カメラの日なんだってね。カメラの普及に大きく貢献したオートフォーカスのカメラが発売された日なんだって。
写真にはストーリーが伴う場合がある。むしろ、好きな写真には撮影をしたときの状況、いきさつ、心の状態などがあって、その一枚を後日見たときに、その状況がいつでも思い出せるようなものだと思う。
その意味で一番気に入っている写真はこれ。
この写真は昨年の4月か5月、ノースカロライナ州チェロキーへ釣りに行ったときに撮影したもの。
本ブログにも書いたが、当時、渡米してきてから12年過ぎて、ようやくまともな収入になってきて、余暇の時間もうまく作り出せるようになり、やっとまともな生活になってきた頃、釣りに行って川に立ちこんでいて振り返るとこの景色があった。自分の頭ではなく心、心の中にある四角い枠組みの画面があるとすれば、それをすべて写し出しているような、そんな気持ちになった。感情が込み上げてきたが涙が出てくるようなものではなく、呼吸さえも引き出されていくようにスムーズで。引き込まれるというよりはむしろ同化、ともいうのだろうか。これまでの思いがい一気に噴出したとでもいうのだろうか。
川に立ちこんだまましばらくこの風景を眺めていた。ずっとこんな景色が見たかったんだ、と。
目でみたものをそのまま撮影するのに適したレンズは50mm。このとき持っていたカメラは富士フィルムのXpro1で、レンズはZeissの32mm。およそ画角50mm。ほんと、見たままを撮影できたなと。