学習塾が導入すべき『固定残業代制』について⓪
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新しくサイトを作りました。
『学習塾のための「キャリアアップ助成金」活用ナビ』
http://jukucareerup.jp/index.html
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会社担当者のための社会保険・労働保険手続きの解説サイト
http://tetsuduki-sr.jp/index.html
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今日から8回程度で『学習塾が導入すべき固定残業代制』について解説していきます。
今回は、前置きです。
労務管理上の観点として、学習塾には、
●サービス提供するのが夜の時間帯
●労働生産性の低さ(1つの投資や手法で劇的に生産性を上げるのが難しい)
以上の2点の性質があります。
結果、労働時間が長くなりがちで、しかも深夜労働に及ぶケースがよく見られます。
市場が縮小均衡に向かう以上、顧客の奪い合いで常に攻めに回らなければならない市場です。
そして、学習塾の商品が「人」である以上、どのように人を採用しどのように勤務してもらいその価値を発揮してもらうか、その戦略とプロセス管理も重要と考えられるようになりました。大手塾を中心として、社内・社外研修を積極的に行うようになったのは、その最たる変化です。
次の差別化は、社員の定着でしょう。縮小均衡は市場だけではなく、今後は「労働力」でも同様のことが起こると断言します。
教育に携わっている皆さんがいちばん理解しているはずです。公教育の「子どもを逞しく・賢く育てる力」が地に堕ちていることを。
そのことは、将来「優秀な社員が来る可能性がどんどん減っていく」ことを示します。
(今の時点で既にそのことを実感している社長は、決して少なくないと思います)
残念なことですが、未だ学習塾産業の社員定着率は決して高くありません。
優秀な社員が自社で長く勤務してもらう体制を整えておくこと-これは、3年~5年のスパンで社長が考えなければならない命題です。
「業務の効率化を進め勤務時間をいかに圧縮するか?」
「無駄な業務時間をどのようにカットするか?」
これらの取り組みは、今までは後回し後回しにされてきた部分です。
プリント作成のレベルまで下りていかなければ解決しないものなのですが、それは「数年先のことを見据えるのが本業」の社長がするべきことではありません。
しかし、現場に降りれば、「プリントのヘッダを社員各自が独自に作っている」「社員が作成する書類の書式がバラバラ」「ファイルの名前の付け方に統一性がない」など、業務改善できる部分が幾らでも存在します。
一時期に時間をかけてそれらのことを統一すれば、無駄な労力を削ることができるのは分かっていても…でしょうが、会社の規模が大きくなってからそれらのことに手をつけるのは賢明な選択肢ではありません。
どうしても長くなりがちな労働時間を圧縮する方策を検討して実行していただきたいと切に願います。
そのうえで、『固定残業代制』を導入して、人件費を変えずに法的リスクを低減し、経営の安定と助成金の受給に繋げていただきたいと思います。
未払い賃金 支払い命令 資生堂解雇訴訟 請負元に対し地裁判決
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おはようございます。
7月11日東京新聞の記事より、以下抜粋です。
資生堂鎌倉工場(鎌倉市)で非正規社員として勤務し、解雇された女性七人が、同社と請負元「アンフィニ」(茨城県つくばみらい市)を相手取り、雇用継続などを求めた訴訟の判決で、横浜地裁は十日、アンフィニの解雇を不当として、現在までの七人の未払い賃金計三千六百万円を支払うよう同社に命じた。原告の「偽装請負」の主張は退け、資生堂の正社員としての地位は認めなかった。
判決で阿部正幸裁判長は、アンフィニによる解雇、雇い止めを「危機的状況とは認められず、人身削減の必要性がなく、妥当性を欠く」と指摘。資生堂との労働契約については「資生堂は原告の採用や指揮命令、賃金決定などにかかわったといえない」として退けた。
七人は二〇〇一~〇六年から非正規社員として同工場に勤務し、〇九年五月に解雇、雇い止めされた。訴訟で原告は「長期間、資生堂の指揮監督下にあり、労働契約が成立する。資生堂の減産通告により、請負元から不当に解雇、雇い止めされた」と主張。資生堂側が自由に解雇できる脱法的な「偽装請負」だったと訴えていた。
原告の一人、池田和代さん(58)=藤沢市=は判決に「労働者としての地位を認められたことはうれしいが、資生堂の正社員と認められず、残念」と話した。弁護団は今後、控訴するか検討する。
資生堂は「当社の主張が全面的に認められた妥当な判決」、アンフィニは「担当者不在で回答できない」としている。
抜粋ここまで。
原告は、派遣会社のアンフィニとの雇用継続だけでなく、偽装請負だとして派遣先の資生堂との雇用関係を主張しました。
判決では、偽装請負には当たらないとして資生堂との雇用関係は認められませんでした。しかし、アンフィニ側の雇い止めは不当と判断されました。
偽装請負についてはここでは触れませんが、アンフィニ側の雇い止めの不当性については、内容を見る限り妥当な判断だと思います。
有期契約労働者を保護するために平成24年の労働契約法の改正がなされて以降、有期労働契約での雇い止めに関しては、会社側にシビアな判断がされるようになっています。
平成29年4月以降は、「5年間勤務した有期契約労働者が5年目以降に無期契約をするよう会社に申し入れてきた」ならば、会社は無期契約に切り替えなければならなくなります。
おそらく、平成29年前後には、「5年目が満了する前に雇い止めされる労働者からの訴訟」が増加して社会問題に発展すると予想されます。
それはさておくとしても、有期契約労働者を「無期契約に切り替える」「正社員に切り替える」方向で国はどんどん施策を打ってきています。司法と行政・立法は別とはいえ、大きな方向性の元で判断される傾向があるには違いないので、会社はこの点を理解しておく必要があるでしょう。
ベネッセ 顧客情報漏洩事件~戦後最大の顧客情報漏洩事件に発展する恐れも~
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こんにちは。
今回は、7月9日の水曜日に自分の事務所ホームページに掲載した記事を転載させていただきます。
「ベネッセ 顧客情報漏洩事件~戦後最大の顧客情報漏洩事件に発展する恐れも~」
社会保険労務士事務所セオス:http://ceoss-sr.jp
教育事業最大手のベネッセが、7月9日時点で、760万件に及ぶ顧客情報が漏洩したと記者会見で謝罪をしました。最大2070万件に及ぶとされる今回の顧客情報漏えい事件は、戦後最大の顧客情報漏えい事件に発展すると言われています。
今回の個人情報漏洩事件のポイントは、ベネッセが提供しているほとんどのサービスにおける顧客情報が漏れたことです。このことは、「ベネッセ内部の者が外部へ持ちだした可能性が極めて高い」ことを示していると思われます。
ベネッセコーポレーション公式サイトより引用
●漏洩した情報項目
ベネッセが提供する通信教育サービス等のお客様に関する情報 約760万件(最大可能性 約2070万件)
・郵便番号 ・お客様(お子様とその保護者)のお名前(漢字およびフリガナ)
・ご住所・電話番号(固定または携帯)・お子様の生年月日、性別
●情報漏えいのあった商品・サービス一覧
・こどもちゃれんじ(こどもちゃれんじbabyを含む) ・進研ゼミ小学講座
・進研ゼミ中学講座 ・進研ゼミ高校講座 ・難関私立中高一貫講座
・東大特講√T 京大特講√K ・考える力・プラス中学受験講座
・公立中高一貫校 受検講座 ・こどもちゃれんじEnglish
・Worldwide Kids ・BE-GO ・かがく組
・Benesseこども英語教室(直営) ・ベネッセグリムスクール(直営)
・コラショのえいごコース ・Benesseサイエンス教室 ・学習教室
・Benesse文章表現力教室 ・考える力・プラス講座
・得点力学習DS ・ポケットチャレンジ ・しまじろうミュージック
・EVERES(エベレス) ・いぬのきもち ・ねこのきもち
・たまひよbefa!
現時点では、成績情報やクレジットカードなどのトップシークレットに当たる情報は洩れていないとベネッセは発表しています。しかし、これだけ幅の広い情報漏えいがあったということは、トップシークレットに近い深い情報まで漏えいしていても不思議ではありません。また、漏えいした情報を利用して顧客に他社のDMが送られたという情報もあります。
今回の事件は、ベネッセ単体の話にとどまらず、個人情報をより強固に保護する目的の法改正や、罰則規定の強化への契機になっても不思議ではないものと感じます。
転載ここまで。
実際に、菅官房長官が法改正の必要性を既に示唆していますね。
どのように保護が強化されていくのか、興味の尽きない所です。
新しくサイトをつくりました!
こんにちは。
今回、新しくサイトを作成してみました。
学習塾を対象としたサイトで、『学習塾のためのキャリアアップ助成金活用ナビ』というものです。
http://jukucareerup.jp/index.html
「キャリアアップ助成金」は、非正規雇用の社員に教育訓練したり、正規雇用に転換することで受給できる助成金で、非常勤講師を正社員に転換するケースなどが正しく該当します。
受給額は、正社員に転換するだけで1人につき50万円にもなります(中小企業・平成28年3月31日までの額)
その受給に向かう方法について、学習塾に特化して解説する日本でも数少ない(あるいは唯一の?)のサイトです。
学習塾関連の方々には、是非ともご一読していただきたいと強く思います。
日本郵便の契約社員、提訴 正社員との格差是正求める
6月30日の朝日新聞で、以下の記事が掲載されています。
西日本の郵便局で働く有期雇用の契約社員9人が30日、同じ仕事の正社員と比べて手当などに格差があるのは正社員との差別を禁じた労働契約法に違反するとして、日本郵便に差額計約2千万円の支払いなどを求める訴訟を大阪地裁に起こした。
弁護団によると、東京地裁でも5月に同社の契約社員が正社員との格差是正を求めて提訴している。
訴えによると、原告は大阪、兵庫、広島各府県の郵便局で郵便物の配達などを担当する33~62歳の男性9人。配達作業時に正社員に支払われる外務業務手当(1日最高1420円)や、年末年始の勤務手当(1日4千~5千円)など、時効にかからない2012~13年度分の賃金の差額の支払いのほか、正社員と同じ各3日間の夏季・冬季休暇の取得などを求めている。
日本郵便は「訴状の内容を確認したうえで対応を検討する」とコメントした。
引用ここまで。
次に、労働契約法の条文を引用してみましょう。
(期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止)
第二十条 有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。
要は、一概に差別を禁止している訳ではなく、有期契約の社員と無期契約の社員(正社員のこととお考えください)との労働条件に差がある場合、その差が合理的なものであれば問題はありません。
合理的な差とは、正社員には残業があるが有期社員にはないとか、そもそも携わっている業務が違うなど、その業務に伴う責任の程度に差があることや、職務の内容や配置の変更を行う範囲が異なることを指します。
これまでは、正社員と同様の業務を行っているのに正社員と待遇に差があることを理由とした訴訟はほとんど行われませんでした。その点で、裁判所が今回どのような判断をするか、とても興味深いものです。
労務管理の実務面では、裁判所の判断を待つのではなく、正社員と有期契約社員の労働条件に差がある場合、その差が業務の内容や職務の内容・配置転換の範囲などに鑑みて、労働条件に差がある理由が説明できるものであるかどうかを確認しておくべきでしょう。