ブルーレイの正体見たり!(5)『ジェダイの帰還(復讐)』 | アディクトリポート

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※アメブロのペタ機構の不具合により、せっかくいただいた9月13日ぶんのペタの多くが、消えてしまったようです。
こちらからペタ返しの出来なかった皆様に、私より深くお詫び申し上げます。


これの続き。

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今回はいよいよ最後のエピソード、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ribe
↑ドゥルー・ストルーザンの描く「リベンジ」ワンシート(全判ポスター)。
ライトセーバーの色がルークが赤でベイダーが青と、正義と悪が逆転してるのは、単なる気まぐれ。
この後の米国ポスター2種でも、ルークのセーバーの色は青。

『エピソード6 ジェダイの復讐』(1983・当時邦題)
『エピソード6 ジェダイの帰還』(2004年のDVDからの改訂邦題)
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-りたーん
↑旧三部作のポスターを全作で手がけたトム・ユングの、1985年の再公開用ポスター。
アメリカでの公開題名は、(公開前の一時期をのぞき)、Return of The Jediで一貫している。


変更点を登場順にチェック!

*ジャバ宮殿の鉄の扉

デジタル2D処理で扉を大型化。カメラも若干移動する。

作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ぶるー1
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ぶるー2
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ぶるー3

オリジナル版(1983)と〈特別篇〉(1997)では、
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-でう゛1
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-でう゛2
実写とマットペインティングの合成のためもあり、カメラは固定。

↑3:31あたりから、3:40まで。

*徒党に加わるダグ
※適切な動画に行き着きませんでした。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ug
『エピソード1』のセブルバの種族、ダグ(dug)が追加。
ルーカスとしては、旧三部作(4・5・6)と、新三部作をなだらかにつなげたいのだろうが、それだけは願い下げというファンも多い。

実際、今回のリリースで、どのセットを買うかという投票でも、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ぽっl
「新三部作だけ」という人は、ほとんどいない。

*カーボナイトからの脱出

オリジナルではこうだったのが、

↑01:18あたりから01:38あたりまで。

ブルーレイではこうなっている。


アナログ処理でまばらだった照明効果は、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-kao
デジタルのレディオブラー(放射状光線)効果に置き換えられているが、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-おてて
整然としすぎで、おもしろくないこと、このうえなし。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-せなか
↑カーボナイトブロックに残る、余熱を示す赤みも増している。

この直し、たぶんリチャード・ドナー版の『スーパーマンⅡ』(2006)が参考にされてるんだろうけど、

04:18あたりから最後まで。
手つかずだった素材に、復元作業ついでに2006年になって初めてデジタル効果を加えるのと、アナログで良い味出してたのをぶちこわすのって、条件が違いすぎる気がする。

*ウィケットのまばたき

↑これ(10:38あたりから)が、
↓こう変わっている。

……。

他でも、まぶたを閉じたイウォークのシーンが確認できる。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ぶりんく

実は『ジェダイ』撮影当時のイウォークにも、まばたき機構が一部仕込まれていたことは、あまり知られていない。

09:17あたりから。チーフ・チャーパ(チャーパ酋長)には瞬き機構があったが、劇中では確認できず。

またブルーレイでは、イウォークの眼球に瞳を示す黒い点が追加されているが、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ういき

『ジェダイ』のイウォークの眼球は、スモークブラウン単色の塩ビ板で、中央に黒点はなかった。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-くろいめ

黒い点が追加されるのは、「イウォーク・アドベンチャー」以降。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ここ
↑上が『イウォーク・アドベンチャー』(1984)
下が『エンドア/魔空の妖精』(1985)


愛くるしい黒一色の瞳の印象のイウォーク族が、どんどんグロくなっていき、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ari
黒点の追加は改悪だとしか思えないんだが……。

*R2-D2、お漏らし禁止!
※適切な動画に行き着きませんでした。

旧三部作では無力だったR2も、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-arata
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-eikoku
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-kasa
新三部作では、スーパーロボット化してしまい、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-two
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-suri-

ブルーレイでは、失禁(パイプから水を流す)が「なかったこと」にされている。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-r2
『ジェダイ』は旧三部作だからこそ価値があるのに、それが新三部作の要素で上書きされてしまうのは、なんとも納得いかないんだが……。

*すでに有名。
ダース・ベイダーの
「ヌウォーーーーーーーーーーッ!」

そもそもはこうだったのに、

↑09:40あたりから最後まで。
こうなってしまった。


カーク船長以下、エンタープライズ号のクルーも全員、あきれかえっているようです。


何がひどいかは言わずもがなだが、このカキコミが代表的な意見だろう。

Oh it's bad, all right. Thanks to the prequels, the scene is ruined. Why? The silent decision from Vader in the 1983 and 2004 versions was unexpected, as we couldn't tell under his mask his true feeling of his only son being tortured by Sidious. It was a shock that Darth would have a good side when the audience expected Vader to be evil. With the "No" added in, all the suspense and greatness of this scene has been flushed away. That's how bad this change is.

ああ、こりゃひどい。
新三部作のおかげで何もかもぶちこわしだ。
なんでかって?
1983年の初公開時と、そのまま引き継いで変更なしだった2004年版DVDでは、ベイダーの無言の決断と行動には、意外な驚きがあった。
自分の息子が、皇帝にいたぶられている時の彼の本心は、仮面に隠され、無言のために、観客には読み取る手がかりがまるでなかった。
それだけに、悪人に決まっていると思い込んでいたベイダーの変心と善への転向は衝撃だった。
それによけいな「ノー」を加えちゃったら、このシーンの意外性も深みも吹っ飛んでしまう。
この変更は最悪だ!


さらに私の意見を加えれば、いかにも安直で考えなしの思いつきで、
「ノーーーーーーーー!」の素材さえあれば、どれを使っても成立すると思えてしまえる、ルーカスの浅はかさが悲しい。

最後の慟哭の「ノーーーーーーーー!」は、『シスの復讐』から流用(もしくは別テイク)しているが、

05:17あたりから見てください。

『エピソード2』(2002)で、クワイ=ガン役のリーアム・ニーソンに再出演を断られたルーカスが、
『エピソード1』(1999)用に録音していた、彼の「ノーーーーー」で切り抜けたことに味を占めて、

09:30あたりから。
同じやり方をくり返したようだが、
そのいいかげんな思いつきのレベルって、
↓このCMの「こう言うのって、面白いかもな」っていう思いつきと、

どっこいどっこいの安直さに思えてしかたないのは、私だけ?

次回は総括の予定です。