(1)日本透析医学会で演者~聴講者間の暴力事案が発生
暴力って加害者のみが一方的に悪いのでしょうか?
暴力を振るわれないように配慮することも必要なのでしょうか?
そんなことを考えさせられる事例が発生しました。
第69回日本透析医学会学術集会で演者が聴講者に対して暴力をふるうという事案が発生しました。以下は学会のホームページに載っていた記事です。
日本透析医学会 - 第69回日本透析医学会学術集会最終日に発生した事案について (jsdt.or.jp)
「日本透析医学会
会員 各位
第69回日本透析医学会学術集会最終日に演者~聴講者間の学会会員同士の暴力事案が発生しました。
医学会は高い倫理観を求められる医師などの任意研究団体です。
日本透析医学会としては学術集会会場内が不穏な状況になったことは大変遺憾であり、今後、同じことが生じないよう猛省を促します。」
どうも演題の発表者に厳しいことを質問した聴講者に対して、発表者が暴力をふるってしまったようなのです。
学会会場で暴力沙汰を起こすなんて尋常な事態ではありません。
学会では活発な議論が行われるべきであり、忌憚のない意見を出し合うべきだと覆います。
発表者に対する質問には相手の立場や心情を思いやることが必要なのか、そのような配慮は必要ないのか?
「猛省すべき」なのは暴力をふるった加害者なのか、暴力を誘発した可能性のある被害者も含めてのことなのでしょうか?
(2)学会での厳しい質問が自分の成長にもつながるし、患者さんのためでもある
医学の学会では厳しい質問を受けないように十分に準備された研究発表をすべきだと思います。
私も若い頃学会会場で厳しい質問を受けてしまい火だるまになった経験がありますが、自分の準備不足が原因であり、次回以降の戒めになりました。
厳しいことを言われた方が自分のためであり、患者さんのためであると私は思います。
(3)発達に特性のある者は暴力の加害者にも被害者にもなりやすい
ADHDの子どもたちは衝動を抑えることができず、暴力の加害者になる可能性があります。
ASDの患者さんは相手の立場や気持ちを配慮しにくいため、暴力の被害者になってしまうリスクがあります。
これらの特性を十分に理解して、暴力の加害者にも被疑者にもならないように予防することが大事だと思います。