『魔宮の伝説』に引き続き、午前十時の映画祭にて『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』観てまいりました!

 冒頭はリヴァー・フェニックス演じるインディの少年時代の冒険。のちのトレードマークにもなる鞭をおそらくこの時初めて使って、あごの部分に傷を負ってしまうシーンがあり、その後大人のインディ(ハリソン・フォード)にも同じ傷があるというの、大画面でちゃんと観たからか初めてそういう仕掛けに気づいたな~。第1作からその傷あるのかな、と思ってPrime Videoで確認してみたらちゃんとあるのね。ちょっと調べたら、これ、ハリソン・フォード自身の傷なんだそうで。リヴァーの顔には傷は当然ないわけで、そのまま傷のない顔で若インディを演じるリヴァーとハリソンの橋渡しをしつつ、後のインディのスタイルの由来を示すいいシーンだったなと思います。リヴァーが存命だったら、若インディシリーズとかもありえたんだろうか。

 ところでこの少年期の冒険で、自分を打ち負かすも能力や才覚を認めてくれもした相手の影響でインディはずっとあのフェドーラ帽なのかと思うとなかなかになかなか。大学での講義中は蝶ネクタイで、後に劇中に出てくる父親と同じスタイルだしな……。いずれも当時の一般的なアイテムなのかもしれないけど、何らかの執着を(かなり勝手に)感じ取ってしまうね。

 

 そんな世迷言はさておき、なんといってもインディのお父上、ヘンリー・ジョーンズですよ。私のショーン・コネリーはおそらくここから……。とぼけた雰囲気を出しつつ、やるときはやる、やたらとかっこいいおじいちゃんですわ。バード・ストライクを引き起こして戦闘機を撃墜した後に、蝙蝠傘を差して波打ち際を悠然と歩いてくるシーンがなんとも印象的でした。あと親子揃って掴まって、背中合わせに椅子に縛り付けられてるシーンね。あの暖炉のギミックのシーン大好き。

 今思うに、ショーン・コネリーといえば007なわけで、そのイメージがあった人には公開当時は結構驚きの役柄だったりしたのかな。コメディ担当でちょっとどんくさい感じの年配者。でも危機に際してもあまり動じず、機知を以て切り抜けるところなんかはやっぱり007ぽいか。ボンドと言えばピアース・ブロスナンな世代なので、ショーン・コネリーのボンドはほとんど観たことがないのですがやっぱりちゃんと観たいなぁ。

 

 クライマックスの聖杯にたどり着くための3つのチャレンジは幼心にも印象的でかなりはっきり記憶のあるシーン。ラテン語のエホヴァの綴りはIから始まる、とかね。聖杯伝説はおろかキリスト教についても碌に知らない年頃でしたけど、崩れる洞窟の向こうで最後の騎士が手を挙げ別れを告げるシーンもよく覚えていました。(もちろんその後も何度も観てはいるんだけど、多分初めてぐらいに観た頃から結構覚えている。)そして聖杯に心を奪われかけたインディを呼ばわる父の声の優しさね……。これは劇場で聴いて改めて心打たれました。

 

 インディ・ジョーンズのシリーズは、物心つくかつかないかぐらいのかなり初期の映画体験の一つだと思うんですが、その中でもやっぱり『最後の聖戦』が一番記憶に残っていて好きな話だったんだよなぁ。今回劇場で観て、改めてやっぱり好きだな、と思いました。観られてよかった。大人になっていろいろ知識をつけた状態で観ると、当時理解できていなかった部分がそういうことか!ってなる発見もあるし、でもそういうのわからなくても面白いと思っていたこともすごいと思うし。大人から子供まで楽しめる作品って、すごいな。

 午前十時の映画祭での上映は『最後の聖戦』で終わりですが、シャイア・ラブーフとケイト・ブランシェットの出てくる『クリスタル・スカルの王国』も割と好きだし、昨年やってた『運命のダイヤル』もマッツ・ミケルセン出てるし、観なおしたいな~。その前に、劇場公開を見逃してしまった『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』もちゃんと観たい。観るものいっぱいで忙しいな笑