空と風と川の流れを. -28ページ目

空と風と川の流れを.

 空と風と川の流れを求め,素の自分を表現できたら良いなと.

 米国に"Fly Fishing Film Tour"という年に一度発表される釣りの映画があり、アメリカの格都市を巡り街の中心部の映画館やホールでイベントとして映画を観せるものがある。6人ぐらいのコアなフライフィッシャーが、行きたくても行けないようなアマゾンの奥地やソルトウォーターで巨大魚を釣るなど、クレージーな釣りの様子が収録されている。その中には初心者向けの内容などは全くない。ただ、クレージーな釣り人とクレージーな釣りが盛り込まれていて、単純にすげー、うぉーってと感動する。そんな内容だからこそ、釣りは楽しそうだ、やってみたいと思えるのだと思う。

 日本では、テレビの釣り番組なんかの『大自然に抱かれて・・・』とか『過酷な自然の中で・・・』とか、大袈裟で仰々しくあり、フライフィッシングのテレビ番組やメーカーが作るYouTube動画なんて、『初心者のための・・・』などばかりで、何十年もも前から圧倒的多数が初心者を対象とした内容で、キャスティングやノウハウなんかを前面に押し出していたら、敷居を高くしている以外なにものでもないと思う。学校で職場でただでさえストレスが続く毎日なのに、趣味にまで学ぶとか難しい内容なんかで始めたいなんて思う人はあまりいないと思う。

 

 ところで、個人が釣りの動画を作る目的とはなんだろうか。釣りの場面の記録なのだろうか、それとも、釣りに行けないときの心の癒しなのだろうか。なんでもええけど。

 ただ、その時の釣りの思い出、さらには、後から見直して気づいたところ、ダメだったところをチェックするというなら個人で釣り動画を作るのも良いのではないか。

 

 自分としては、ソニーのα5100を買った目的は動画も撮影することであり、そして、今流行りのアクションカム、GoProも入手して、釣りの動画を作ってみた。

 

 

 実際、やってみると難しいもんだね。

 

 ベストの右胸にGoProを取り付けて、釣りの様子を手元から撮影したのだが、動画を水平に保つのがとても大変だった。実際、撮影した動画を後から確認すると、最大で30度ほど傾いていた。α5100で撮影した動画では、手持ちでできるだけ手ブレが無いように撮影したつもりだったのだが、実際は小刻みに揺れていた。

 なによりも大変だったのが、動画データが10分程度の動画なのに3ギガを超えていた。PCに移すときにコピーするだけで数十分かかるし、MacbookのiMovieで編集するために動画データを取り込むとハードディスクの読み出しに時間がかかってしまいデータがスムーズに流れないし、一つ一つの編集作業にPCが処理する時間がとても長くなってしまう。

 iMovieには画像の傾き補正機能は付いていないんだね。Adobe Premiereなんかのプロでも使う画像編集ソフトには付いているようだが。結局傾きの補正には、MacやiPhoneのPhotosのソフト、アプリに一度読み込んで傾き補正を行い、もう一度最大画質と解像度で書き出す、ということをした。その読み込みに書き出しにも小一時間かかってしまった。

 手ブレへの対策については、ギンバルと呼ばれる手ブレを抑えるハンドルみたいなものがあるので、その導入も検討しなくてはならない。

 いろいろやってみるもんだ。試行錯誤。

 次はもっと良い動画を作れたらと思うが。またやってみよ。

 4月に入ってようやく川に立った。

 山間部にある川とは言え、気温は思いのほか高かった。

 川の中には春はもう来ているはずだ。

 川の流れは春らしく重く鉛色をしている。だが、河岸には緑の草が茂り始めていてどこか生命感を感じる。

 

 やっと、春が来たなぁ。やっと釣りに来れたなぁ。

 そう思いながら煙草に火を点ける。

 川面と空中に目を向けて虫を探してみたがかろうじて一羽のとても小さな白いカゲロウが飛んでいるだけだった。

 

 よくよく考えてみると、昨年の11月を最後に釣りをしていなかったが、そのあとから3月までは激務ったこともあり、まとまった休みを取っていなかった。仕事だけでなく、プライベートも良くないことがあったこともあり意図的に仕事に集中していた。しかし、物事には限度があるのか、メンタルも肉体的にも限界だった。ボスに度々休暇を申し出て承認ももらっていたのだが、なかなか都合がつかず、気がついたらメンタル、肉体共に疲弊していた。そんなところに、急遽予定がキャンセルになった。このタイミングしかないと思い、先週水曜日から三日間を無理やりこじ開けて釣り+キャンプに出かけた。目指すは毎度お馴染みノースカロライナ州チェロキーの川。

 

 

 片道5時間運転していつものキャンプ場にチェックイン。4月になったとはいえ、山間部の夜と朝は冷え込むことが予想されたので今回もシンプルなログハウス、キャビンを予約して利用した。

 荷物を下ろして、早々に川に向かった。

 今回は珍しくベストを着ることにした。Snow Peakのもので、昨年まで売られていたがどうやら生産中止になっていたようだ。

 そして、今回の釣りでは、釣りの様子を動画に撮るというのを一度やってみることにした。ベストの右胸上にアダプターを取り付け、GoProを装着できるようにした。そして、手持ちのカメラとしてソニーα5100。やっと実際の釣りに使える。どんな写真が撮れるだろうかと楽しみにしていた。

  

 飛んでいるのが小さな白いカゲロウたった一匹だけだ。なにを食っているのだろうか。水中の羽化する前の幼虫か蛹を食っているのか。こんなに暖かいのに。しかたがないので、とりあえず探るつもりでドロっパーのフライには#12のマーチブラウン。春といえばマーチブラウン。リードフライには#14の白いメイフライを選んだ。

 

 しばらく毛鉤を流していたが魚のアタリがない。どうしたものか。30分ぐらい釣り降っていったところで小さなマスのあたりがあったが、派手にジャンプして毛鉤を外してどこかにいった。

 ということは、ガッチリ毛鉤を食っていないのだ。毛鉤が合っていないのだ。

 そこで、毛鉤をドロっパーを白いメイフライの#12、リードフライをシルバーサルタンの#16に変えた。

 十分な水量があるので、思いのまま毛鉤を流れの筋に沿って送り込み、流れ切ったところでスイングさせる、ということを繰り返していたところ、やっとまともなアタリがあった。

 

 釣れたのは50cmほどのメスのニジマスだった。15分ほどのファイトの末ネットに収めることができた。

 春だ。釣りの季節が来たのだ。

 



 この日は、その後30cmにも満たないニジマスを数匹釣って、キャビンに戻った。

 

 晩飯は蕎麦にした。家で作って持ってきた牛肉のしぐれ煮と刻んだネギをトッピングにした。

 美味かった。自宅で食うよりも数倍美味く感じる。身体に染みるようだった。一気に元気が出てきた。

 

 注文したはずの焚き火用の薪が届けられていない。管理事務所の手違いだろう。焚き火はできないのか、と思っていると、パトロールしているスタッフが声をかけてきたので、その旨を伝えると、薪をすぐにもってきてくれた。しかも、すまなかったということで、一束を注文したが二束くれた。

 昨年11月にきた時に焚き火をした際には、陰鬱な気持ちになったので焚き火はしないと思っていたが、やっぱり一人で焚き火というのはあまり良くない。暗い気持ちになるだけだった。

 しかし、夜は寒かった。電気ヒーターが備え付けられているキャビンだったがそれで寒かった。念の為に持って行った小型のヒーターが役に立った。それでも何度も夜中に目が覚めてしまったが。

 

 キャンプ場にいても朝はコーヒーから始まる。外で飲むコーヒーほど美味いものはない。

 

 二日目の釣りはあまりよくなかった。30cm未満のニジマスがパタパタと釣れてくれたが、満足いくサイズの魚は一度も掛かってくれなかった。場所なのか、毛鉤なのか・・・・、と考えるが、よくよく感がてみると、春の釣りってそんなものだ。シーズンが始まったばか。日本でもそうだった。春先から大きなマスがバンバン釣れることはないのだ。そう自分に言い聞かせながら。。。

 夕方6時になってもまだ明るかったが、そこで川から上がることにした。

 

 晩飯には、トランギアのメスティンで飯を炊いて、家で仕込んできたハンバーグで煮込みハンバーグを作って食べた。

 味?まあまあだった。良くもなく悪くもなく。

 

 夜半から雨になった、激しい雨音で何度も目が覚めた。こりゃ明日は釣りはできそうにないなと思っていたが、案の定、朝から土砂降りの雨になった。レインジャケットを着て土砂降りの中で釣りをするほど勇敢な人間ではない。

 早々に荷物を車に積み込んで家路についた。

 

 帰りの車中、なぜか、仕事のアイデアがどんどん湧いてきた。ぶつぶつ言いながら頭でアイデアを整理していく。

 まったくといっていいほど頭が働くことを拒否していたのに。やっぱり釣りはいいよね。自分にとってこれほどリフレッシュできるものはない。

 

 

 

 

 

 
 

 

 軽量、コンパクトなカメラとして次に選んだのはソニーのα5100だった。

 ビューファインダーは付いていないけれども、iPhoneと同じような感じで軽快に使えるのではないかと思って入手したのだが、良いとも悪いとも言えない使用感と写真の出来だった。

 確かに小さくて嵩張らない。片手で川に向かう道を歩く時も、釣りの最中に腰の防水ポーチに入れていても重さは感じない。それが最大の利点だと思う。

 

 レンズはソニーのEマウントの35mm F1.8 oss。画質としては、こんなものか、という感じ。魚を撮影してみたが、写真に深みが無いというか、奥行きが無いというか。迫力がない。フルフレームのα7R2と比べるとどうしても見劣りしてしまう。比べること自体が間違っているのだろうが。

 フィルム写真をしていたときに、適当なカメラで撮影したものと、コンタックスの一眼レフでツァイスレンズを通して撮影したものと比べたときを思い出した。発色、画質、奥行き感などあらゆる点で差を感じてしまう。

 動画も撮影してみたが、手持ちで撮影したのだが、手ブレが酷くどうしようもない。動画を撮影するならジンバルはやはり必要なのか。手ブレを補正するために一度PCに読み込んで動画ソフトの手ブレ補正機能で修正するしかないのだろう。

 ただし、三脚で固定した状態で動画を撮影した場合の結果は素晴らしい出来だった。

 しゃあないなぁ。。せっかく買ったけど。これはこれで普段のお散歩カメラに使うことにするか。