかFiNCORIGAMIとかですかね。


経験.5 富士山より高い山に登ったことがある。

これは僕が山好き、だからではありません。割りと優秀な奴は登っていたりします。ポイントは1日で行って帰ってこれる富士山クラスではなく、何日・何週間をかけて登るイモト的なお山たちです。

僕が会った中で言うと、キリマンジェロ(5,895 m)、モンブラン(4810m)辺りが人気ですね。ツワモノだとアンナプルナ(8,091m)やアコンカグア(6,960m)などもいますね。

山登りと仕事ができる、との因果関係についてはまだ検証ができていないのですが、推察するに困難に打ち勝つメンタリティや限界突破体験、などが優秀さの土台を形作っているのでしょうか。


経験.6 果てしない回数の合コン(=戦)を戦っている。

いわゆる広告・マーケ系や営業の強い会社の内定者で多いのですが、話していると優秀な一方で、(愛すべき)糞野郎属性を持つ層が一定量います。話していると、ものすごい回数の合コンを経験しています。おそらく成功も失敗もしているのでしょう。

僕は正直なところ、人生で1回しか(それも新卒一年目の時に先輩に無理やり誘われて)合コンなるものに参加したことがない(ファクト)ので、具体的な考察が出来ないんですけれども、必然的にコミュニケーション能力が磨かれるんだと思います。知らない人と盛り上がらなきゃいけないわけですからね、僕は苦手です。

また合コンをどうせするならめんどくさくても「主催者」側に回ると良いでしょう。初めて同士の人間が集まる会合をいかに盛り上げるか、はイベント運営にも通じるノウハウだと思います。


経験.7 けっこうな額の借金をして返済した経験がある。

これは注意が必要なのですが、借金をして返済、までがワンセットです。借金をしているだけではダメ。ちゃんと返してこそ大人です。

僕も学生時代けっこうな借金を抱えましたが、こうなると人間は本当にビビるんですね。ヤバイ、と。その時「稼ぐ力」を磨く最大のチャンスが訪れます

一般社会人としても、金を稼ぐ力は意図して磨かないと磨きづらいものだと思っていて(営業だけしてても身につかないし、企画してても身につかない能力)、生命力にも近い概念だと思っています。健全な借金は力なり。


経験.8 No.1経験がある。

これは言わずもがな、ですが、どんな領域でもNo.1になることは容易ではありません。多大なる努力、集中力。何よりそれをするために他の選択肢を切っているわけですから、まさに選択と集中です。

また名著上達の法則によると、一芸に秀でるということは多芸に秀でることだといいます。弊社内定者にも少林寺拳法二年連続全国一位のツワモノがおりますが、非常に楽しみです。


経験.9 「教える」経験を持っている。

教えるためには、自身の知識を体系化しなければなりません。また教える、ということはまさにアウトプットなわけです。必然的に「教える経験値」が多い人は、思考の整理能力が高く、アウトプットが得意なパターンが多いです。

家庭教師を長く続けていたり、塾の講師でTOP人気だったり、部下に教える立場を経験していたり・・・こういった経験値を持っている人間は優秀な可能性が高かったりします。



以上、僕がこの1年ほどで出会った学生に共通する要素をむりくり整理してみました。学生の皆さんは是非参考にしてみてください。人事の方は「こんな経験もありじゃね?」とコメント頂ければ掲載させて頂きます!


最後に一言:信じるか信じないかはアナタ次第です。