平安貴族のプレイボーイの話なんて・・・という先入観がありすぎて、どうにも読む気になれない「源氏物語」。
以前、今年の大河ドラマが紫式部の話だと知ったころ、本放送がはじまる前に読んでみようか一瞬思ったりしたが、やっぱり読む気になれないままである。
ただ私もそれなりに小説というものに親しんできている人間なので、しばしば未練たらしくこの大作を、読みたいようなそうでもないようなというあたりで行ったり来たりすることが多いのである。
そうしたら、つい先日からETVで「源氏物語の女君たち」という番組がはじまった。ちょっと試しにという感じでNHKプラスで視聴してみた。面白かった。講師の先生の解説もわかりやすい。これは続けて見るのが楽しみだなと思ったので、本屋でテキストも買ってきた。
イケメン貴族の女性遍歴の話ととらえると私は見る気が失せるけれど、この番組ではちょっと視点を変えて、光源氏と関わった8人の女君たちの側に注目して、彼女たちの心情や生き方を追っていくものになっている。
第一回は藤壺の宮だったが、「あ、そうか、源氏物語という長い物語はこういうふうにはじまっていくんだ」とちょっとだけ理解を深められた満足感があった。
ちなみに、大河ドラマ「光る君へ」は今のところあまり魅力が感じられないなあ。おそらく紫式部も道長もまだ10代の設定だろう。高校生、もしくは中学生くらいではなかろうか、今日でいうと。
だから、物語が大きく動くにはまだ早いのかもしれない。まあ、もうすこし我慢して見ることにする。