『番外・復活?篇』〈その3〉/蒼きヤマトへの憧憬(49) | アディクトリポート

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前回は、
*スタジオぬえ(加藤直之+宮武一貫)の提案したヤマトの初期案は、
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-yonmennzu
上層部からも色々とダメ出しをくらうようになり、
その余波で立体製品化の際も、設定図面の通りには立体化されなかった

----ところまで。

ホント、さんざん聞かされましたよ。

「あの設定図には矛盾があって、そのまま立体化はできない」
----1999年版リバティプラネット製1メートルヤマト企画者
とかね。

…そりゃまあ、そうだけど、だからって、
↓ここまでカッコ悪くはならねえだろ!
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-だからって
と思わずにはいられなかった、1999年のワンフェス会場。

つくづく、原型師のセンスってのもありますよね。
↓上は1999年版で、造形は田中雷
$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-ひかく
↑下は2006年版で、造形は三枝徹

まあとにかく今回、
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-だよね
めでたく図面どおりの立体ヤマトが
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-よこ
(ブラスタルゴさんの手によって)完成したんだから、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ue
この初期案のままではホントに問題あったのか、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-てことで
各種資料と付き合わせて、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-うしろ
検証してみることにしよう。

〈前方強制パース〉
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-tate
↑思えばこの宮武一貫の画稿(下)から、ヤマトの艦首が強調されたスタイルが始まった。

作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ううう
↑この加藤直之のイラスト(下)は、別の角度、視点から各部を捉えたものを1枚の絵に集約しているため、単一視点の写真やCGでは、同じ像にはなり得ない。

〈後方〉
後方図は、有名な決定稿よりも、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ひでぶ
↑まだ細部が固まっていない、形状把握が途中の準備稿(左・加藤直之画)の方が、モデルに良く似ている。


〈前方俯瞰〉
↓この宮武画の俯瞰図(上)を見れば見るほど、
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ふかん111
本人が納品した図面どおりのヤマトの形状把握が、ほぼ完璧だったことが読み取れる。


〈後方俯瞰〉

現役当時(1974~1983)、アニメの設定資料としては、ヤマトの後方俯瞰図は1点もなく、漫画家のひおあきらが、「さらば」以降の自作のために描き起こしたものしか存在しない。

なので、それとの比較。

〈翼なし〉
↓もちろんブラスタルゴ2012年立体版(上)もすごいが、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-まやまや
↑それを34年(2012-1978)も前に予見していたような、ひおあきら(下)もスゴイよね。


〈翼あり〉
↓「サツマイモ型ヤマト」でくくられてしまいがちな、ひおあきらの面目躍如、名誉復権だ!
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-kupura
↑大気圏内用の安定翼は、西崎Pが強硬に主張。「新戦艦大和」の影響だと思われる。


〈司令塔・砲台周辺〉

これも細部の煮詰めが甘い宮武俯瞰図よりも、修正済みのひおあきら版との比較。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-まえかんきょう
まさに「奇跡の一致」!

〈煙突ミサイル・砲台周辺〉

これも当然、この角度が存在する唯一のひおあきら画稿との比較。
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-あっぽ
何の文句もございません。どちらもひたすらお見事!

さらにブラスタルゴ版は、外形の忠実再現のみにとどまらず、多くの者が挑戦しては挫折してきた、後部甲板周辺の、艦載機用エレベーター、発進用カタパルトの構造にも、
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-べーた
模型多国籍軍のMKさんとは、また微妙に異なり、あくまでも外形設定を損なわない範囲での解決策を示している。

というわけで、ひたすら初期設定に忠実に立体化されたこのヤマト、
第一艦橋の窓枠の数だとか、パルスレーザーの砲身のディテールだとかの、やむをえない変更点との差異に目をつぶれば、
初期のデザイン納品の時点できわめて完成度の高い、70年代的な優美な流線形で構築されていたことを今さらながらに思い知らされ、
「このままで何が悪いの?」的なビューティフォーさに、つくづく惚れ惚れしますよ!

これと比べると、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-でだな
↑「2199」版(下)のライン取り改変やディテール追加って、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ひっき
果たして全てが正しい選択だったのか、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-maeusiro
個人的には大いに疑問。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-karano
ということが言いたいのが、この「蒼きヤマトへの憧憬」というブログ記事なのであった。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-dekiru

完結させてくれたブラスタルゴさんに、勝手に感謝。

おわり