こちらもいろいろ書きたいこといっぱい思いついちゃう映画だったな。やっぱりおかわり行ってもいいかもしれない。感想1本目はこちら。今回もちょっとネタバレ気味の感想になるかも。

 

 前回の感想でも少し書きましたが、本作少し希望というか、ファイティングポーズ執るような終わり方をします。今後の展開がかなり楽しみですが、それ観て私は2018年の映画『ハロウィン』を思い出したりしていました。あの映画のラストシーンのカレンすごい好き。マーガレットはサラ・コナーみたいな戦う母親の系譜に連なるようになるのかなぁ。楽しみです。

 ターミネーターシリーズと言えば、私は『ターミネーター:ニュー・フェイト』も結構好きで、ダニーが「司令官の母」ではなく「司令官そのもの」であるというのがすごいいいんだよね(そしてグレースも好き……スレッジハンマー……)。『オーメン:ザ・ファースト』ではダミアンと双子である女児に何らかの力が備わっていると示唆されますが、反キリストに対抗する存在、すなわち神の側に立つ存在ということなら、それが女児というのはかなり胸アツ。いい感じに続編を作ってほしいという気持ちがある。

 

 あと本作での反キリストを生み出す試みというのが、なんとなく科学っぽいというか実験を繰り返しているような感じだったのが、グロテスクではあるものの表現としては面白かったです。『コンスタンティン』でのガブリエルがやろうとしていたのとは結構違う感じ。でも例えば『シャーロック・ホームズ』でブラックウッド卿がやっていたような儀式的な要素もあり、オカルトと科学のおぞましい融合という趣。第二次世界大戦後という時代柄もあいまって、古い資料などの小道具類もいい雰囲気出しててよかったです。

 これも結局、望んだ子供(健康体の男児)ができるまで、ひたすらに妊娠・出産を繰り返させるという行為で、なかなかに現代の代理母問題に対して批判的だなと思いました。本作では健康体でないものは死産ということにされていたのはせめてもの慎みかなって思う。

 

 『オーメン:ザ・ファースト』を観た日は、実は『コール・ジェーン』という映画も観ようと思っていたのですが、こちらは人工妊娠中絶が違法だった1960年代後半から1970年初頭にかけて、女性の選択の権利として秘密裏に人工中絶の手助けをしていた団体を描いたお話。主人公の一人は、妊娠を続けると自身の命が危ないというのにどの医師にも中絶を拒否された女性。母体の命なんてそんな扱いだった時代。この2作は舞台がちょうど同じ時期なんだよね。そのあと1973年にアメリカでは女性の人工妊娠中絶の権利を合法とした最高裁判決が出ますが、近ごろまた違法とする動きが出ています。『コール・ジェーン』も『オーメン:ザ・ファースト』もリプロダクティブ・ヘルス/ライツがまた脅かされつつある昨今だからこそ作られた映画なのかなという感じがする。『オーメン:ザ・ファースト』の怖さもその辺から来ているような。

 『コール・ジェーン』は結局時間が合わなくて観そびれてしまって、我が家の近くでは劇場公開終了しちゃったんですが、これは一緒に観たかったかもな。