怒りというより、悲しい | 艶(あで)やかに派手やかに

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「女性」✕「発達障害」✕「アラサー」×「グローバル」の立場からダイバーシティ(多様性)について発信しています。

悲しい事件が起きてしまいました。

このブログで昨年8月に取り上げた、発達障害児へのスポーツ指導をテーマにした本「伸ばそう!コミュニケーション力」の著者、森嶋勉氏が代表を勤める「チットチャットスポーツ塾」(大阪)で不祥事がありました。

2014年7月に、森嶋氏がチットチャット公式ブログに、不適切な写真を掲載していました。
終業後の夜、女性スタッフが教室のマットで寝ている写真を森嶋氏が撮影し、その写真に「花婿募集中」というタイトルをつけてブログに掲載。「女性スタッフの掲載を拒否する意向を無視してアップ」という文まで付けて。

同書の版元、花風社のブログで知りました。
花風社のブログでこの事件が取り上げられたのは、昨年12月に読者からの告発があったことがきっかけでした。


この事件に関した、花風社のブログの一連の記事を見ました。

この事件はまとめると、
・女性スタッフへのセクハラである。
・女性スタッフの肖像権を侵害している。
・スタッフの労務管理がなっていない。
・インターネット上に画像をアップロードするうえでの注意がなっていない。


花風社代表の浅見淳子氏は森嶋氏に抗議したうえ、12月末をもって森嶋氏と共著で出版した「伸ばそう!コミュニケーション力」を絶版とすることを決定しました。
身を切る思いだったでしょうが、その迅速な行動と決断を支持します。

該当ブログ記事と森嶋氏のフェイスブックタイムラインを見ましたが、抗議のコメントが多数投稿されていました。
「自分だったらこんな教室に子供を通わせない、娘を働かせない」という意見が多数ありました。その通りだと思います。
スタッフを大切にできない指導者に、子供の健やかな育ちをサポートすることなどできるはずがないのです。

私のブログでも、昨年8月の同書を取り上げた記事は、削除といたしました。


しかしながら、絶版という社会的制裁にあってもなお、チットチャットブログの該当記事は削除されていません。
一体どうしたことでしょうか。

チットチャットは小さな企業のためか、この事件は報道には出てきていません。
しかし、考えたくはないですが、似たようなことが大手スポーツクラブで起きれば、支配人の首が飛ぶどころの騒ぎではありません。全国のクラブに影響が出ます。

「伸ばそう!コミュニケーション力」は、発達の問題ゆえに運動苦手で嫌いになりがちな子供でも、工夫するだけでスポーツを楽しめるようになり、生きる力までつけていける。そんな希望を与えてくれた本でした。
そのチットチャットで、こんなことが通っていたとは。

怒りというより、悲しいことです。