またこの本の中で特に印象に残っているのが「RJP現実主義的な仕事情報の事前提供」という概念です。「学生の側が節目の大切な判断をする際、ほんとうに役立つ情報を提供するのがRJPの使命だ。」と書かれていますが、まさにその通りだと思います。日本が横一線状態での就職活動だからか、悪い部分を伏せて過剰によい部分を見せる企業が多いように感じてしまいます。特にJクラブの経営者では非常に重要であると感じました。ほんの一部の華やかな側面を過剰に見せることで、いかようにもよく見せることが出来てしまうからです。ただしそれではもちろん入社した人も長続きするはずもありません。悪い側面をしっかり伝えつつも(報酬、残業、休日勤務etc、それを上回るような良い面を(やりがい、誇り、社会貢献、感動etc)伝えるまたはつくっていくことが大事だと思います。現在はSNSなどの普及で悪い評判はすぐに広まってしまいます。経営者として、何が入社したあとのモチベーションになるかを考え続ける必要もあると感じました。
最後に日本を代表する写真家であった山田氏が語った言葉が、キャリアというものをうまく表していると思います。「人生には三筋、四筋ある。ただそれが振り返ってみたら一筋だったというのが僕自身の美学ではないかと思います。だからそこで筋を通したい。」つまり、初めから最後まで一筋でいくのではなく、いくつもの筋に分かれているようでいて最終的にはそれも全てつながっているというものです。それはスティーブジョブスもある大学の卒業スピーチで言っていた言葉にも通ずるものがあると思います。「未来に先回りして点と点をつなげることはできない。君たちにできることは、過去を振り返ってつなげることだけなんだ。だから点と点とがいつ何らかの形でつながると信じなければならない。」(本書の文中ではありませんが。)結局キャリアは歩んでいる時には、わからないことが多く振り返った時に、あの時の判断は正しかったんだと思うしかできないと思います。そのためにも、節目で自ら決めた道は自分が信じた通り愚直に歩み続けることが大事だと感じました。
働くひとのためのキャリア・デザイン (PHP新書)/PHP研究所

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