幻のブルー隊・素朴な疑問〈その4〉/SW編(3) | アディクトリポート

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今回はSWネタなので、一応、ジョブズ逝去に寄せた、

ぽぽ


ルーカスのコメントについても触れておこう。

2009

↑2009年の近影

"The magic of Steve was that while others simply
accepted the status quo, he saw the true potential 
in everything he touched and never compromised 
on that vision. 
He leaves behind an incredible family and a legacy
that will continue to speak to people 
for years to come."

「ジョブズが人並み外れていたのは、凡人が現状をありのままにしか受け取らないところを、個々の事象に秘められた可能性を見抜いて、それが実現するまで追求をやめなかったところである。彼が遺した業績や人の輪は、今後何年も語り継がれていくことだろう」

さて今回は、これの続きですが、
その前に。

その一つ前で、
「レイアとC-3PO
は、どうやってタトゥイーンにやってきたのか」
を考察しましたが、


ブルーレイの特典映像にある削除シーンに、Yウイングがちらりと写っており、

これにより、

1

レイアと3POが乗ってきたYウイングは複座型のBTL-S3

2

エンドアの戦いに投入された単座型は、

bakuhatu

BTL-A4ということになり、

レイアたちの乗ってきたYウイングは、

3

そのままタトゥイーンに乗り捨てられたことになる。

さんれん

(情報提供:高橋清二)


さて、ここからが今日の本題。

これについて語る時が、ようやく来ましたよ!

wann

『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』(当時邦題・1983)
(エピソード6 ジェダイの帰還)で、

desusu

〈エンドアの戦い〉の反乱軍戦闘機隊の編成は、
前衛が、
Xウイング

xwon

Yウイング

わい

Aウイング

Aちゃん

の混成部隊。
編隊(グループ/スコードロン)名は、レッド、グリーン、グレイの3つ。

後衛はBウイングのみで編成。

kuiuiuy

編隊名はブルー。

と、『SWクロニクル』に書いたら、

クロニクル

本家の指導で、大幅に記述を削除された。

ルーカスフィルムの却下の理由は、
「どの文献にも書いてない」
から。

はぁ…(タメイキ)。

sai

当時(クロニクル編纂時の1994年)の文献、つまり後付け設定は、RPG(ロールプレイングゲーム)の会社、WEG(ウエストエンドゲームズ)によるもので、


big

↑1987年に出たソースブックの1冊目は、とてもしっかりしてましたけど、その後が悪かった。

ゲーム用の設定は映画にほとんど準じておらず、使い物にならないと判明して、後年に再設定し直されたものも多い。

だいたい、そんなあてにならない文献にあたらなくたって、

映画を見ればわかんだろ!

戦闘機隊を率いるミレニアム・ファルコンのゴールド1の点呼に答える、

ごーるど

↑隊長のランド・カルリシアン(右)と、副操縦士のナイン・ナン。

↑「ニエン」じゃないよ、「ナイン」だよ。

レッドリーダーのXウイングパイロット、

うえっじ

ウェッジ・アンティリーズの後方には、XウイングとAウイングが確認できる。

グレイリーダーのYウイングパイロットのコクピット越しには、

うれい

Xウイング、Yウイング、Aウイングが確認できる。

グリーンリーダーのAウイング後方には、

ぐりーん

XウイングとAウイングが確認できる。

つまりレッド隊、グレイ隊、グリーン隊のいずれにも、Bウイングは機影もコクピットも見て取れず、

とっこう

↑エンドア上陸組の工作が成功、シールドが消失したデス・スターⅡに向かう、ファルコン、A、X、Y各機。

Bウイングは見当たらず。

デス・スターⅡ内部への侵入にも、

dredered

Bウイングは不参加である。

yuyuyu

↑工事用のアクセスポートから、デス・スター内部に潜入するファルコン。

gpogo

その後に続くのは、A,Y,Xウイング。

またしてもBウイングの姿無し。

一方小説版には、帝国軍の通信艦の爆発に巻き込まれる、ブルー隊機への言及がある。

gisei

Bウイングは、重武装と引き替えに速度が犠牲になり、

ち

Sフォイル(戦闘翼)を展開しても、

まずはXウイング。その後にBが続く。

2ごう

足の速い友軍機、A、X、Yに、

chikazuki

敵艦のシールドを無力化してもらってから、

bakuhatu

攻撃目標に襲いかかる、爆撃機的な役目を担う。

↓映画本編には出てこない、Bウイングのスター・デストロイヤー襲撃シーン。

おなじ

↑単なる宣伝スチル用の特写みたいだが、
↓ラルフ・マクォーリーの設定画に準じており、

quite

当初よりこの場面が予定されていたことがわかる。

kokupitto

↑初期計画では、Bウイングはコクピットに要員が2人横並びする、超巨大爆撃機の予定だった。

Bウイングのパイロットは、反乱軍の作戦会議に顔を見せるが、

serede

↑赤い枠内が、Bウイングのパイロット。

waido

↓左端は女性パイロットだし、

せんざい

↓左端は黒人と、Bウイングパイロットには、マイノリティが多い。

ugou


その中に、ナイン・ナンと同族のサラスタン(サラスト人)、

さらすと

↑こちらはファルコンコクピット内の、ナイン・ナン。

同じ顔つきにレザー製のヘルメットをかぶっているため、下のテン・ナムと見分けがつかない。

テン・ナムがいる。

うえっじ

↑ウェッジ(左)のかたわらで腕組みするのは、ファルコン副操縦士のナイン・ナンではなく、Bウイングパイロットのテン・ナムだと、フライトスーツと胸の生命維持装置から判別できる。

Nien Nunbが、「ニエン」ナンではなく、「ナイン(9)」ナンと呼ぶべきなのは、同族に「テン(10)」ナムがいるから。

サラストとは、反乱軍の宇宙船団が、デス・スターⅡ攻撃準備で集結している宙域だから、

えれで

↑背景は単なる星空なので、

↓サラスト宙域を示す手がかりは何もない。


でれえ

サラスタンは手頃な兵力として現地で雇われた、いわゆる義勇軍ってやつである。

とにかく、反乱軍作戦会議のシーンで、テン・ナムと、ナイン・ナンを混同するのも無理はない。

↓この写真を元に、


すちる


ラルフ・マクォーリーが描いた、

↓この設定画でも、

ずらり

たかが「その他大勢のパイロット」に過ぎないはずのテン・ナムが、

たつじ

並み居るヒーローと、肩を並べてしまっている。

この場にテンより重要なキャラ、ナイン・ナンが居合わせていないのも、混乱を招く原因で、マクォーリーもテンをナインと誤認していたようである。

おかい

↑こんな誤解を招くカットがあっちゃねえ。

それまで戦闘機パイロットだったナイン・ナンが、急遽配属転換になって、ファルコンの副操縦士に抜擢されて着替えたのかとも勘ぐったが、

てんじょう

直後の格納庫のシーンで、なにげなくナインが赤ジャケ、黒ベスト姿で登場しており、その可能性は消えた。

今ではブルー5のパイロットと特定されているテン・ナムは、WEG以降の後付け設定ではなく、『ジェダイ』公開当時から、きちんと「エイリアンのBウイングパイロット」と設定されていた。


クロニクル』編纂時に発見されたテン・ナムの写真では、

nomb1

ジェダイ』劇中とは異なる、白いフライトスーツに身を包み、

↓人間のBウイングパイロット用と、

herumetto


レザー製の飛行帽をニコイチしたようなヘルメットをかぶり、

numb2

呼吸マスクで口を覆っている。

numb3

テン・ナムのビジュアルは『クロニクル』が初公開だったので、フィギュアは白いフライトスーツで製品化されてしまったが、

↓実際には、テン・ナムのこういうシーンも撮影されていた。
さらすたん


というわけで、最後衛のブルー隊は、Bウイングで編成されていることがおわかりいただけると思う。

Bウイングのコクピット内のシーンはこれまで非公開だったが、
ブルーレイの特典映像で、晴れてお披露目となった。



↑再編集されていて、特典映像そのままではありません。

テン・ナムとは別のサラスタンと、

sarasutann

モン・カラマリ(カラマリアン)のパイロットが、

akuba-

共にグリーンのフライトスーツを着用している。

というわけで、今後はエイリアン中心で編成された、

ろこう1

↑上掲写真の、露光違いバージョン。

Bウイングのブルースコードロンに、お見知りおきを!

現地調達されて反乱軍に従軍したサラスタンは他にもいて、

sara

ナイン・ナンとは別のもう一人のサラスタンも、ファルコンの予備要員として乗り込んでいたことが、ブルーレイで明かされた。

「サラスタン、バンザイ!」

bannzai

「もうニエン・ナンなんて呼ばないで!」

----ナイン・ナン