元旦のテレビスポット大攻勢ですっかりおなじみ?の、
今年12月公開の「SPACE BATTLESHIP ヤマト」
これによって、現在細々と公開中の「宇宙戦艦ヤマト復活篇」は、完全にすみに追いやられた感がある。
で、実際に見た映像だけど……
ことビジュアルデザインに関するかぎり、私は満足できないことが、すでにこの時点で確定した。
まずはヤマト本体
公式サイトにある後ろ姿
……第一艦橋直下の水平翼が、逆側に折れている。
これって、初期の形状把握が不完全だった時の、松本零士や一部作画スタッフの恥ずかしい過去で、「さらば宇宙戦艦ヤマト」以降は否定されてるんだけどなあ。
これが比較
次に予告編のヤマト映像。
ゴツゴツ感で巨大さを出してるけど、いかにも鉄骨をくみ上げた風で、未来を感じさせない。
次に、横面。
これがモニターに表示された側面図
こちらが当初の内部構造図
これが比較
船体が大型化されて、上下の構造物や武装が小さいのは別にいいけど、バランスとかプロポーションへの配慮が、まるで感じられない。
他も同様に、さすがに35年以上前のアニメと同じデザインのままってわけにはいかないから、再デザインしたにしては、なんともセンスが悪くて、改善よりは改悪、姿勢が前進でなく、確実に後退してる気がしてならない。
ガスマスクのデザインもアナクロ。
パイロットスーツの元ネタもバレバレ
↑
GALACTICA/ギャラクティカ
乗員服は前あきですか?
材質が合皮ってのも、そうか?って感じ・
セットもなぜか、東宝の邦画がダメダメだった頃のテイスト。
コスプレっぽい。
というわけで、「そこがこだわりどころなのに」とファンやマニアが楽しみにしてるところは「そこはどうでもいいんです」とスルーされたり、「あえてヤマト第1作当時(1974年)の、東宝特撮映画のテイストで仕上げてみました」的な開き直り=神経の逆なでを感じる。
「BALLAD 名もなき恋のうた」が、元になった『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』より一つも勝ったところがなく、なんのための後出しジャンケンか、と批判されたが、この実写版ヤマトも、こういう「オリジナルをなぞらえる」よりは、「劣った映像化」を選び取るんなら、何も(冒涜する恐れのある)原作ものでなく、完全オリジナルでやればいいのに。
ヤマトの形状追求とか、オリジナルの徹底再現をする試みが、どろぼうひげさんのサイトで着々と進行中なのを見るにつけ、実写版ヤマトには「おいおい、なんてことしてくれるんだよ!」と感じずにはいられない。
↓このプラモ改造は、今年2010年に行われました!