「批評の明暗」週報『ローグ・ワン』〈第2号〉 | アディクトリポート

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キャリー・フィッシャー訃報にも合わせて、
若干触れました
が、
年末年始の特別編成に伴い、
週報『ローグ・ワン』は、
1日繰り上げて発表します。

アメリカでも日本でも、
『ローグ・ワン』のレビューがひとしきり出そろったが、
これによって、
これまで参考になると思っていた人もあてにならないと判明したり☆

本作レビューで最悪のポカは、
プリンケット氏の根城、
『ハーフ・イン・ザ・バッグ』

とにかくSW新作は、茶化しておきゃあいいんだという、
不真面目な姿勢にガッカリ。
すぐにプリンケット氏の動画も出たが、ひたすら言い訳がましく、

今回ばかりは、大きく株を下げた。


☆反対に、これまでは敬遠していた人が、

意外に目利きなんだなと見直したりした。


日本国内での2016年ベスト10(洋・邦問わず)で、
『ローグ・ワン』がかすりもしない一方で、
個人的には二度と見る気もしない、
汚物レベルの『シン・ゴジラ』を入れる人
とは、
どうも映画の根本概念が異なるようなので、
共通言語を互いに持ちあわせていない以上、
重なる部分がないんだから仕方ないと割り切るしかない。

海外の『シン・ゴジラ』評を見れば、

世界レベルでは、B−(ビーマイナス)程度が妥当だよ。
と、クリス・スタックマンの評価に納得していた。

ところが彼は、『ローグ・ワン』をB評価。


???????

そういやこの人、
『フォースの覚醒』評価はAだった。


あんただって、80点もつけてたじゃないか
と言われそうだが、
その時とは色々と条件が異なる。

なにせ去年は、2005年の『エピソード3 シスの復讐』で、
映画SWは終わったはずが、
思いもかけず、10年ぶりに再開したのだ。

『エピソード1 ファントム・メナス』が気にくわなくても、
新三部作のトーンが急変することなどあり得なかったのと同様、
『フォースの覚醒』で、以後の『エピソード8』『9』のスタイルも確定する。

だったら出来上がってきたものを肯定するしかないじゃないかと、
半分あきらめまじりで納得していた。

それだけに、
公開たちまち、
「こんなんで、いいわけねえだろ!」
と吹き荒れた『フォースの覚醒』批判は、どれも核心をついており、
「さすがに観客だって、いつまでもだまされ続けてくれるわけないよな」
と感じた。

子供だって、見抜く人はたちまち見抜くよ。

こうした急先鋒の中に、
ディズニー体制下でのSW増産を揶揄する声も多く、
代表がネッドイエイリアン17だった。

同氏は、ディズニー体制下で再出発した『フォースの覚醒』は、
過去作の焼き直しに過ぎず、新しいものが何もない粗悪なコピー品として、
何度にもわたり、糾弾した。


そして今年、2016年。
彼は『ローグ・ワン』の予告編にも文句をつけ始めた。


単にSWの新作と言うだけで、
『フォースの覚醒』と同一視するのはヘンだと思ったが、
結局公開後のレビューも、
『フォースの覚醒』を糾弾した論調に沿うものだった。


悪のディズニー帝国の堕落洗脳工作の一環として、
全てのSW新作を駄作と決めつけることにした以上、
たとえ本編を見て「違う」とわかっていても、
引っ込みがつかなくなって、
以前通りの論調を貫くことに決めたらしいが、
いくらなんだって、
『ローグ・ワン』の方が『フォースの覚醒』に劣るなんてありえない。


結局、この人も、怒りに目が曇ってしまい、
正常な事態把握ができなくなっている。

今後のSW新作を、彼が肯定することもあり得ないから、
今から将来のネッドエイリアン17のその手のレビューに正当性はなくなった。

私が昨日の記事を公開する前に、
キャリー・フッシャーはディズニーに殺された
という題名で動画を公開したのはさすがだが、

その論旨の因果関係は逆転しており、
勇み足の感を拭えない。

もちろん『ローグ・ワン』にも至らぬ点はあるにはあるが、
それをもってして、映画全体の評価がダメになるわけがない。

だからそういう重箱の隅つつきは後回しにして、
最初の評価は100点にしたし、
こういうSW新作が出て来るのなら、
『フォースの覚醒』なんて、もはや鼻クソ同然、
80点もつけたのは間違いで、
50点でも上げすぎな気がしてしまう。

映画評はあくまでも相対評価でしかありえず、
後から前の評価が修正されて当然なのに、
評価が変わるのは評価者としての自分がブレていると怖れるあまり、
過去の評価に最新の評価を合わせてしまう愚行に堕す場合もある。

ヨイショしてやる価値もない『フォースの覚醒』にはやたらと寛容だったくせに、
評価に値する『ローグワン』には、どうにも手厳しかったりと、
別の作品に、同じ評価基準をあてはめる愚行が、
国を問わず、後を絶たない。

つまり映画評を世間に公開している人は、
作品自体よりも、
レビューする自分の都合の方が優先してしまいがちだということ。

今回、改めて見直したのは、
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の時に、
「だから言ったじゃない!」と出て来た、この人。


目を泣きはらし、鼻が赤くなっている。


このレビューを見て、
『ローグ・ワン』がまともな映画なのだと確信した!

ネタバレレビューはさらに素晴らしい。



結局、映画の動画/音声レビューとは、
自分に合ったレビュアー捜しの旅だと心得る。