「ザ☆ウルトラマン」の海外版、「幾多の冒険」(The Adventures of)
「ウルトラマンUSA」の海外版、「冒険の始まり」(The Adventure Begins)
——の双方に関わった、
ジェフ・シーガルの采配により、
若干(かなり?)のデザイン変更を経て、
光の国のウルトラマン(ベス、チャック、スコット)に統合された、
アミア、エレク、ロトに対し、
今ではすっかり忘れ去られた存在になっている、
ジョーニアスの出身星、
U40(ユー・フォーティー)の
ウルトラ5大戦士。
だがそんなマイナーな5大戦士にも、
現役当時(「ザ☆」放送中の、1979~80)には、
一つだけ立体製品(フィギュア)が存在した、
というのが前回まで。
それは何かと言うと、
アミア、エレク、ロトにもあった、
ウルトラ怪獣消しゴムの、
「握り拳バンザイ」バージョン。
↓新・怪獣カセットのEに入った朱色成型か、
↑ポピニカのベータミー後期発売分に入った、フレッシュ(当時の「肌色」)成型が、確実な入手方法。
そうでなければ、自販機売りの第7弾で、運を天に任せるしかなく、
そちらには緑の成型色や、蓄光素材の成型品もあったらしい。
(※適切な画像は見つかりませんでした)
35年後の今だって、U40の5大戦士の立体商品って、これしかないはず。
当時から知っていたのは新・怪獣カセットだけで、
ポピニカ同梱の方は近年まで知らず、
その存在を教えてくれた、
現在休止中のすばらしいブログの消滅前に、
めでたくパクって、事なきを得た。
(つまり今回の記事は、ずいぶん前から下書きしていた)
ポピニカ「後期版」と断定するのは、バーディ、ベータミーの初回発売は、
「ザ☆」番組開始の、1979年4月で、
まだジョーニアスはジョー、
アミアもエレクもロトも5大戦士も影も形もなく、
しかも現在ヤフオクで「ポピニカ」「バーディ」を画像検索して、
きわめて出来のわるい、
胎児みたいなジョーの消しゴム3体
がセットされていたのを知ってしまったからだ。
さしずめ、この胎児風が「初期版」ということになる。
怪獣消しゴムは、怪獣の方こそSD体型だったが、
ウルトラマンは普通の人間型。
——になったのは途中からで、
初期の造形はリアルとデフォルメの中間だったのを示す証拠と言える。
でもって、上のフレッシュ成型のフィギュア、
よくみると向かって左から、
ジョーニアス、ロト、アミア、5大戦士
——で、なぜかエレクが欠けている。
だったらフレッシュ成型のエレクがなかったのかといえば、
↓ご覧のように、ちゃんとある。
うーん、わからん。
「ベータミー」「ポピニカ」で検索したら、
プロポーションが是正された、
拳バンザイポーズの朱色成型3体セットが入っているのを確認。
手前はジョーニアスだが、残りの2体がどのウルトラマンかは不明。
まさか同じポーズのジョーニアス3体ってことはなかろう。
たぶん、怪獣コレクション112からの流用で、「中期型」ということになるだろう。
ウルトラマン 怪獣コレクション112
という商品は、
↓集合写真の中央には、最新ウルトラマンのジョー。
基本的には、怪獣消しゴム(※PVC製のミニ人形で、実際には消せません)の収納ケースなのだが、
空っぽのケースだけを売るってえのも、
子供相手の商売としては阿漕(あこぎ)すぎるんで、
上の方に、消しゴム界では脇役扱いだった、
ウルトラマン12体の統一ポーズ(拳を握ったバンザイ)と、
ウルトラサインのプレートが、はじめからセットされていた。
12体の内訳は、
①~⑥ウルトラ6兄弟
⑦⑧レオ兄弟
⑨~⑪父、母、キング
⑫最新ウルトラマンのジョー
でもって消しゴム界での主役は、あくまでも残り100体の怪獣の方で、
これをガチャガチャ(※商標登録問題で、「ガシャポン」と呼ぶようになるのは、ずっと後の事)
でコンプするのは至難の業なので、
「ウルトラマン 怪獣コレクション112」関連補助商品として、
怪獣カセットというものがあり、
各20体入りを、1~5まで集めきれば、
めでたくコレクション完成という段取りだった。
各カセットの内訳はこちらで。
ただしカセットごとに、怪獣20体の成型色は同一なので、
バラでコツコツ集めた、
ランダムなモザイク模様のカラフルさとは異なる、
いかにも味気ない結果に。
やがて「ザ☆ウルトラマン」本編には、
アミア、エレク、ロト、5大ウルトラ戦士が登場。
それまで「ジョー」だった戦士の本名が、「ジョーニアス」とも判明した。
スポンサーのポピーとしては、
これまでの歴代ウルトラマン12人を統一規格で商品化したのが、
怪獣消しゴムだけだったので、
この新登場の4種も、消しゴム後続商品で登場するだろうと見込んでいた。
すると「新・怪獣カセット」A~Eの5種が発売された。
基本的には
Aに6期の怪獣20体、
Bに7期の怪獣20体、
Cに8期の怪獣20体、
Dに9期の怪獣20体、
Eに10期の怪獣20体、
の、怪獣計100体が入っている(※推定)が、
もはやコレクション112との連携も図れず、
怪獣だけのセットではイマイチ魅力に欠けるので、
コレクション112にセットされていた、
「バンザイ拳ウルトラマン」12人をバラして、
5つのカセットに3体ずつ分配し、
Aにはエース、父(※まんだらけのタロウ記述は間違い)、キングが入っていた。
↓タロウじゃないよ、ウルトラの父だよ。
ここで気がつく人は気がつくが、
5種類のセットにウルトラマンを3体ずつ入れれば、
15体が必要だが、既存の拳バンザイは12体しかないから、
3体の新作が必要になる。
そんなこんなで、
たしか
Bにジョーニアスを含む旧作3体
Cに新作エレクと、旧作2体
Dに新作ロトと、旧作2体
Eに新作アミア、ウルトラ戦士と、旧作1体
——と言う構成で、
新作を4体追加するとあぶれる旧作1体は、
男児玩具市場では弱かった女性キャラ、
ウルトラの母だったと記憶する。
Eに女性キャラのアミアが単独の新作でセットされず、
ウルトラ戦士とバーターだったのも、同様の理由から。
なにせ35年以上前なので、記憶があいまいだが、
歴代ウルトラマン拳バンザイ消しゴムコンプ
を目指していた当時の自分は、
新越谷ダイエー3階の玩具売り場で、こっそり開封して中身を確認、
「怪獣コレクション112」に続いて、
「新・カセット」のC、D、Eを購入。
↓探したら、きちんとカタログ化してる人がいましたよ!
↑80(エイティ)のこれをゲットするのは断念。
今回、ユリアン以降は、拳バンザイポーズのこのサイズでは、消しゴム化されていないことを知った。
翌年の80(エイティ)の拳バンザイ消しゴムは、
なかなか同一のサイズで見つからなかったことまで覚えてるから、
たぶん間違いないと思う。
でもってポピニカに話を戻すと、
後記型は、
バーディにフレッシュ成型のジョーニアス、エレク、ロト
ベータミーにフレッシュ成型のジョーニアス、アミア、5大戦士
——が入っていたのではないだろうか。
あくまでも推理であって、
確証はないので、念のため。
また、アミア、エレク、ロトはあった、セアーズのマグネットには、
発売時期が1980年、16種セットのラインナップには最新ヒーローの80(エイティ)が加わったため、5大戦士の入り込む余地はなく、商品化されなかったと思われる。
以上、5大戦士については終わりですが、
怪獣消しゴムについては、またいずれ続きの記事を書く予定です。
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堤 哲哉
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