2024.4.28(日)びわ湖の春 音楽祭 阪哲朗指揮 京都市交響楽団 | Concert memory

びわ湖ホール

 

 「びわ湖の春 音楽祭2024」は「ラ・フォル・ジュルネ」に替わり始まった「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭」の替わりに2023年に始まったものである。レオンコロ弦楽四重奏団の演奏や石田泰尚と岡本知也のリサイタルは大変盛り上がったようだが、私はファイナルコンサートのみ参加。

 曲目はマーラー交響曲第5番アダージェット、ブラームスのヴァイオリン協奏曲(ソロはウィーン響コンマス ダリボル・カルヴァイ)。コンサートマスターは泉原隆志。

 両曲とも明るく美しくまとまっていた。私からすると、アダージェットはもう少し重みがある方が好きではあるのだが、、ヴァイオリン協奏曲は全体的にテンポは穏やかで柔らかく繊細な演奏が繰り広げられた。一楽章のヴァイオリンソロにはうっとりさせられるものがあった。ここでなんとも面白かったのが、カルヴァイ氏がほぼ弾き振り状態であったことである。阪氏がステージ上手側に指揮を振ると、下手に向けてカルヴァイ氏が合図を出すという感じである。打ち合わせ済みのことなのか、つい音楽にノッてそうなったのか、ともかく、見ていても面白いものだった。ファイナルコンサートはどうやら当日買う人が多いのか、前日までは席に余裕があったが実際のところ満席であった。数回のカーテンコールの後、拍手が続く中会場アナウンスによって音楽祭終了が告げられた。

 こういった音楽祭ではオーケストラ初心者の方々も多くいるようで、楽章ごとに拍手が湧いてしまった。考えてみると、初心者からすると楽章とは、?ということになるのだろう。こういう説明もあるとよりよいのかもしれないと思ったり。なんであれ、この世界に新しい住人が増えてくれるのは嬉しいものだ。是非これを機に、幅広い世代にオーケストラ好きが増えていけばと思う。