SNCFの TGV Duplex (オール2階建てTGV)です。



2等車車内は以前に紹介しました。
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/fc49b90deebcef16580e46e6a0f71b6b

今回は1等車の車内です。リニューアルされていない車両を取りあげます。
客車8両中、1等車は3両連結されていますが、いずれもオープン室で、
セミコンパートのようになっている席はありません。


入り口は1等車のテーマカラーのピンクになっています。


2階で車両間を行き来するのは、2等車と同様です。


1+2のシート配置になっています。シートは回転できません。


2人がけの向かい合わせシート。固定式のテーブルとテーブルスタンドが備わります。


4人がけの向かい合わせシート

リクライニング、テーブル展開状態


2人がけのシート


1人がけのシート

座席というよりもどっしりとしたソファーを目指したような作りとなっていて、
長時間乗車しても疲れ知らずです。


リクライニングは電動式で、前後のボタンを押すことで起こしたり倒したりします。


窓側各座席の壁にはAC220~240Vのコンセントが備わっています。


各席に読書灯が備わります。
トラムトレインに乗って、ミュールーズの鉄道博物館 (Cité du train) にやってきました。

前回はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/e7ad8a9602cdaf31c0b4d354282eab4a

旧館に入ります。
歴史順、カテゴリー別に鉄道技術の発達がわかるようになっています。

鉄道草創期、蒸気機関車




ワイン樽を積めるようになっている貨車。フランスらしい。



電気機関車の登場と発達


1920年代に製造の BB1600 形。
この頃は日本には電気機関車を国産開発する能力がなかったため、
欧米製電気機関車が日本にも輸入されていました。フランス製はなかったようですが...


1955年に時速331km/hを記録した電気機関車 BB9000 形 9004 号機


げんこつ形をしている cc5600 形電気機関車。



車両の大型化


ブガッティ式ガソリンカー(1932年)。
自動車会社が手がけていて、超軽量化されている様子がわかります。


ルノー VH形ディーゼルカー(1933年)。自動車会社ルノーが手がけた最初の車両。
このころは自動車会社が内燃式鉄道車両も作っていたのですね。


パリ郊外(ソー線 Ligne de Seaux)の電車。
現在の RER B 線南側に当たります。


大統領専用車。




衛生車。野戦病院の役割を果たしていました。



ヨーロッパ国際特急網とフランス

1940年代後半から1970年代、このころが鉄道の黄金期です。
以降はモータリゼーションと航空路線の発達によって、在来線では太刀打ちできなくなり、
高速鉄道の開発、建設が進んでいきます。
この黄金期を飾っているのが、TEE(ヨーロッパ国際特急)の路線網です。
当初は各国自慢の一等車のみで編成されていました。


「ル・キャピトール (Le Capitole:パリ~トゥールーズ間)」や
「ラキテーヌ (L'Aquitaine:パリ~ボルドー間)」をはじめとして、
フランス国内都市を結ぶ特急に使用された Grand confort 形客車のバー車。
雨どいが内蔵されていたり、
足元が丸みを帯びたスカートとなっていたりと、スマートになっている。


TEE客車内部(食堂車)


TEE PBA (Paris-Bruxelle-Amsterdam)用寝台車。
窓割りが独特です。


ターボトレイン。
1960年代に高速鉄道を見据えて開発されましたが、
騒音・振動に問題があり、燃費も悪く、
高速鉄道は電気車方式のTGVとして結実しました。
2000年代前半に退役しています。
ブログ主も1997年に乗りましたが、ものすごい音でした。

TGVに関しては、老朽化のために廃車になった車両はまだありませんので、
本物が展示されるのは当分先でしょう。

運転台のモックアップと、各種模型、
そして2007年に世界記録574.8km/hを達成した時の
運転台からのビデオが流されていました。

レストランがようやく空いてきました。
TEE「ル・ミストラル」のステンレス客車を模した入り口。


店内には蒸気機関車の模型や、鉄道写真が。



鶏肉のリースリングワインソース煮込みと、アルザスのピッチャーワインをつけて。


ミュージアムショップを抜けて、博物館を後にします。

トラムトレインでミュールーズの市内に入り、
トラムの市内線1~3号線を全線乗りつぶしました。


工業都市らしく移民も多く、各線終点近くで乗り降りする人たちの目はどことなく怖い。


しかし、トラム各駅付近の架線柱はこのような円形で凝っています。

この後は、TGVを乗り継いでパリに帰ります。
チケットを予約した時点の最安値の列車、さらにそこにわずか3ユーロ足すだけで、
一等車に乗れることがわかりましたので、迷わず一等車で!

ミュールーズから、2011年に開通した高速新線ライン・ローヌ線 (LGV Rhin-Rhône) でディジョン (Dijon) まで。
二階建ての TGV Duplex です。
高速新線を降りて、ディジョンの駅手前までは工事のためにノロノロ運転、5分ほど遅れました。


乗り継ぎの列車も遅れてやってきました。
ディジョンからパリまではクラシカルな第一世代のTGV車両です。
15年ほど前に大幅なリニューアル工事を受けています。

アルザス地方に店舗のあるパン屋 Poulaillon の
プレッツェル生地のサンドイッチとビールで晩御飯。



雨の中を過ぎると、ブルゴーニュの平原に虹が。


快晴のパリに到着です。21:02、5月末のパリはまだ明るい。

Musées 博物館駅でトラムトレインを降りました。

前回はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/bf104bd0c0ebcd5bb29f522e7ae72570

ミュールーズ (Mulhouse) は、人口で見ると、アルザス地方第二の都市です。
しかし、木組みの建物が立ち並ぶアルザス地方の他の街や村とは違い、
工業都市のため、あまり見所はありません。
しかし、この街に立ち寄ったのは、フランス随一の巨大な鉄道博物館がお目当てのためです。

駅を降りると、だだっ広い草原に一本の道が続いています。
その道に沿っていくと、最初に EDF (フランス電力公社)の電力博物館が、

そしてその先に目指す鉄道博物館 (Cité du train) が見えてきます。


カラフルな建物が目を引きます。

入り口で入場券を買い、入ります。
今日は月曜日、ほとんど入場客は居ないように見えます。
それでもすれ違う人はドイツ語を話す人が多いので、
国境を越えて観光に来ているのかもしれません。


以下、展示車両の写真、簡単にコメントをつけるだけとします。
ここに挙げた写真はほんの一部。
とにかく巨大で、展示車両が充実しているので、
予備知識がなくても見るだけで楽しめます。


入場してすぐの新館は鉄道草創期から第二次世界大戦前夜までの
「鉄道黄金時代」(Le siècle d'or du chemin de fer) をテーマとした展示。
暗い室内として、ライトアップによって展示を際立たせています。


入って早々、キワモノがやってきました。
タイヤ会社の「ミシュラン」(Michelin) が、騒音低減と乗り心地向上を図って、
ゴムタイヤを履かせた「ミシュリーヌ」(Micheline) です。
JR北海道で開発中の DMV (Dual Mode Vehicle) とは違い、
鉄路の上だけを走るためです。
フランスのメトロで走っているゴムタイヤ車両のご先祖様です。


迫力の蒸気


貴賓車(公用列車)


なんと、脱線転覆のシーンが再現されています。



オリエント急行食堂車


オリエント急行寝台車



パリのメトロで1908~1983年に使用されていた Sprague-Thomson 形車両。

9号線の路線図。古めかしい表示だけど、当たり前だが、今の駅名と変わらない。

新館を出ると、昼時でレストランは満員でした。人っ気がなかったのに。
仕方なく、屋外展示の中庭に出ます。




昨年で全車退役し、最近展示が始まったと思われる、
パリ近郊線のZ6100系電車、通称 Petit-gris 「グレーの坊や」が。
一昨年、パリ北郊で乗りました。


特別カラーが施された、入れ替え用ディーゼル機関車。
模型がほしい。


伝説の特急「ル・キャピトール」(Le Capitole) 専用塗装の電気機関車 BB9200型です。
パリ~トゥールーズ (Toulouse) 間を在来線最速の 200km/h で結んでいました。
TGVができるまでの最速列車を牽引していた機関車です。


コライユ客車の塗装バリエーションを一両に施してしまっています。わかりやすい。
(左から、オリジナル、TER汎用塗装、コライユ・テオズ、TERアルザス、コライユ・アンテルシテ)

長くなってきたので、次回に続く!


5月末、パリでブログ主が所属する合唱団が、ドイツに遠征しました。
帰りは一人離脱して、寄り道しています。
フランス国内に入りました。

前回はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/1e03c3d937379ab18392413f34f85648

アルザス地域圏 (Région Alsace) では、TER(transport express régional:地域急行交通)で珍しい試みを取り入れています。
例えば、コライユ客車で編成され、時速200km/h で都市間を結ぶ TER200などが挙げられますが、
ミュールーズ (Mulhouse) では、前日にドイツのカールスルーエで見たトラムトレインのシステムが導入されました。
(カールスルーエ・モデルについては前回を参照)

行きは通常の国鉄列車で、帰りは途中からトラムトレインに乗ってみます。

出発はミュールーズのSNCF駅。通常の鉄道車両であるディーゼルカー、1両です。


この列車の終点の Kruth 駅まで行きます。
途中まではアルザス地方を縦に貫く幹線を快走します。
トラム3号線の線路が途中からぴったりと横にくっついてきます。

通常、SNCFは左側通行ですが、
ドイツに近いアルザス・ロレーヌ地方の路線だけはドイツと同様の右側通行となります。

Lutterbach 駅から分岐し、Lutterbach - Kruth 線を行きます。
単線になりました。ずっと横を走ってきたトラム3号線もこの駅で合流して、
直通する列車はトラムトレインとなります。

途中のThann Saint-Jacques 駅までは電化されていますが、
私の乗っている列車はその先まで行くので、ディーゼルカーです。
車内はのんびりとしています。



終点 Kruth 近く、山岳的な風景になります。


Kruth 駅に到着。

折り返します。


途中駅で行き違い。


Thann Centre ville 駅付近にて。
渓谷沿いに瀟洒な建物が立ち並びます。



この列車(写真右)はThann 駅止まりです。
ここから、ミュールーズ市内に直通するトラム・トラン(tram-train トラムトレイン:写真左)に乗り換えです。


このトラム・トランは、
Tram-train Mulhouse - Vallée de la Thur (ミュールーズ~チュール渓谷トラムトレイン)と呼ばれる路線です。

ミュールーズ市外では国鉄の電車、市内では路面電車になります。


車内。

Lutterbach 駅からトラム専用線に入ります。

Musées (博物館)駅で降ります。
単線なので、行き違いの列車を待ちます。


行き違いの列車が来ると、やがて出発していきました。
国鉄列車と同様の、TER Alsace のデザインを纏っています。
車両は、パリ郊外のトラムT4線と同様の、シーメンス社 Avanto (SNCF形式 U25500系)。


路面電車用の車両しか止まらず、
ホームは路面電車用に低く、駅舎もありませんが、
しっかりとSNCF(国鉄)の駅です。
平行して走る幹線上には駅はありません。

続きは次回!
5月末、パリでブログ主が所属する合唱団が、
ドイツ西部のカールスルーエ Karlsruhe にある合唱団の開くコンサートにて、
合同演奏することになりました。ドイツ遠征!

そこで、合唱団の皆でTGVにてカールスルーエまで。
パリ東駅からストラスブールを経由して、ライン川を渡り、ドイツに乗り入れです。
所要約3時間、チケットも39ユーロ!
時代は変わりました。


TGV Duplexですが、ディスプレイも付いています。仏独英の3ヶ国語で表示。
検札も SNCF (フランス国鉄)と DB (ドイツ鉄道)の二人組で来ました。



カールスルーエに到着。


~~~


コンサートを無事終え、翌日、街の観光をしました。


カールスルーエは、1992年に、世界に先駆けてトラムトレイン(路面電車が一般の鉄道線に乗り入れる)を始め、
欧州各都市のモデルとなったところです。


街中には大きな公園が。その中を、一周30分かけて巡る遊覧鉄道に乗りました。
軌間600mmと思われる小さなものですが、週末は本格的な蒸気機関車による牽引!


夕方、パリに戻る皆を見送って、一人で行きとは違う道を進みます。


カールスルーエ中央駅 (Karlsruhe Hbf) 18:09発 RegionalExpress 地域急行列車
オッフェンブルク Offenberg 18:56着

客車は二階建てで、快適。ごみがめったに落ちていないのはドイツらしい。

Schwartzwaltbahn (「黒い森鉄道」の意)の文字が誇らしい。
ん、黒い森鉄道?日本のは青い森鉄道。


温泉地、バーデンバーデン。
でも、スーパー銭湯を思い起こしてしまうのはなぜでしょう?





オッフェンブルク 19:07発 RegionalExpress
フライブルク中央駅 Freiburg (Breisgau) Hbf 19:55着


ここから南下していきます。
先ほどと同じタイプの二階建て客車。


車窓左手にはシュヴァルツヴァルト(黒い森)が続きます。
確かに、小高い岡は黒く見える。

バーデン・ヴュルテンベルク州を、黒い森とライン川に沿って縦断してきました。



フライブルク中央駅 20:27発 InterRegionalExpress
ミュールーズ駅 Mulhouse Ville 21:15着

国境を越える列車だけに、どちらの国のどんな車両が来るか楽しみでした。


ホームに入ってきたのはなんと!フランス側のTERディーゼルカー1両編成の列車
(1両なので編成とか列車と言うのはおかしいようだが、鉄道用語ではこのように)。
何だかフランスに戻ってきたようでほっとしてしまいました。
自動の車内放送はフランス語だけです。

それにしても、同じ独仏国境でも、TGVやICEが次々通る幹線のストラスブール~オッフェンブルクの間と違い、
ローカル線であるミュールーズ~フライブルク間の流動の少なさを既に見せ付けられたような気がしました。
単線の線路はか細く、
途中、いくつかの駅に停車するも、ほとんど街はありません。
列車にも10人に満たない人数しか乗っていません。


ライン川を渡り、フランスに入ります。


TGVと併走し、アルザス地域圏の工業都市、ミュールーズに到着します。

3時間のショートトリップが終わりました。ホテルにチェックインし、翌日に備えます。

次回に続く。
パリ5区にあるアラブ世界研究所 (Institut du Monde Arabe : 以下 IMA)で、
4月4日より8月31日までオリエント急行の特別展 "Il était une fois l'Orient Express" が開かれています。

その名の通り、西欧から東欧、そして東方との架け橋になった名列車であり、
この研究所・博物館がこのようなテーマの展示を行うことには大きな意義がありますが、
それにしても本気度が違います。

SNCF(フランス国鉄)が協賛し、博物館前広場に車両を展示してしまいました。







12ユーロの券(前売り・当日もあり)で、館内展示以外に、客車3両の車内にも入れます。
あのオリエント急行にたった12ユーロで!!

世界各地の豪華列車の先駆けとなり、影響を与えてきた車両たちです。
もちろん、見に行きます。


古い車両ならではの美しい台車。


これが「北斗星」のJR北海道所属車についているエンブレムのもとになったものか!
日本の豪華寝台列車もオリエント急行を目指したもの。
特に「北斗星」と「トワイライトエクスプレス」は近年、
似たような、使い込まれた渋さがでてきました。
新幹線開業によって廃止とされているが、どうかふんばってほしい。


フランス製です。出入口のドア下に製造銘盤があります。

車両内には、学芸員(ガードマンか?)に導かれて、20人ぐらいずつの塊になって入っていきます。
3両編成の、真ん中の寝台車だけは撮影不可、両端の2両はフラッシュ撮影も可能です。


4159号車 サロン・食堂車「フレッシュ・ドール」(金の矢)


一両一両に名前がついているようです。
この車両は、朝食、昼食、夕食の会場になるだけでなく、食事時以外にはサロンカーともなっていたそうです。


ラリックのガラス窓が美しい。

1987年にレストアされているので、現役で本線を走ることが出来ます。
出入口なども、日本の寝台列車と同じような材質の建材でぎ装されていて、
近代的になっていました。
しかし、中身は...ホンモノの美しさです。「走る芸術品」の名は伊達ではありません。








サロン個室。


4160号車 バー車 「トラン・ブルー」










3両編成とは直角に、1両のレストラン車も置いてありますが、
こちらは予約制でディナーを味わえるそう。
コースは120ユーロと160ユーロの2種類で、8月2日までだそうです。

入ってみたい。


寝台車




写真に写すことの出来なかった寝台車ですが、
館内にレプリカが展示されています。
現代のヨーロッパの個室寝台車とそれほど変わらない構造、
つまり既に原型は出来ていたということです。
「北斗星」のツインデラックスにトイレが付いた構造です。


さらに古い時代のもの。

館内展示もオリエント急行のルートや乗車した著名人の紹介、ポスターなど、
充実したものでした。


IMAの展望台からは、こんな景色が見渡せます。
隠れた名所です。
以前は郊外線 (lignes de banlieue) と呼ばれていた
Transilien (トランシリアン:イル・ド・フランス地域圏の鉄道ネットワークに付けられた愛称)、
その P 線は、パリ東駅を出発点としてパリ東郊に延びる路線群です。

ある日曜日、仕事が終わってからの夕方、
まだ未乗だった、Esbly ~ Crécy la Chapelle 間に乗ってみました。
この部分は、通常のSNCFの路線ですが、車両がフル規格の鉄道車両ではなく、
トラムT4号線と共通で使用されているトラムトレイン (仏語「トラム・トラン」 tram-train) なのです。
その点でも気になっていた路線でした。



ちょうど今は一年で一番日が長い時期、22時過ぎまで明るいので、
16時に行動を開始しても間に合います。
週末はパリ市内・隣接郊外のパス (Zone 1-2) でもイル・ド・フランス地域圏の交通 (Zone 5 まで)に乗り放題です。

今はSNCF (フランス国鉄) のスト中。
パリ東駅まで来てみましたが、かなりの列車が省かれているようです。
P線の他の末端部分はバス代行などもしているようですが、
これから乗ろうとしている所はとりあえず動いている模様。

2009年より今まで Transilien 向けに増備が続いている Z50000系電車 (愛称 Francilien) で、
パリより約40分、Esbly まで向かいます。
明るく、静かで快適。

Esbly 駅では、40分の待ち合わせ。とりあえず、ストの影響はなさそうです。
Crécy la Chapelle 方面は駅舎に近い行き止まり式のホームです。
幹線の2本の線路に比べると、いかにか細いことか。



目指すトラムトレインは20分ほど待ったところでやってきました。


隣のホームは、L線のパリ行き幹線列車。
大きさの違いがわかります。
トラムトレインはちょこんと佇んでいます。
車両はシーメンス社の Avanto (SNCF形式 U25500系)。

Esbly 駅を出発します。一旦幹線のパリ方向に戻る形で進み、
駅構内を出るとすぐに左に分岐します。

運転席後ろの、
動力台車があるために他の客室よりも一段高くなっている部分に座りました。
路面電車の形をしていますが、通常の鉄道路線ですので、
90km/h程度でモーターをぶん回しながら豪快に飛ばしますし、
線路に踏み切りもあります。



日曜夕方のため、下り方面(パリから遠ざかる方)にはほとんど人が乗っていません。

この車両の走るもう一つの路線、トラムT4号線は、ホームが低くなっていますが、
こちらの路線ではホームの高さはそのまま。
逆段差になっています。





途中、1つの廃駅を通過、3つの駅に停車して、
約13分で Crécy la Chapelle 駅に到着。
全線を通じて単線で、行き違い設備もありません。
1本の車両が機織りのように運用されているようです。



折り返します。

週末を郊外の実家で過してきた人がパリに戻るので、
行きよりは人が乗っていますが、それでも席が半分埋まった程度。
これぐらいの乗りならトラムトレインでも十分でしょう。
今度は低床部分に座ります。

車両は路面電車のようなのに、流れる風景は都会ではなく田園地帯。


二階建て車両の下階に座っているようで、
地面に近く、スリリングに景色が流れます。
路面電車ではこんなスピードが出ませんからね。


幹線の線路が近づいてくると、Esbly 駅です。


Esbly に戻ってきました。19時50分、まだまだ明るい。





Musiciens du métro (名・男)「メトロの音楽家」

RATP(パリ交通公団)が1997年に創設したのが、「メトロの音楽家」です。

本来は駅構内および車内では演奏活動などは許されていないのですが、
(8号線車内に、
「無許可音楽家にお金を与えることは、彼らの活動を助長するので、与えないように」
という「鳩にエサを与えないでください」的な掲示がなされていたことがあります。
現在はRoissybusの広告に置き換わってしまいました)
それまで野放図となっていた辻音楽家たちに、秩序を与えることと、
また、プロへの登竜門を与えるという意味合いも込められて創設されました。

パリ11区の rue de Charonne (シャロンヌ通り)に事務所とスタジオがあるようです。




RATPのサイトによると、
http://www.ratp.fr/fr/ratp/c_9326/une-veritable-scene-alternative/
毎年、350人がオーディションに勝ち残ってこの称号と構内での演奏許可を与えられます。

構内の、利用客の通行を妨げない、許可された通路において「合法的に」演奏が行われています。
音楽家はバッジ(許可証)を掲げていますので、それとわかります。
もちろん、オーディションを勝ち残ったセミプロ~プロですから、演奏の腕もピカ一。

Place d'Italie駅の6号線と7号線の乗り換え通路には、簡単ながらも特設ステージが。


個人的には、ロシア歌曲やウクライナ歌曲を高らかに歌い上げるこの男性演奏家たちがお気に入りです。

Châtelet 駅の1号線から4号線に乗り換える際の通路や、Concorde 駅で演奏を聞くことが多いです。
フランスの北半分が、近年まれに見る晴天続きです。
気温もどんどん上昇して、3月とは思えない暖かさです。

しかし、その気温の上昇によって深刻な大気汚染を引き起こされています。
光化学スモッグが発生し、空気が霞んで見えます。
確かにのどが少し痛いような気がします。

昨日3月13日のパリ(Parc de Saint-Cloudから)。空が霞んでいます。


この深刻な大気汚染に対して、自動車の利用を抑制しようと、
昨日3月13日、フランス環境大臣やイル・ド・フランス地域圏議会議長、同地域圏交通組合(STIF)によって、
公共交通機関の臨時無料化が発表されました。
そして、今日14日の始発より早速実施されています。


「大気汚染のピークにより、
イル・ド・フランス地方圏の公共交通機関は、
3月14日朝より3月16日夜まで無料となります」


自動改札機も電源が入っておらず、通り抜けができます。

RERは列車編成を長くして、混雑に対応するようです。

バス、メトロ、RERやトラムだけでなく、
貸し自転車システムVelibや貸し電気自動車システムAutolibも無料になっています。
 

フランス国内の大都市で同様の施策が行われています。
昨日決まって今日実施という、すばやさにびっくりしてしまいました。
さて、自動車利用者は減るのでしょうか。
パリ3区、マレ地区 (Le Marais) の北側に位置するアールゼメティエ駅 Arts et Métiers は、
高等教育機関の一つ「国立工芸院」 Conservatoire national des arts et métiers と
「工芸美術館」 Musée des arts et métiersの最寄駅であると同時に、
3号線と11号線の乗換駅でもあります。

工芸院の最寄駅だけあって、11号線ホームはこんなになっています。



銅で装飾されたホームです。
リベット(鋲)での溶接を模していたり、
壁のところどころには、潜水艦の窓 hublot がついていたりと、
20世紀中盤までの巨大な潜水艦の中を彷彿とさせます。
天井には歯車も。

まるで、ジュール・ヴェルヌの小説『海底二万里』に出てくる、
ネモ船長の潜水艦「ノーチラス号」です!
昔、小説を読んだときに、男の子心がくすぐられてワクワクしたものです。
(NHKのアニメ「ふしぎの海のナディア」もこれが原案でしたね)


駅名票がいい味をだしています。
機械の製造銘盤です。
日本の私たちなら、蒸気機関車や旧型電気機関車のナンバープレートみたいに見えます。

乗り換えのひと時、潜水艦の中に入った気分に浸ってみては?