(1)インヴェスドクターさんのXの投稿から

 

 インヴェスドクターさんがXに以下のような投稿をされていました。

 

①「『私の実感ですが、「あまり学会発表したくない」という若手医師が増えています。「医師の働き方改革」の影響もあるでしょうし、武将たちが集う会場で、フルボッコされたいと思う新兵がいないということも意味しています』」

 

➁「学会で大事なのは、若い発表者が畏縮して「発表嫌い」にならないことです。「その治療、間違っていますよね?」「最新ガイドラインを読んでいないのですか?」という発言ではなく、「こういう症例は迷いますよね」「ガイドライン改訂が頻繁なのでフォロー大変ですよね」といった優しい言葉をかけたい。」

 

 

(2)学会の質疑応答はどうあるべきか?

 

 医療現場ですべての診断・治療が100%正しく行われることはないと思います。

 

 ただし、学会の場で発表するのなら、

 

間違った治療に対しては、

「その治療、間違っていますよね?」と言われても仕方がないと思いますし、

 

最新のガイドラインを読まずに治療して、その治療が最新のガイドラインからは最善の選択肢でなかったのなら、

「最新ガイドラインを読んでいないのですか?」という発言を受けても仕方がないと思うのです。

 

最善でない治療をすることで、患者さんに不利益が生じてしまっているのですから。

 

学会発表は十分に調べる時間があるはずです。

 

厳しい質問を受けるのが嫌なら、十分な準備を行うか、演題を出さなければよいと私は思うのです。

 

学会の場では、

「間違っていることは、間違っている」

「最善でないことは、最善でない」

というべきだと思っていました。

 

しかし、今は学会でも、

「こういう症例は迷いますよね」

「ガイドライン改訂が頻繁なのでフォロー大変ですよね」

といった優しい言葉をかけるべき時代になったのかもしれません。

 

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