「ジョブズが人並み外れていたのは、凡人が現状をありのままにしか受け取らないところを、個々の事象に秘められた可能性を見抜いて、それが実現するまで追求をやめなかったところである。彼が遺した業績や人の輪は、今後何年も語り継がれていくことだろう」
その前に。
その一つ前で、
「レイアとC-3POは、どうやってタトゥイーンにやってきたのか」
を考察しましたが、
ブルーレイの特典映像にある削除シーンに、Yウイングがちらりと写っており、
これにより、
レイアと3POが乗ってきたYウイングは複座型の、BTL-S3。
エンドアの戦いに投入された単座型は、
BTL-A4ということになり、
レイアたちの乗ってきたYウイングは、
そのままタトゥイーンに乗り捨てられたことになる。
(情報提供:高橋清二)
さて、ここからが今日の本題。
これについて語る時が、ようやく来ましたよ!
後衛はBウイングのみで編成。
当時(クロニクル編纂時の1994年)の文献、つまり後付け設定は、RPG(ロールプレイングゲーム)の会社、WEG(ウエストエンドゲームズ)によるもので、
↑1987年に出たソースブックの1冊目は、とてもしっかりしてましたけど、その後が悪かった。
ゲーム用の設定は映画にほとんど準じておらず、使い物にならないと判明して、後年に再設定し直されたものも多い。
だいたい、そんなあてにならない文献にあたらなくたって、
映画を見ればわかんだろ!
戦闘機隊を率いるミレニアム・ファルコンのゴールド1の点呼に答える、
↑隊長のランド・カルリシアン(右)と、副操縦士のナイン・ナン。
↑「ニエン」じゃないよ、「ナイン」だよ。
レッドリーダーのXウイングパイロット、
ウェッジ・アンティリーズの後方には、XウイングとAウイングが確認できる。
グレイリーダーのYウイングパイロットのコクピット越しには、
Xウイング、Yウイング、Aウイングが確認できる。
グリーンリーダーのAウイング後方には、
XウイングとAウイングが確認できる。
つまりレッド隊、グレイ隊、グリーン隊のいずれにも、Bウイングは機影もコクピットも見て取れず、
↑エンドア上陸組の工作が成功、シールドが消失したデス・スターⅡに向かう、ファルコン、A、X、Y各機。
Bウイングは見当たらず。
デス・スターⅡ内部への侵入にも、
Bウイングは不参加である。
↑工事用のアクセスポートから、デス・スター内部に潜入するファルコン。
その後に続くのは、A,Y,Xウイング。
またしてもBウイングの姿無し。
一方小説版には、帝国軍の通信艦の爆発に巻き込まれる、ブルー隊機への言及がある。
Bウイングは、重武装と引き替えに速度が犠牲になり、
Sフォイル(戦闘翼)を展開しても、
まずはXウイング。その後にBが続く。
足の速い友軍機、A、X、Yに、
敵艦のシールドを無力化してもらってから、
攻撃目標に襲いかかる、爆撃機的な役目を担う。
↓映画本編には出てこない、Bウイングのスター・デストロイヤー襲撃シーン。↑単なる宣伝スチル用の特写みたいだが、↓ラルフ・マクォーリーの設定画に準じており、
当初よりこの場面が予定されていたことがわかる。
↑初期計画では、Bウイングはコクピットに要員が2人横並びする、超巨大爆撃機の予定だった。
Bウイングのパイロットは、反乱軍の作戦会議に顔を見せるが、
↑赤い枠内が、Bウイングのパイロット。
↓左端は女性パイロットだし、
↓左端は黒人と、Bウイングパイロットには、マイノリティが多い。
その中に、ナイン・ナンと同族のサラスタン(サラスト人)、
↑こちらはファルコンコクピット内の、ナイン・ナン。
同じ顔つきにレザー製のヘルメットをかぶっているため、下のテン・ナムと見分けがつかない。テン・ナムがいる。
↑ウェッジ(左)のかたわらで腕組みするのは、ファルコン副操縦士のナイン・ナンではなく、Bウイングパイロットのテン・ナムだと、フライトスーツと胸の生命維持装置から判別できる。
Nien Nunbが、「ニエン」ナンではなく、「ナイン(9)」ナンと呼ぶべきなのは、同族に「テン(10)」ナムがいるから。
サラストとは、反乱軍の宇宙船団が、デス・スターⅡ攻撃準備で集結している宙域だから、
↑背景は単なる星空なので、
↓サラスト宙域を示す手がかりは何もない。
サラスタンは手頃な兵力として現地で雇われた、いわゆる義勇軍ってやつである。
↓この写真を元に、
ラルフ・マクォーリーが描いた、
↓この設定画でも、
たかが「その他大勢のパイロット」に過ぎないはずのテン・ナムが、並み居るヒーローと、肩を並べてしまっている。
この場にテンより重要なキャラ、ナイン・ナンが居合わせていないのも、混乱を招く原因で、マクォーリーもテンをナインと誤認していたようである。
↑こんな誤解を招くカットがあっちゃねえ。
それまで戦闘機パイロットだったナイン・ナンが、急遽配属転換になって、ファルコンの副操縦士に抜擢されて着替えたのかとも勘ぐったが、
直後の格納庫のシーンで、なにげなくナインが赤ジャケ、黒ベスト姿で登場しており、その可能性は消えた。
今ではブルー5のパイロットと特定されているテン・ナムは、WEG以降の後付け設定ではなく、『ジェダイ』公開当時から、きちんと「エイリアンのBウイングパイロット」と設定されていた。
『クロニクル』編纂時に発見されたテン・ナムの写真では、
『ジェダイ』劇中とは異なる、白いフライトスーツに身を包み、
↓人間のBウイングパイロット用と、
レザー製の飛行帽をニコイチしたようなヘルメットをかぶり、
呼吸マスクで口を覆っている。
↓実際には、テン・ナムのこういうシーンも撮影されていた。
というわけで、最後衛のブルー隊は、Bウイングで編成されていることがおわかりいただけると思う。
ブルーレイの特典映像で、晴れてお披露目となった。
↑再編集されていて、特典映像そのままではありません。
テン・ナムとは別のサラスタンと、
モン・カラマリ(カラマリアン)のパイロットが、
共にグリーンのフライトスーツを着用している。
というわけで、今後はエイリアン中心で編成された、
↑上掲写真の、露光違いバージョン。
Bウイングのブルースコードロンに、お見知りおきを!
現地調達されて反乱軍に従軍したサラスタンは他にもいて、
ナイン・ナンとは別のもう一人のサラスタンも、ファルコンの予備要員として乗り込んでいたことが、ブルーレイで明かされた。「サラスタン、バンザイ!」
「もうニエン・ナンなんて呼ばないで!」
----ナイン・ナン