前項をかいつまむと、「メカデザイナーの大河原邦男が、ザクについてはボリスの描いた「バーバレラ」のポスターを参考にしたのは周知の事実だが(ちなみにこれが語られたのは、アニメージュの付録かなんかの一度きりで、それをみんなが覚えてることに、氏は驚いていたそうな)、


ガンダムだって、このポスターを参考にしてるんじゃないの?」って主旨でした。
しかしポスターの絵柄と比較したガンダムは、どれも大河原氏の画稿ではなく、安彦良和氏によるものだったので、比較としては適当といえない、というご指摘をいただきました。
そうか、頭部も安彦良和だったんだ。


というわけで、大河原邦男氏の描いたガンダム初期稿を探すんだけど、以前に紹介した(玩具用)三面図以外は、

どこかで見た覚えがあるんだけど、なかなか行き当たらないのよ!
ところが家捜ししたら、ようやく10/19に、これが出てきた。
「大河原邦男 GUNDAM DESIGN WORKS」

中を見たら、あった、あった、ありました!
↓ラフ稿1

↓ラフ稿2 持っている武器以外は、基本的にラフ稿1と同じ。
肩やくるぶしに若干の変更あり。

本人の弁によれば、これは試作木型を元に描いた、企画段階のものとのこと。
この時点では、いわゆる「あおり絵」になっておらず、次でようやく、その片鱗がかいま見える。

フル武装していることからもわかるように、これはスポンサーの玩具会社(クローバー)へのプレゼン用イラスト。
そしてこの〈あおり絵イラスト〉に、安彦良和がお得意のS字効果を加えて、男前に描き直したのが、代表ビジュアルとして、今も健在の、例のガンダムである。

大河原ガンダム案は、前番組の「ダイターン3」から引き継いだ唇があったが、

安彦氏は「このキャラに唇はそぐわない」と判断して、その部分を覆うカバーをつけたとのこと。
まあとにかく、これでようやく、ボリスの描いた「バーバレラ」のポスターの有翼人パイガーと、大河原版ガンダム画稿の比較ができる。


ちなみに、胸部分の構造は、
加藤直之のパワードスーツ
↓
安彦良和のガンキャノン
の構造を参考にして、こうなっている。

だからパイガーからの引用は、
*細身の体型
*怒り肩
*球形に近い顔面や表情
*直線(垂直・水平)状の腹筋
*腰蓑(こしみの)風の覆い
*膝頭(ひざがしら)
あたりということになる。
さて、皆様のご判断は?
最後に蛇足だが、ロマンアルバムの「機動戦士ガンダム」(TV版)の154ページに、こんな写真がありました。

手にしている本を拡大し、回転させてみると(左)、
それは「洋書」ではなく、スターログ日本版創刊号の、ボリスのページ(右)ではないか!、


↑どこが「洋書」やねん!
お楽しみいただけましたでしょうか~。