1メートルヤマトの比較 | アディクトリポート

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先日は更新に間に合わせるために、
ただ画像を並べただけで終わってしまった感のあった、
リバティプラネットの、1メートルヤマト2種

今回はその二つの各部を比べてみたい。
(旧)は1999年の田中雷原型。
(新)は2006年の三枝徹原型。

オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-ぱーす
↑前方パース 上が(旧)、下が(新)

$オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-しい
↑司令塔周辺。左が(旧)、右が(新)

オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かんちょうしつ
↑艦長室周辺 上が(旧)、下が(新)。
新は造形的には文句ないが、窓はソリッドで塗装表現のみなのが、難と言えば難。


$オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-いめーじ
↑一方向からしか見るに堪えない、バンダイのイメージモデルと、
$オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-kozumikku
↑それと一部のみ部品共用の、コズミックモデル1/500の----
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-こずみっく
↑第三艦橋部分とほぼ形状が同じ、
↓田中版の「残念な」1メートル旧ヤマト(上)と、
きちんと設定(下)に準じた造形の、三枝版新ヤマト(中)の第三艦橋

オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-だいさん
$オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かんきょうだいさん

主砲塔周辺
(旧)は、測距儀の脇の甲板が、広く取ってある(上)。
(新)は測距儀ギリギリの幅しかなく、うんとスリム(下)。

オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-しゅほう

↓もしかしたら(旧)の方が(新)より造形的に勝っているただ一カ所は、カタパルト。
大きさも形状も甲板との位置関係も、旧(上)の方が新(下)よりも、収まりがよい。

オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かたぱると

さて、旧ヤマトはバンダイのプラモと
船舶図面(とそれを元にしたイマイ木製ヤマト)を一部造形の参考にしているが、
さらに加えて、これも(あくまでも潜在的に)参考にしたのでは、と思われる立体がある。

それは1980年代(?と書いてあるが、1978年だと思う)に制作された、
2メートル10センチのカットモデルで、
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かっとぜんぽう
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かっとこうほう
内部構造が初期設定のままなのと、錨マークや主砲に三本線も入ってないので、
「永遠に」(1980)以前に制作されたと思われる。
(1978年の「さらば」当時に、デパート〈新宿松屋〉の催事で見た気がするが……)

何年も人目に触れなかったが、
12月12日の映画『宇宙戦艦ヤマト復活篇』公開を記念して、
9月19日(土)~23日(水・祝)まで、
丸善・丸の内本店で開催されていた、
宇宙戦艦ヤマト完全復活展
で、それこそ30年ぶりに展示されていた。

例によって会期中は全くこの展示を知らず、
後追いなので、ネットから映像をパクリまくり。
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かっとぜんぽう2
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かっとかんしゅ
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かっとぎょらい
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かっとしれいとう
まさにバンダイの1/700メカニックモデル↓の元ネタ。
$オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-めあk
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かっとさくせん
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かっとかたぱ
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かっとこうほう2

で、このカットモデルの、
「いかにも鉄板を貼り合わせて、ヤマトに見えるようにでっち上げました」
(=1970年代以前の造船技術でつくってみました)的な造形が、
ところどころ、旧1メートルヤマトと印象が一致するのが面白い。
↓艦橋・司令塔周辺。上が2.1メートルカットモデル、下が旧1メートルモデル
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かんきょう111
↓こちらは逆に、上が旧1メートルモデルで、下が2.1メートルカットモデル
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-かたぱる

さて、実は1999年のリバティ旧1メートルモデルと、
2006年の同社やり直し版モデルの間に、別の会社からも、1メートルヤマトの企画があった。
これはあくまでも模型で、大スケールならではのエッチングパーツ等も含めた、本格的で大がかりな製品となるはずで、ボックスアートには、まだ存命中だった小松崎茂画伯の起用が考えられていた。
$オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-qqq
↑実現すれば、ゼンマイヤマト以来の快挙になるはず…だった。

しかし諸事情が重なり、この企画は幻となったが、
一応、企画の当初に、松本零士先生に造形のポイントについてうかがった。

話の中身をまとめると、
*ヤマトの全長も全幅も、艦の基本構造も、可能な限り戦艦大和と同じにしたい
$オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-shoumenn
↑後年(2009)に、先生のご意向通りにやってみた高橋清二の1/700の作例
*したがって船底は平らで、断面形は円形よりはお椀形
$オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-ああた
↑それこそバンダイのプラモから、木製ヤマトまで、立体はたいてい船底を平らにしてしまっている。

*主砲下の回転台は、敵に狙われる弱点になりかねないから、極力砲塔で隠すこと
*第三艦橋は、艦長室、第一艦橋、第二艦橋とまっすぐ連なる位置に設置すること
*主砲、副砲は水平撃ちができるように
(=並走する敵艦を攻撃できるように、艦の中心線から90度横に向けられるように)
*煙突ミサイル後方マスト脇のドーム状の湾曲は、
(展望窓でも救命艇でも艦載機射出口でもなく)砲塔の一つ
*艦後方上部の艦載機射出口の形状は、戦艦大和のカッター(橈艇・内火艇・人力による救命ボート)出入口と同じにする。
$オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-こうぞう
↑これも指示通りにやると、射出口下辺に無様なエラが張ってしまう。

----というように、御大のご意見に従えば従うほど、本来のなじみあるヤマトとは、どんどんかけ離れて行ってしまうじゃ、あ~りませんか!

そんなこんなで、世間は2007年にテレビ第1シリーズDVD-BOXのおまけについた、庵野版1/700を待望するわけですが、それについてはまたの機会に。

で、せっかく1メートルヤマトの話がでたので、ゲーム版と割り切って、
道楽おやぢのヤマト製作記
と銘打ち、2003.10.12に開設されたサイトの作例がすさまじい。
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-ぱーす11

オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-ぱーす
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-ぎゃくむき

オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-みおそるい
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト

オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-こうほう
オレにやらせろ! 作家浪人Addicto救出プロジェクト-げーむ
このクオリティで、ゲーム版じゃなく、最初のヤマトを作って欲しいなあ。

今日はここまでじゃ!
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