マクロスと言えばニチモのピタバン | アディクトリポート

アディクトリポート

真実をリポート Addictoe Report

本日のおつとめ


2020/9/9

 

※動画はもう一つありますが、明日に回します。

 

ここからが今日の本題。

 

この記事(書評「ホビージャパン ヴィンテージ」Vol.4)で、

 

巻頭のマクロス特集は、

自分としては別稿に応用予定だが、

 

———と書いたが、

私にとって、

マクロスのプラモと言えば、

イマイでもアリイでもなく、

くしくも同誌で

↑高荷義之(たかに・よしゆき)氏がインタビューでも語っている、

ニチモの1/200メインスケール、ピタバンだった。

 

 

高荷氏が「箱絵もいっぱい描きました」とふり返るのも当然、

とにかくニチモは膨大な製品を出していた。

 

 

 

【ピタバン200円】

  1. バトロイド【J】/バトロイドバルキリーVF-1J 1982-12
  2. ガウォーク(J) 1982-12
  3. アーマード(J)
  4. スパルタン
  5. ディフェンダー
  6. トマホーク
  7. マクロス要塞艦1/15000
  8. マクロス強攻型1/15000
  9. バトロイド(S) 1983-5
  10. ガウォーク(S) 1983-5
  11. リガード 1983-5
  12. 偵察リガード/リガード・スカウト 1983-5
  13. バトロイド(A) 1983-6
  14. ガウォーク(A) 1983-6
  15. グラージ
  16. 大型ミサイル・リガード
  17. 小型ミサイル・リガード
  18. ファイター(J)
  19. ファイター(A)
  20. バトロイド(D)
  21. ガウォーク(D)
  22. ファイター(S)
  23. アーマード(J-マックス)
  24. アーマード(S-フォッカー)
  25. アーマード(A)
  26. アーマード(J-ミリア)
  27. バトロイド(J-マックス)
  28. ガウォーク(J-マックス)
  29. バトロイド(J-ミリア)
  30. ガウォーク(J-ミリア)
  31. スーパーファイター(S)/大気圏外専用スーパーファイターバルキリーVF-1S 1983-8
  32. スーパーファイター(A)/大気圏外専用スーパーファイターバルキリーVF-1A
  33. スーパーファイター(J)/大気圏外専用スーパーファイターバルキリーVF-1J
  34. ファイター(J-マックス)/ファイター・バルキリー・VF-1J(マックス・スペシャル)
  35. ファイター(J-ミリア)/ファイター・バルキリー・VF-1J(ミリア・スペシャル)
  36. スーパーファイター(J-マックス)/大気圏外専用スーパーファイターバルキリーVF-1J(マックス・スペシャル)
  37. スーパーファイター(J-ミリア)/大気圏外専用スーパーファイターバルキリーVF-1J(ミリア・スペシャル)
  38. スーパーバトロイド(S-ヒカル)/大気圏外高機動バトロイドスーパーバトロイドバルキリーVF-1S(ロイフォッカースペシャルタイプ)
  39. スーパーガウォーク(S-フォッカー)/大気圏外高機動バトロイドスーパーガウォークバルキリーVF-1S(ロイフォッカースペシャルタイプ)
  40. スーパーバトロイド(A)/大気圏外高機動バトロイド スーパーバトロイドバルキリーVF-1A(一般戦術兵士用)
  41. スーパーガウォーク(A)/大気圏外高機動バトロイド スーパーガウォークバルキリーVF-1A(一般戦術兵士用)
  42. スーパーバトロイド(J-ヒカル)/大気圏外高機動バトロイド スーパーバトロイドバルキリーVF-1J(ヒカルスペシャル・指揮官専用)
  43. スーパーガウォーク(J-ヒカル)/大気圏外高機動バトロイド スーパーガウォークバルキリーVF-1J(ヒカルスペシャル・指揮官専用)
  44. スーパーガウォークバトロイド(J-マックス)
  45. スーパーガウォーク(J-マックス)
  46. スーパーバトロイド(J-ミリア)/大気圏外高機動バトロイド スーパーバトロイドバルキリーVF-1J(赤いイナズマ・ミリアスペシャル) 1983-9
  47. スーパーガウォーク(J-ミリア)/大気圏外高機動バトロイド スーパーガウォークバルキリーVF-1J(赤いイナズマ・ミリアスペシャル) 1983-9
【スペシャル3機セット700円】
  1. ロイフォッカーバルキリー3タイプ スペースインテリアモデル ロイフォッカーバルキリー3タイプ 1983-8
  2. ヒカルスペシャルバルキリー3タイプ スペースインテリアモデル ヒカルスペシャルバルキリー3タイプ 1983-9
  3. スーパーバルキリー高機動バトロイド3タイプ(S) スペースインテリアモデル ス-パーバルキリー高機動バトロイド3タイプ(VF-1S) 1983-9

 

ニチモのピタバンは

なぜこんなに短期間(1982-12〜1983-9)で、

レギュラー47種、

3機セット3種の総計50種ものアイテムを発売したのか?

 

 

このシリーズ、

共通パーツが多く、

バトロイドバルキリー(VF-1X)なら、

  • バトロイド
  • ガウォーク
  • ファイター

——の基本型は共通。

  • J型
  • A型
  • 複座D型
  • S型

の頭部で区別し、

成型色と精細なデカールで個々の製品を差別化している。

【修正・追記】

以下のコメントの通り

御指摘、ありがとうございます!

 

通りすがり

 
複座のD型は、ファイター/ガウォーク時のコクピット周りが異なるのと、
バトロイド時に胸部となるパネルのモールドが違っているので、
A型,J型,S型の三種類とは共通していないのではないですかね?

 

デストロイドならデザインどおり、

下半身は共通型で(※推測。検証したわけではありません)

上半身、成型色、デカールだけで、

  • ディフェンダー
  • トマホーク

——を差別化。

(ただし同じ下半身でもファランクスは未製品化)

リガードなら、

基本形は共通で、

  • 偵察型
  • 大型ミサイル

  • 小型ミサイル

——モデルは、

追加パーツで差別化。

(ただしイマイやアリイでは製品化されたヌージャデル・ガーやクアドラン・ローという敵側パワードスーツは、1/200共通スケールでは大きくなりすぎるので未製品化)

 

シリーズのラインナップが肥大化したのは、

大気圏外高機動スーパーパーツの劇中登場で、

主要機にスーパーパーツ版を追加できたため。

ミリア機だけで7種もある(含アーマード)。

 

このシリーズ、

メインメカのバルキリーとデストロイドの1/200スケールは、

くしくもイマイのデストロイド・モンスターとスケールが一致した。

↑オリジナルイマイ版とニチモピタバントマホークの比較

↓再販バンダイ版とニチモピタバンスパルタンの比較

 

 

それでも1/200スケールは小型すぎるため、

キットだけで200円販売は厳しいことから、

全ボックスアートを高荷義之に任せ、

 

しかもイマイやアリイの流用でなく、全点描き起こし!

 

ピタバンというポリ保護ケースを追加して、付加価値を高めている。

保護カプセルはブルーだけでなくグリーンもあった。(画像は増感処理のため、実物の色はもっと暗い)

 

さてどうして、このマイナー路線を、

「ヴィンテージVol.4」で取りあげられたイマイやアリイを差し置いて

私一人だけが詳しくしつこく追っていたのかと言えば、

自分の興味関心よりも、

TKRPのコレクターズリスト掲載をきっかけに、

 

TKRPとは、
トム・ケネディ・ラジオプロダクション(Tom Kennedy Radio Production)の略号で、
公式SW商品の通販カタログを発行していたが、
1984年には販売商品がなくなったため、
お得意様の意見を聞いて、
コレクターのトレードリストを発行した。
 
このカタログに、6.95ドルの最低価格でカタログ購入費=最小文字数で参加した、
唯一の日本人がこの私、
武田英明(当時のペンネーム)だった。

 

アメリカのアニオタ少女、

シェリー・シャルバート(Sherry Sharvat)

という人から手紙が来て、

私自身でなく彼女の要望に応えたため。

 

当時のアメリカでRobotechとして放送されていた、

「マクロス」「サザンクロス」「モスピーダ」混成の1985年アメリカのテレビ放送シリーズを教えてくれて、

彼女はマクロスのみに興味があるとのこと。

 

TKRPはSWのトレードリストだったが、

彼女は日本人のコンタクトさえできればよかったので、

どうやらオタクで英語が通じる私が選ばれたらしい。

 

「私はSW製品だけに興味があるので、

マクロスなんて知りません」と断ればいいと思う人もいるでしょ?

 

だけど、相手の要望が伝わる以上、

オタク心を刺激されて、

この挑戦課題を受けて立つぞと、

かいがいしく応えてあげちゃうわけよ。

 

自分が欲しい海外のグッズを手に入れるのに、

代わりに相手の欲しい日本のグッズを買えばいいという条件/環境は、

ネット社会以前ではめったにない恵まれたチャンスだっただけに。

 

というわけで、

彼女の要望で、休みの日には日本市場のマクロス玩具/模型の売れ残りを買い集めるようになった。

 

しかし劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』(1983)からも2年が経過し、

マクロス玩具のタカトクトイスは1984年5月25日に倒産。

 

今ならトイザらスに相当する、

池袋サンシャインシティの、

さくらトイスで、

タカトク最終製品の1/55スーパーバルキリーセットを買ったり、

バンダイに移行してのエリントシーカーやスーパーオストリッチまで買い揃えました。

 

プラモの方は、

1982年発売開始のイマイやアリイのプラモデルを全種は漁(あさ)れず、

市場に売れ残っているのは、

ニチモのピタバンぐらいだった。

 

最新製品でなく、

売れ残りを探すのに役立ったのは、

以前にSWフィギュアを探した経験だった。

 

たしか前に日記(ブログ)に書いたはず…

と思ったら、

このブログの前で、

mixi(ミクシィ)時代だった。

 

ついでなので、以下に転載。(画像は新規で追加)

 

タカラ模型店

2008年05月04日04:19
 
1983年の「ジェダイの復讐(公開当時邦題)」で、ツクダ輸入のフィギュア第一弾なら、北浦和のニチイ(現サティ)にだって売っていた。
 
しかし、第2弾、レイアのポンチョとか皇帝からは、扱う店が激減。
 
亀戸の銀河帝国(オオハシ模型の支店)経由で、小岩のタカラ模型店までいった。
 

で、84年→85年にはアメリカでロボテック名義でマクロスが放映され、アメリカ人でハマった人のために、マクロスプラモもけっこう買った。

ニチモの1/200ピタバンは、調子に乗ってすごい数が出ていたが、30番台以降になると、どこにも売ってない。

タカラ模型店だけにはあったので、よく買いに行った。

マックスとかミリアのバトロイドとかガウォークとかね。


それから約25年……。
店主が高血圧により、閉店することに。
5月20日あたりまで、金・土・日・月だけ営業。

24年ぶりに行ってきたよ。

ピタバンの再販で、じゃまくさいあの、塩ビのケースがない、2体セットが売っていたので買ってみた。
 
ニチモ 1/200スケール VF-1S バトロイドバルキリー ロイフォッカースペシャル/超時空要塞マクロス 5
成型色替えの2体セット再販は、ピタバン抜き。
 
俺の24年って、いったい……。
 
(転載終わり)
 
今調べると、
タカラ模型の品揃えの良さは小売店単独の判断ではなく、
サン・チェーンという組合?(チェーン本部/〈株〉サンエー)グルーブのなせるわざであり、
月刊ホビージャパン1983年9月号の広告
 
同チェーンには
——も名を連ねていた。
 
そんなこんなで、
日本のプラモ「マクロス」ファンとは、私一人だけ趣が異なる、
ニチモのピタバンについて、
どのブログよりも詳しい?リポートでした。