これがグランドシネマサンシャインの
2019年7月25日
かれこれ4年も待ちわびた、
グランドシネマサンシャインのIMAX
(IMAXレーザー/GTテクノロジー)
をついに鑑賞。
設備紹介や7月19日の同館オープンを報じる記事が多数見つかる一方、
実際に鑑賞した人の感想が少なく、
なかなか見つからない。
自分で実際に足を運び、
IMAXで『トイ・ストーリー4』『天気の子』の2本を鑑賞。
それで感想記事がない理由がよくわかった。
書くことがない!
本来なら、
関東にようやくオープンした
IMAXレーザー/GTを絶賛…するところなんだろうが、
正直、オドロキや感動がなく、
「まあ、こんなとこかな」という感じ。
1.それほど巨大さが実感できない
なにしろ日本最大のスクリーンというふれこみのため、
入場たちまち、デカっ!と圧倒されそうなものだが、
なぜかさほど。
成田HUMAXや、
T・ジョイ品川PRINCEのように、
↓画像はこちらより
TOHOシネマズ新宿程度の感覚なんですよ。
グランドシネマのつくりが、
都内最成功シネコンのTOHO新宿に「寄せて」いるので、
IMAXシアターに入る感じも似てるんです。
それと、初めて池袋IMAXで観るので、
これまでのIMAX鑑賞の経験を生かし、
どれだけデカくても困らないように、
スペシャルシートが多数配されている後方の座席も選んだため、
映画全体が視野に入り、デカさに悩ませられなかった反面、
映画の世界に浸り込む、没入感も、そんなに…。
たしかに天地(上下・高さ)はありましたが、
最近のIMAX映画は、
そもそも上映館が少ない、
純正比率=4:3=1.33:1
向けの天地フル上映作品が少なく、
109川崎や
菖蒲に続々導入の、
IMAXレーザー(1.90:1≒1.85:1)止まりなので、
せっかく池袋が久々の天地フルIMAX復活でも、
その威力を示す作品も上映できない。
オープニング記念で『ダンケルク』を上映(※池袋IMAXでは未見)、
『天気の子』の前には、
グランドシネマのオリジナル短編
『TRANSPHERE(トランスフィアー)』も上映されはするが、
それでも驚嘆までには至らず。
まあ、今後、もっと前よりの席で鑑賞しないと断定はできませんが。
画質に関しては、
これ以上に正しい色調、
正しい明暗は他の映画館では望むべくもないので、
今後もわざわざIMAX作品を観るなら、
ここに限るのは間違いないですけどね。
それから、
IMAXツインレーザーって、
高精細液晶画面をレーザー光でスクリーンに照射するんでしょうけど、
その液晶画面のドット欠けも1箇所照射され続けてるのも、
なんとなくハズレクジを引いた気分でした。
2.サウンド=手なずけられた猛獣
それと音響ですが、
分解能は高くて、一音一音がしゃっきり粒立ち、
音の方向性や分離も明解ですけど、
音圧とか迫力もイマイチでさあ。
なんか、妙におとなしくて、
ポテンシャルはそんなもんじゃないだろうって疑念が晴れない。
同仕様の2015年オープン、
エキスポシティの109シネマズ(※未体験)
に軍配を上げる記事も見かけた。
4年も後発が、なぜ劣る?
でもって気がついたんだが、
なにしろシネマサンシャインって、
ワーナーマイカルの本格シネコン以前の、
ショボイ集合映画館の老舗で、
↓松戸シネマサンシャイン(千葉県松戸市)
〈7スクリーン、872席、1993年3月13日オープン、2013年1月31日クローズ〉
草加シネマサンシャイン/2008年8月31日閉館
4スクリーン、362席、1993年12月18日オープン。
柏シネマサンシャイン(千葉県柏市)
2スクリーン、420席、1993年12月5日開館、2008年1月18日閉館
今回、超本格最新シネコンを池袋に誕生させると言っても、
ノウハウも経験もゼロ。
そこで経験豊富な企業とタッグを組むわけだが、
「グランドシネマサンシャイン」は、佐々木興業と東急不動産が、新商業施設キュープラザ池袋の4階~12階に19日午前10時30分より開業。
——とあり、
東急不動産と言えば、
109シネマズの関連会社でもあり、
だからこその2社連合であった。
つまり東急側としては、
池袋IMAXができたおかげで、
自社の109IMAXが廃れちゃかなわんので、
大阪エキスポシティ同等館と差をつけ、
川崎や菖蒲を先回りレーザー化して、
客離れを防いだわけよ。
佐々木興業(シネマサンシャイン)は、
それに甘んじたわけですよ。
まんまとね。
つまり今回も、
“隠れ”シネコン・ウォーズ
だったわけ。
3.発券システムのフシギ
TOHOシネマズのシネマイレージカードだと、
オンラインチケット発券の時に、
カードへの鑑賞歴登録作業ができます。
では、オンライン作業時に、
カードに鑑賞歴が自動登録されてました。
シネマサンシャインには、
スマホ用の会員アプリがあって、
500円で登録し、以後カードはなくて、
このスマホが会員証になります。
ですがチケットをスマホで買わず、
PCで買うと一本化されず、
映画館で半券を見せて、
鑑賞ポイントをマニュアル追加しないとなりません。
そんでもってスマホのアプリが、
Wi-Fiじゃないと立ち上がりにくく、
しかし4階チケット売り場にはWi-Fiがつながらないので、
わざわざ1階のセブンイレブンでWi-Fiにつないでアプリ起動、
それをスタッフに見せないとダメで、
かなり面倒。
トラブったそうだし、
とにかくなにしろ、
色々と不手際はあるわけですよ。
江戸川乱歩の「屋根裏の散歩者」の気分です。
渇望していた物がいざ手に入ると物足りなさを覚える、という意味で。
『トイ・ストーリー4』
『天気の子』
鑑賞記はまた後日。