『ウルトラマンタロウ』庵野秀明セレクション | アディクトリポート

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『ウルトラマンタロウ』庵野秀明セレクション

2023/12/9 TOHOシネマズ 錦糸町オリナス スクリーン5 D-11


 

〈空想の力 円谷プロ〉

 
Part2:2023年12月1日(金)~12月14日(木)
として上映されていたが、目当ては本作ではなく、
同時期上映の『ウルトラマン 4Kディスカバリー 生命のものがたり』の方で、
どうせだったら、こっちも見とくべと。
 
いまさら感が漂う、上映期間終了後のレビューになったが、
上映中の12月1日(金)~12月14日(木)といえば、
『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』も
あえて後回しにして、
最優先で『タロウ』を見たわけではあった。
 
結果論になるが、
いや最初からわかっていたとはいえ、
こんなポンコツ「タロウ」を見るぐらいなら、
絶対に上記4作品を優先するに限るし、
もっと言えばこんなの観なくても、なんの問題もないですから、
あえて上映終了後におめおめ、イジイジとレビューします!

大体、私、「ウルトラQ」の3話(1966年1月16日初放映)からリアルタイムで観て、
33
前週の「ウルトラマン前夜祭 ウルトラマン誕生」(1966年7月10日放送)から注目していた、
「ウルトラマン」も、

同時期放送だった「快獣ブースカ」も、
その後も中継ぎの東映作品『キャプテンウルトラ』とか、
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-きゃあ
正当な後継作『ウルトラセブン』
第11話(1968/11/24初放送)「ジャガーの眼は赤い」でセブンをかすかに引き継ぐ、

せぶん

「怪奇大作戦」

かいき
シリーズ完全終了?後の円谷作品『マイティジャック』とか、
90
あまりにも異なった路線を子供向けに修正した「戦え!マイティジャック」
またまた究極の中継ぎ番組「ウルトラファイト」
いよいよ本格シリーズ再始動の「帰ってきたウルトラマン」

翌年の「ウルトラマンエース

そして本作「ウルトラマンタロウ
と、全て本放送で視聴して「鍛えられて」来た。
 
でもってその経験上で得た教訓は、
  • 初回鑑賞で感心したタイトルやエピソードは再度鑑賞しても色褪せない。ただし成長に伴い「あれえ、昔見た時はもっと感心したんだけどなあ」ということはたまにある。(例:東京ムービーの出崎統アニメ作品・非ウルトラ・円谷)
  • 初回鑑賞で「ダメだこりゃ」だった作品が、時を経て再鑑賞した時に最初の評価が覆(くつがえ)って、見直したり再評価、再発見されることなど、まずあり得ない。
 
果たして何十年ぶりかの「タロウ」再鑑賞は、画質が4Kに向上したって「どうせタロウだろ」と見くびったとおりの「つたない」内容で、一つ前の席の年配の観客は何度も笑って(嘲笑して)いたし、そういう楽しみ方こそが正解だとはわかっていても、こちらはとても能天気には笑えず、鑑賞途中と鑑賞後に思わず漏れた本音は「なんじゃこの作品=なんじゃこりゃ」で、同じ言葉は『パンダコパンダ』初鑑賞の時以来だった。
 
一応、話数ごとの覚え書き。

 第1話「ウルトラの母は太陽のように」 アストロモンス、チグリスフラワー

 

ウルトラマンタロウの代表スーツは、

兄セブンの眼色を模して、

輪郭がクリアイエローで中央はクリアー(無色透明)だが、

ろた

うゆゆy

あくまでも広報資料用に丁寧に作り込まれたスーツであり、

本編使用は6話からと遅かった。

そのためアストロモンスと戦うデビュースーツは目の全体がイエロー一色いっしょくで、

番宣ポスターのタロウの眼光はイエロー一色。

アストロモンスと戦ったタロウスーツは、

後頭部がツルツルで帯状の造作がない。

 

 第18話「ゾフィが死んだ!タロウも死んだ!」 ケムジラ、バードン

小林タケシ少年役の西脇政敏クンは、私の小学5・6年生時の同級生ナカムタ君に似た育ちの良さそうなおぼっちゃま顔だが、

後続33・34話にも大谷博士の息子で、謎のウルトラマンボールという必殺武器の所有者、大谷栄一役で再登場。

 

とにかく「タロウ」は役者の交代が頻繁で、

  • 朝日奈勇太郎ZAT隊長役の名古屋章はプロデューサー・橋本洋二に抜擢され、「私の子供がヒーローものを見ている世代だったので、子供に喜んでもらおうと、いわばプレゼントみたいな気持ちで引き受けました」と語っているが、多忙だったため最初から「毎回は出演できないと思うがそれで良ければ」という契約で、橋本は副隊長を設定して名古屋を口説き落とした。結果として第1 - 8、10、35、51、53話(最終回)の計12回しか出演せず、第51話以降はナレーションも担当している。
  • 東光太郎役の候補だった西田次郎隊員役の三ツ木清隆(第1 - 7、13話)は主演作『白獅子仮面』の撮影がクランクアップした後に本作品に臨んだものの、『だいこんの花』『国盗り物語』のレギュラーが入ったため、スケジュール調整が不可能になり降板。
  • 三ツ木清隆に代わって8話から上野孝隊員役で出演した西島明彦(第8 - 30、33 - 35話)は所属事務所の方針で歌手に転向し、同じTBSの『ぎんざNOW』にレギュラー出演が決定したため、第35話を最後に降板。
  • 白鳥さおり役のあさかまゆみ(第1 - 12、14 - 16話)は歌手を目指して芸能界入りしたが、事務所が歌手以外のオーディションにも売り込みをかけて「タロウ」の出演が決まり「13本(1クール)」だけの出演契約のはずだった。 演技経験が無いので本人も右も左も分からず現場では怒られることが多かった挙句、実際は16話まで出演し降板後は歌手デビューしたものの、歌手としては上手くゆかず再び女優業に復帰。23話かの劇中で、あさかのデビュー曲がドライブインのシーンで流れていたそうな。後任は小野恵子(第20 - 53話)

 

 第33話「ウルトラの国 大爆発5秒前」 テンペラー星人、5兄弟客演

 第34話「ウルトラ6兄弟最後の日」

 
何も褒められるところがない。監督(真船禎 )、脚本(佐々木守?)、造形(開米プロダクションエキスプロダクション)、音楽(日暮雅信)、音響(東京映画映像部=現:東宝サウンドスタジオ)、撮影(大岡新一、佐藤貞夫)と、センスのなさと取捨選択ミスの連続で、ひたすら見苦しい前後編地獄の1時間弱体験。庵野秀明はよくもこんな駄作の宣伝役を引き受けたよな。
 
2023/12/07
 
この庵野「タロウよいしょ係」就任を勘繰るに、
  • 『シン・ゴジラ』(2016)の海外低評価と米国での興行不振で、続編構想が頓挫
  • 『シン・ウルトラマン』(2022)で事実上の『シン・ゴジラ』続編を実現するも、国内興収が半減で続編(全三部作)構想がまた頓挫
  • かくして庵野は東宝を見限り東映とつるんで『シン・仮面ライダー』(2023)で続編『マスカーワールド』の道を探るがまたしてもの興収半減で行き詰まる。
  • 止むを得ず東宝宣伝部とつるんで、『ゴジラ-1.0』イベントの司会を務め、同社との蜜月を演出。
  • 続く「タロウ」よいしょイベントでも東宝との円満をアピール
となるだろうが、だったら庵野監督の次回作が『シン・ウルトラマンタロウ』になるとは到底思えない。
 
この話はこれぐらいでカンベンしてください!