通信制高校卒業後の進路

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(1)通信制高校卒業後の進路の選択肢

 

 通信制の高校の卒業後の進路は

①大学進学

②専門学校

③就職

と3つの選択肢があります。

 

通信制高校に通っている高校生はこれらの中から進路を決めるわけです。

 

 

(2)通信制高校からの専門学校進学

 

 専門学校進学を希望する高校生が一番多いように思えます。

 

①勉強は嫌いだから大学への進学は考えにくい。

②就職は、高校卒業後の段階ではあまりいい就職口はなさそうなので、専門学校で何らかの技術を身につけてより良い就職先を見い出したい。

などの考えに基づくようです。

 

 ただし、

「美容関係の専門学校に進学しようと思います」

「製菓の専門学校に進学しようと思います」

などの希望を聞いたりすると、「専門学校の卒業後に学んだことを活かした就職口が見つかるのだろうか?」と心配になります。

 

(3)通信制高校からの大学進学

 

 大学進学を目指す層は2極化しているように思います。

 

 真剣に勉強に取り組んで、全日制の高校と変わらないレベルの大学の進学を達成する層と勉強にはあまりやる気は起こらないけれど、「大学卒」という資格だけで、どこの大学の卒業でも「通信制高校卒業」よりはよい会社に就職できる可能性が高いから大学進学を目指す層とがあるようです。

 

 果たして、どこの大学でも「大学卒」は「通信制高校卒」よも良い会社に就職できるものなのでしょうか?

 

(4)通信制高校への進学の是非

 

①中学校時代に勉強のやる気が起こらずに成績不振の生徒

②3年生の段階で不登校の生徒

は進学先として通信制高校を選択する場合が多いと思います。

 

「勉強にやる気が起こらない子が成績を上げること」「不登校の子が再登校すること」などは非常に困難であり、無理をしなくても、「通信制高校へ進学すればいい」と考えがちだからです。

 

 実際、通学制の通信制高校は中学校時代に不登校の方も学校に通える場合が多いし、中学校時代に成績不振だった場合も高校卒業の資格をほとんどの場合取れます。

 

 ただし、高校段階だけでなく、その先のことも考えて、通信制高校に進学するかどうかを決めた方がいと思います。通信制高校以外にも、全日制高校や定時制高校などへの道があります。高校卒業の段階での就職先の見つけやすさは全日制高校や定時制高校の方がよいといわれています。

 

 勉強にやる気が起こらなくても、何とか勉強して全日制高校進学を目指す。

 

 中学校に行きづらくても、何とか不登校を解消して全日制高校を進学を目指す。

 

 定時制高校は途中で中退する人も多いけれど、高校卒業後の就職先はそれなりにあるといわれています。

 

 中学校時代に頑張るか?

 高校時代に頑張るか?

 高校卒業後に頑張るのか?

 

 問われているのだと思います。