その3はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/42391d7904ab59e2e5064394088ec707



宮城県を抜け、岩手県南部、一関市の一ノ関駅に着きました。

前回のログで、不吉な予言のお話がでましたが、
乗っていた電車は無事一ノ関駅に着きました。
晴れ間も見えます。
ワンマン電車だったので、到着時も自動放送がかかるだけ。
特に異常事態の放送はありませんでした。

ここから、JR東日本は仙台支社から盛岡支社となります。
すべての普通電車がここで乗り換えとなります。

一ノ関駅に着くと、構内放送で次の盛岡方面の電車は14:37である旨を伝えています。


(2012年8月撮影)
第10走者
臨時快速「ジパング平泉3号」
一ノ関 15:21 → 盛岡 16:33


盛岡支社の東北本線、
特に一ノ関~花巻間の鈍行は編成が短い、横並び座席の701系の独壇場になります。
北海道行きの行程を組む際に、いかにこの部分を上手に扱うか、
腕の見せ所になります。

今回は、同区間に期間限定で走る快速「ジパング平泉号」を選んでいました。
世界遺産「平泉」のアクセスとして走る快適な観光列車です・・・

のはずでしたが、
こういうときは真っ先に臨時列車が運休になるはずです。
改札口の係員さんに尋ねると、やはり運休とのこと。
ここから青森まで5時間、701系・・・ ひょえー
とにかく、青森から急行「はまなす」に乗れることを考えれば、がまんがまん。

14:37分発、なかなか発車しません。
そのうち、放送がかかり、14:37発は運休、
今日の東北本線一ノ関~盛岡間は次の15:27発から運転開始、とのこと。
今朝からまったく列車が動いていなかったようです。
とはいえ、14:37発にしても、次の15:27発にしても、
盛岡からの列車は同じになるので、あまり害はありません。
ジパングの快適なリクライニングシートから、
ロングシート(通勤電車の横並び座席)になってしまったのは痛いですがね。


第10走者
東北本線 普通列車 1543M
一ノ関 15:21 → 盛岡 16:33


仙台支社の701系は緑、赤、白、3色の帯でしたが、
盛岡支社の同系は、シックな紫色の帯です。


向こうに止まっている電車には、
「いわてデスティネーションキャンペーン」の「わんこきょうだい」が。
そばっち~☆
横に書いてある「盛モリ」がはまり過ぎです。
(「盛」岡支社の「モリ」岡車両センター所属、の意。
JRの車両には四国以外の全部にこのような略号が書いてあります)

車内も上品な紫の座席です。

(2007年1月撮影)
でも、相変わらずのロングシートです。

この15:27発も、盛岡までではなく、途中の北上駅までの運転とのこと。
その先がすごいことになっているのでしょうか?

発車までまだ1時間近くあります。
遅まきながら、ランチタイム。
昨夜、実家で握ってきたおにぎりの包みを開いて、ささやかに食べます。
みんな、発車を待ちながら押し黙っています。

あと10分ほどで発車、という15:15頃、突然車内放送がかかります。
「盛岡駅へお越しのお客様は、東北新幹線にご乗車することができます。
2階、新幹線の改札口までお越しください」

キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!
不通区間の新幹線への振り替え決定です。

結局、30人ぐらいが新幹線改札前に並んだと思います。
振替乗車票が配られ、新幹線のコンコースへ導かれました。

これで、新幹線自由席に乗車できます。

盛岡、新青森方面の新幹線は定刻に動いています。
(盛岡から分岐する秋田新幹線は終日運休のようです)。
これから最初に来る16:02発の「はやて379号」は全車指定席のため乗車不可、
さらに次の「やまびこ63号」の自由席に乗車するようにと案内されます。

待合室で時間近くまで待ちました。
一ノ関にかれこれ2時間近く滞在しています。

自由席は後ろ3両。最後尾車両1号車の列に並びます。


いよいよ第10走者
東北新幹線 「やまびこ63号」
一ノ関 16:14 → 盛岡 16:52
10両編成 乗車車両:E523-12

3人がけの席の窓側が空いており、
東京の京王線、調布から岩手県北上の実家に帰る老夫婦に快く入れてもらえました。
年に2回ぐらい、弟のいる岩手県に帰郷するとのこと。

最新型のE5系、窓側にはコンセントがついており、
空腹に喘いでいたスマホに餌をあげることができました。

岩手県の田園地帯を抜けていきます。
新花巻駅付近、宮沢賢治の理想郷「イーハトーブ」のモチーフになった地域ですね。


新幹線、早いぞ!快適だぞ!

北上川を何回か渡ります。雨こそあがっていますが、
おそろしいほど水嵩が増していました。

盛岡市内でもこの状態。木が水に埋まっています。
新幹線は高いところを走っているので問題ないのでしょうが、
在来線の鉄橋は危険水位を超えていることと思います。
運休、さもありなん。



15:27発の普通列車とほぼ同じ時刻に、盛岡に着きました。
予定通りの列車に乗り継げます。
振り替えありがとう、JR!
新幹線、クセになりそう・・・


その5につづく
その2はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/163ba1a5ba0da00a998ddecfd0b7bf07


さて、栃木県北部の黒磯駅までやってきました。
律令国家において、陸奥(みちのく)とそれ以南を隔てる要衛として
奥州三関がありましたが、
そのうちのひとつが、この少し先、福島県に入ったところにある白河の関でした。

律令時代の東山道における関所が白河だったなら、
現在の東北本線の関所は黒磯駅になります。
黒磯以南は電化方式(架線に流れる電気)が直流1500Vでしたが、
ここから北は交流20000V 50Hzとなるためです。
現在、普通列車では直通列車はなく、乗客は必ず乗り換えが必要になります。


第5走者
東北本線 普通列車 2129M
黒磯 8:37 → 郡山 9:52
4両編成 乗車車両:クモハE721-31

JR東日本もここから先は仙台支社の管轄になります。
仙台支社の東北本線には3種類の交流電車が走っていますが、今回は最新型のE721系。
中央線快速のE233系の設計思想を反映しており、
ボックスシートもついていて、静かで、低重心のため乗り心地も安定しています。
立客も出ずにほどよく席が埋まったところで発車。

関東平野を抜けて、初めてうっそうとした山の中を通り、
栃木県から福島県に入ります。


白河小峰城をちらり

福島県に入り、白河や須賀川などの駅から、立客が多くなってきます。

福島県中通り南部の中心都市、郡山



第6走者
東北本線 普通列車 1135M
郡山 10:09 → 福島 10:55
2両編成 乗車車両:クモハ701-1512

次の電車は、着いたホームの反対側から出発でしたが、まだ入線していません。
10分ほど待ったところ、やってきたのはわずか2両編成。
並んでいた場所には止まりませんでしたので、
上の画像のように、どやどやと乗客が移動していきます。
いままで4両に乗っていた乗客に郡山からの乗客が加わり、
車内は首都圏なみの混雑です。私は結局、福島まで立ちました。

東北でとにかくよく見かける701系電車です。
ロングシート(レールと平行に配置された座席)の通勤電車です。
2両編成は、ワンマン運転にも対応しています。

菊祭りで有名な二本松を過ぎ、
戦後の怪事件のひとつ、松川事件の舞台となった松川付近を過ぎながら、
県庁所在地の福島まで。




第7走者
東北本線 快速「仙台シティーラビット3号」 1135M
福島 11:00 → 仙台 12:16
4両編成 乗車車両:クモハ719-42

東京を出て、初めて駅を通過する列車に乗ります。
車両は民営化後(1987年)すぐに製作された719系。
中央はボックス、その前後は二人がけという、
集団見合い式の珍しいシート配置をしています
(ヨーロッパではTGVからローカル列車まで、よく見かけます)。

(2007年1月に撮影)
二人がけ席の通路側にJAの帽子をかぶり、
お茶のペットボトルだけを持ったおじさんが座っていました。
空いている窓側に入れさせてもらおうとしたら、
「あん、いいよ」と言葉尻はそっけないけど、快く入れてくれました。
東北に来たことを実感します。


貝田駅から登り勾配にかかり、次の越河(こすごう)駅付近まで来ると、
福島盆地が見渡せます。
私の好きな車窓のひとつです。
峠を越え、次の白石(しろいし)駅からは宮城県です。


東北の中心都市、「杜の都」仙台です。
30分ほどの小休止です。


(2007年1月撮影)
第8走者
東北本線 普通列車 2551M
仙台 12:45 → 小牛田 13:30
4両編成 乗車車両:クモハ701-1510

3種類のうちのどの形の電車が来るのかと思っていましたが、
先ほど、郡山→福島で乗車したのと同じ701系電車です。
個人的には、ハズレです。

701系は、1993年から2001年まで、
東北各地に「都市型電車」として導入されました。
車両の性能がよいので、従来に比べるとスピードアップにはなりました。
ただ、編成は総じて短くなり、
座席も、今までボックスシートの「汽車型」に慣れていた
東北地方では不評だったようで、
盛岡あたりでは、当初は導入反対の市民運動も起きたほどでした。
30分以下の短距離を乗るだけならいいんですが、
このあたりだと、みんな長距離乗るからなー…

画像のようにロングシートなので、
座って、前に人が立ってしまえば景色は見えません。


宮城県大崎市の小牛田(こごた)駅に到着です。
陸羽東線、石巻線とが分岐する駅で、宮城県北部の交通の要衛です。


第9走者
東北本線 普通列車 535M
小牛田 13:46 → 一ノ関 14:32
2両編成 乗車車両:クモハ701-1504

小牛田駅で乗換えとなった電車は、予想はついていましたが、
またしても701系です。今度は2両編成、バスのようなワンマン運転です。
昼食を摂らなければなりませんが、混雑したロングシートでは憚られますし、
汽車旅では車窓がスパイスになると考えているので、
今回はその気にもなれません。

ときに、対面に座っている若者二人が不吉なことを言い出しました。
曰く、秋田がすごい雨だ、岩手も山の中が冠水だ、と。
これはまずい!スマホで運行情報を調べると、この先、
一ノ関~盛岡間が運転見合わせになっているではありませんか!
岩手県に入ったばかりの現時点では、晴れ間が見えているくらいなのですが…

この先、いったいどうなってしまうのでしょうか。
無事北海道にたどり着けるのだろうか!?

その4に続く。
その1はこちら
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/bfb47d7cefafb2dea2efb749e0430950

旅立ち

午前2時半。
実家最寄のJR御殿場線はまだ動いていないので、
実家より10km弱離れた沼津駅まで、家族の者に車で送ってもらいます。
真夜中の送迎に感謝。



静岡県東部の中心都市、沼津の未明です。
「北海道&東日本パス」と、沼津からパスの開始地点である熱海駅までの乗車券、
「ムーンライトながら」の指定券の3枚を見せて、改札を通ります。
深夜の東海道本線は、物流の大動脈と化し、
次々と貨物列車が通過していきます。
ここから「ながら」に乗り込んだのは、
私と、3人組の学生と思しき若者のみ。


第1走者
東海道本線 快速「ムーンライトながら」
沼津 3:19 3:35頃 → 東京 5:05 5:10頃
10両編成 乗車車両:モハ182-1044

岐阜県は大垣駅からやってきた列車は、ほぼ満席にもかかわらず、
すでに寝静まっていました。私は指定された席に掛けます。
昨日の緊急地震速報の誤報に影響をうけて、15分ほど遅れて到着、発車。

この車両は、起こすか、倒すかの二択を迫られる
「簡易リクライニングシート」を装備。
昭和40年代後半~50年代の国鉄特急型車両における標準装備です。
中学~大学時代に、中央本線の特急「あずさ」や
夜行急行「アルプス」でよく乗った車両が、
30台の今、東海道本線で夜行快速で乗れるようになりました。盛者必衰。

スキマスイッチの「ムーンライトで行こう」が頭の中をぐるぐる回ります。
フランス在住の友人に突然聞かされたときに、英語っぽく聞こえ、
おもしろい耳ざわりだったので、印象に残っています。


途中の長時間停車をできるだけ削ったようで、5分遅れで東京到着です。


第2走者
山手線 普通列車
東京 5:25 →上野 5:32
11両編成 乗車車両:クハE230-512

夜明け後すぐの山手線、
たいていは徹夜で遊んだ人たちの疲れを乗せています。
今日も例外ではなく、車内に5人いる乗客のうちの一人、
きれいなお姉さんが大きな口を開けて上を向いて寝ています。
夜を徹して飲んだのかしらん。
ちょっと早いけど、一週間お疲れ様。

7分で上野到着。


北の玄関口、上野駅。頭をぶつけそうなぐらい低い部分もあり、
入り組んでいるところに昭和の風情を感じる。



第3走者
宇都宮線(東北本線)普通列車
上野 5:46 → 宇都宮 7:29
10両編成 乗車車両:モハE230-3529

上記の山手線と同じ形式の車両の一部に、
無理繰りボックスシートをつけた感じですが、
ないよりあったほうが旅の気分が盛り上がります。
やっぱり、長距離移動は前に向いて座りたい。

荒川を渡って、東京都とお別れ。埼玉県に入ります。

宇都宮線は関東平野を北にひた走ります。
埼玉県から、古河駅でほんの少しだけ茨城県をかすめ、栃木県に入っても、
住宅地の中にぽつぽつ残る水田といった風景が、
延々と続きます。


第4走者
宇都宮線(東北本線)普通列車
宇都宮 7:37 → 黒磯 8:28
10両編成 乗車車両:クモハ211-3032

国鉄の最末期からJRの最初期(1985~1991年)にかけて投入された211系電車。
国鉄におけるステンレスの電車のさきがけで、
銀色の金属むき出しの肌は、小学生だった私には未来の電車に映りました。
それからもう25年以上です。
この8月25日から、東京で働いていた通勤型車両のお下がりが
リニューアルされて投入される旨のポスターが
宇都宮駅に貼られていました。

宝積寺を過ぎたあたりから、遠くに那須連山が見えてきて、
関東平野に次第に山の乱気が近づいてきます。
皇室の那須御用邸もこのあたり。


黒磯駅に到着です。


その3につづく。
まずもって、
「パリ」とか、「メトロ」とかに興味を持って当ブログにいらっしゃった方、
ごめんなさーい
ブログ主の持っている興味(バカさ加減ともいう)を垣間見ると思って、
ご笑覧いただければ。。。
フランスで電車に乗ってるときも、こんな風にいろいろ考えてます。


~~~


旅立ちまで~関東から6千円強で北海道に行けるんです

前々から、日本で過ごす休暇中に、
北海道に行こうと考えていました。
少々腰をすえて、1週間ぐらいの滞在を考えました。
そうすると、宿代がバカになりません。ましてや、お盆中。
そこで、必然的に、交通費を削ることになります。
休暇中、時間だけはたっぷりとあります。

そんなときに強い見方が、これ↓

「北海道&東日本パス」
JR北海道と東日本の全線、数社の私鉄・第三セクターの路線の
普通列車(快速を含む)が連続する7日間乗り放題。
急行列車は急行券を買えば乗車できます
(現存する毎日運行の急行列車は、夜行急行「はまなす」号のみ)。
特急や新幹線には無効で、特急券だけでなく、乗車券も別に必要になります。


これで単純往復するだけでも、一番安い方法で、
パス10000円+「はまなす」の急行券1240円×2(往復分)です。
なんと、往復で11480円、片道あたり6240円で札幌まで行けます。
そのほかにも、エリア内の普通列車に乗り放題。
使えば使うほどおトクです。

同じような切符として、
JR全線の普通列車に乗れる、有名な「青春18きっぷ」がありますが、
北海道に向かう場合、途中に第三セクターの路線があったり、
夜行急行の「はまなす」を使うため、
これらがまったくの別払いとなり、効果が薄くなります。


出発前日の午前中、気が急いていて、一刻も早く出発したかったので、
急いで時刻表を繰り、ルートを選定しました。
そこから導き出された今回の行程が、
私の地元から鈍行+急行「はまなす」で札幌に着ける最短所要時間のものです。
途中観光の時間はない、大変ハードな行程です。
過去にも何回か青春18きっぷやこのパスで北海道に行きましたが、
こんなに余裕のない行程は初めてです。
それぐらい、焦っていたんですね。
なんだか、精神鍛錬の境地です。

(後日記:沼津5:17の普通電車から青森まで乗り継いでいって、
「はまなす号」にたどり着く方法もあり、
これが最短所要時間になります。札幌まで26時間程度。
今回は、「はまなす号」と、一ノ関→盛岡間の「ジパング号」に
軸足を置いて行程を検討したので、沼津の出発時間が早くなりました。)


また、実家はパスの発売・有効エリアからほんのちょっと外れたところにあります。
前日夕方に、一番近い発売地である熱海駅まで、パスを求めに行きました。
(奈良県の巨大地震警報がはずれたときだったので、
ダイヤが乱れていました)
また、最初に乗る全車指定席「ムーンライトながら」号の指定券が、
残数1ででてきました。ラッキー!
他にも指定席を取りたい列車もありましたが、まったく引っかからず。
自由席がついているので、着ければ良しとします。


購入すると、本券(最上段の小さい券)の他に、
「ご案内」2枚とアンケートがついてきます。

それでは、能書きはここまで。難行苦行の始まりです。
ハプニングも亦、愉しからずや。

その2につづく。
http://blog.goo.ne.jp/miromes9-13/e/163ba1a5ba0da00a998ddecfd0b7bf07
お久しぶりです。日本に一時帰国しています。
更新の頻度が落ちてしまっています…
(パリともメトロとも関係ないネタでスミマセン)

実家は富士山の近くを走るJR御殿場線の沿線にありますが、
ここに、富士山の世界遺産登録を記念してか、
7月末と8月頭の週末4日間、
臨時急行列車「富士山トレイン371」号が走っています(浜松~御殿場間)。
本日、この列車に乗ってきました。



「富士山トレイン371」号。
秋~春にかけて、晴れていれば、画面正面上あたりに富士山が見えるのですが・・・
夏の間は湿気が強く、あいにく見えにくいです。


この列車に使われていて、列車名にもなっている371系という電車ですが、
個人的に大変馴染み深い車両です。この思い出を、今回は語ってしまいます。
というわけで、この先長文注意!!

371系は、小田急新宿駅とJR沼津駅を結ぶ、
特急「あさぎり」号の専用車両として、
平成3(1991)年に1編成7両のみが新製された大変希少な電車です。
座席数や性能などの仕様を統一して同時新製された小田急20000形とともに、
小田急線~JR御殿場線の相互乗り入れを行っていました。
新宿と沼津が新ルートで結ばれるということで、
東京側からは西伊豆の新しい観光アクセスとして、
静岡県東部からは東京へのもうひとつの直通ルートとして、
歓迎されながら迎えられました。

 

当時、新都庁などができて、副都心としての地位の高まった新宿まで
一本で結ばれるということで、
静岡県東部の地元では運転開始前から大盛り上がりを見せていました。
市の広報誌に載った車両の完成予想図は、
今のようにコンピュータ・グラフィクスを使ったものではない、
非常におぼろげなものでしたが、それがかえって想像力を掻き立て、
「こんなものが本当に御殿場線に走るんだろうか」とわくわくしました。
運転を開始した3月16日(土)は、沿線ではそれぞれの市町が、
町をあげてのお祭りとなったのを覚えています
(停車駅では、朝から夜までと、夏祭り以上です)。
新幹線100系と同じ塗装で、2階建て車両があることから、
あまり詳しくない人は、「御殿場線に新幹線が走るようになった」
と言っていたものです。



2階建てが2両もついています。1階と2階をつなぐ大胆な連続窓が特徴的。
富士山トレイン371号、実家より。


運行開始時、私は中学から高校にあがる時期でした。
ありがたいことに、親が運行開始日1ヶ月前に、
プラチナチケットをゲットしてきてくれました。
当日、学校が午前中で終わってから荷物を家に置き、
屋台が並んで歩行者天国になった駅前通りを抜けて、
友人と一緒に午後の列車(あさぎり6号~7号)に乗って新宿を往復しました。
ゆったりとした座席に座り、大きな窓や2階建て車両から見る沿線の風景は、
従来までのローカル列車とはまったく違うものでした。

 
普通車客室。最前部と最後部からは、運転台を通じて展望が開けます。特急あさぎり号にて。


特急「あさぎり」で乗る機会はそれほど多くなかったものの、
1991年に亡くなる直前の祖父と乗ったり、
現在も存命の祖母と一緒に東京に行ったりしたときに使ったりして、
思い出深いものです。
高校と大学の初めごろは御殿場線で通学していましたので、毎日見かけましたし、
時間がないときは310円払って、「あさぎり」の自由席に乗ることも。
また、静岡市や愛知県在住だったときには、
「あさぎり」の間合いで、三島~浜松間で朝晩に使われていた「ホームライナー」
(普通乗車券プラス乗車整理券310円で乗れる快速)で、
東海道線上で乗っていました。
通学や出勤、家族の待つ家への帰省などで、
渡仏前の数年間はほぼ1週間に1~2回は利用していたことになります。



それから20年間以上走り続けた「あさぎり」の371系ですが、
バブルの崩壊、廉価な高速バスの台頭、
沼津や裾野からでは乗り換えを伴っても新幹線のが早く、
料金はあまり変わらないこと、
さらには小田急とJR東海の2社乗り入れによる営業や販売の煩雑さ
(全国販売である通常のJRの特急や急行と違い、
限られた地域でしか指定券を買うことができなかったので、
鉄道に詳しい人や旅行業の方であってもなじみがうすい)
などといった理由が考えられ、その結果か、利用客は減少を続けました。
ついに平成24(2012)年3月には運転区間を小田急新宿~御殿場に短縮、
車両もシンプルな小田急60000形に変更されてしまいました。


あさぎり引退直前のある日、関東地方に降った数年来の大雪で、
乗ってきた「あさぎり2号」は松田駅で運転打ち切りでした。
(この日の仕事は小田原でしたので、
予定通りそのまま小田急線小田原方面に乗り換え、
事なきを得ました)


「あさぎり」から引退し、371系は、数ヶ月ごとに、
思い出したように1日だけ臨時列車として走る以外は、
沼津の車庫(沼津運輸区)でひっそりと余生を送っていたようです。
私はフランスにいますが、思い入れのある車両だけあり、
沼津運輸区と371系を特集している方のブログで、
その観察日記を見ていました。

そんなときに、富士山の世界遺産登録が決まり、
さらに「富士山トレイン371」の運転が発表されました。
今回は単発ではなく、数日間の運転です。
日本帰省中、ちょうど運転日にあわせて名古屋で用事があることもあり、
フランスからJR西日本のe5489サービスを使い、
オンラインで早速グリーン車を予約してしまいました。



現在では普通電車しか往来しない実家前の線路ですが、
今日は以前と同様、371系が通過していきます。


本日8月4日、富士山トレイン371号、
始発駅の御殿場より4号車2階のグリーン車に乗り込みました。
2両の2階建て車両の2階に合計60席あるグリーン車は始発時点でほぼ満席。



富士山や御殿場観光をした団体のお客さんと、
鉄道ファンとおぼしき個人客がほぼ半分ずつ。
「あさぎり」末期の数年間に見ることのできなかった、
観光列車にふさわしいにぎやかな車内でした。



現在の「あさぎり」号、小田急60000形「MSE」と並びます。


方向幕は「臨時」


16時54分、御殿場駅を発車です。

時刻表の上では、御殿場線内の停車駅は岩波のみとなっていますが、
富士岡と裾野でお客さんの乗り降りができない「運転停車」を行い、
反対列車の待ち合わせを行いました。
特急時代とは違って、のろのろと進んでいきます。


沼津にて。

沼津で小休止の後、東海道本線を進んでいきます。
ここから先は、現役時代にグリーン車で乗ることはできなく、
今回の楽しみでした
(「ホームライナー」ではグリーン車に着席不可でした)。
清水と静岡では団体が降りていき、車内はひっそりとしてきます。
そこから先も、前後を走る普通列車のダイヤに挟まれているのか、
ゆっくりとした足取りで進んでいきます。
すっかり暗くなって、終点の浜松駅には、19時49分に到着です。
静岡県を東の端から西の端まで約3時間。
静岡県の東西の長さを改めて実感しつつ、
グリーン車で車窓を見ながら過ごす時間はあっという間に終わってしまいました。


グリーン車客室。特急あさぎり号にて。


今回の運転は富士山への観光列車としての試験的な運行なのでしょうか。
また、近頃、愛知県や岐阜県の東海道線や中央西線でも371系の試運転が行われたようです。
371系は予備車もなく毎日「あさぎり」「ホームライナー」で
一日1000km近く走る運用21年間続けてきました。車齢は今年で22年を超えました。
ハードな運用で痛みも見られますが、
末永くそのままの姿で今回のような観光列車として余生を過ごし、
私たちを楽しませてくれることを願います。
フランクラン・ルーズヴェルト駅 (Franklin D. Roosevelt)は、
シャンゼリゼ大通り (avenue des Champs-Elysées) と
フランクラン・D・ルーズベルト大通り (avenue Franklin-D.-Roosevelt)の交わる地下にあり、
1号線と9号線が乗り入れています。
アメリカ大統領フランクリン・デラノ・ルーズヴェルトの名前を持つ大通りより命名された駅名ですが、
フランス語での発音をカタカナ表記すると、
ファーストネームの部分はフランス語風に「フランクラン」となり、
ファミリーネームの部分は英語風に「ルーズヴェルト」となります。

同じ駅ですが、1号線と9号線のホームは200mほど離れており、
デザインも異なります。

まず、シャンゼリゼ大通りの真下に位置する1号線側です。


こちらは、2012年に行われた1号線の自動運転化に伴うホームドアの設置に合わせて、
改装が行われました。
金色の壁に茶色や黒のアクセントがあしらわれており、天井の照明も傘のついた凝ったものです。
ホームドアも金属の地色丸出しではなく、黒に塗装されています。
これにより、白い壁と蛍光灯という組み合わせの多いメトロのホームの中では異彩を放っています。


駅名票も、アルファベットの他、日本文字を含む5つの文字で示されています。


一方、9号線側はrond-point des Champs-Elyséesをはさんで反対側にある、
モンテーニュ大通り (avenue Montaigne) の地下にあります。


駅名票がやはり特徴的です。

こちらのホームでは、現在、LED(発光ダイオード)照明が全面的に使用されています。
ホームにおけるLED照明の全面使用は、パリのメトロでは初となります。



これを記念して、2013年6月~7月現在、LED照明についての展示も行われています。
LED照明の利点やRATPの取り組みがわかりやすく説明されています。

世界中でLED照明の実用化が軌道に乗ってきており、
日本の大都市圏の駅などではかなり進んでいる印象がありますが、
パリのメトロの駅でも、これから2017年にかけて、LEDに置き換えられていくそうです。
ぱっと見た印象では、通常の蛍光灯と変わるところはありませんが、
LEDの特徴である長寿命や低消費電力による省エネが期待できますね。
メトロのMF01系電車(MF2000系とも)です。



5両編成、3扉です。前面にLEDによる行き先表示がされます。

2001年にRATP(パリ交通公団)より発注され、
納入は2008年より現在まで続きます。
製造元はアレバ社 (Areva)、アルストム社 (Alstom)、
ボンバルディア・トランスポーテーション社 (Bombardier)、
その他数社による共同製造(車内のプレートは上記3社を掲載)。

2013年6月現在、2号線はすべてこの車両、
5号線は数編成を残して旧型を置き換えており、
この置き換え完了後には、
9号線の旧型MF67系を置き換えるべく投入されます。


車内に入ってみましょう。


ドアは開閉時ともに自動です。両開きの大きなプラグドア(戸袋なし)です。
ドア前に3本に分かれたスタンションポールが立っており、
多くの人がつかまることができるようになっています。


ドア間には、4人がけのボックスと2人がけのボックスが千鳥配置になっています。
窓のサイズは、座っている人の肘の部分から立っている人の頭の高さまである大きなもので、開放的です。
JR東海の在来線ワイドビュー特急なみです。
2号線、5号線ともに高架上を走る区間がありますので、うれしいですね。




それぞれ4人がけ、2人がけボックスです。
座面や背もたれにはクッションやスプリングが入っておらず、
硬いですが、台車のサスペンションがしっかり効いていることや、
乗車時間を考えればあまり苦になりません。


ボックス背面には、補助イスがあります。


貫通路脇は2人(3人?)がけのロングシートとなっています。
背もたれが切り立っており、すわり心地はあまりよくありません。
着席人数を増やすための補助イス程度でしょうか。


最近のパリのメトロの車両は貫通路が設けられています。MF 01系も例外ではありません。
車両間で乗客が行き来できるようにして、車両ごとの混雑を均等にする役割があります。
東京メトロ6000系(更新前。千代田線~JR常磐線各停~小田急線)のような、広い貫通路になっています。

貫通路の部分にも立つことができます。


ドア上には、LED(発光ダイオード)による自動旅客案内装置が組み込まれています。
次駅または停車中の駅は点滅、これから停車する駅は常点灯となっています。
その他に、次駅到着直前に自動放送による駅名案内があります。
スピーカーはドア脇にあります。


ドアが閉まる際には、プーという電子音のブザーのほかに、
頭上の赤いランプも点滅し、注意を促します。




天井に電球色の蛍光灯が半間接照明として組み込まれ、
なめらかな曲面に造形された天井とあいまって、
やわらかくあたたかな雰囲気があります。
画面手前の冷房装置が組み込まれている部分の天井には、
スポット照明が組み込まれています。


少々、車両のテクニカルな面を。


台車は空気ばね式のもので、
やわらかい乗り心地を実現しています。
集電は第三軌条方式で、台車の中央右寄りに集電靴が見られます。
運転台付き先頭車はモーターなしの付随車、
中間車3両がモーター付き(電動車)です。
IGBT素子を用いたVVVFインバータ制御装置によって、
誘導電動機の主電動機を制御しています。
起動時のうなり音も気にならなく、大変静かな印象です。

ところで、5号線、9号線向けにまだまだ増備が続きますが、
2013年6月の新製車から、外観の塗装が変更されました。

RATPの新型路線バスにも見られる配色で、
RATPのグリーンの他、
STIF(Syndicat des Transports d'Ile-de-France:イル・ド・フランス交通組合)
のシルバーグレーを配しています。


また会えました。3号線を走る、スーツケースの広告ラッピング車です。
前回はこちら

この写真を撮ったとき、
3号線で毎日通っている同行者が、
初めて見た、と言っていました。
それもそのはず。
こちらのサイトによれば、
http://www.symbioz.net/index.php?id=67
3号線には48編成のMF 67系が配置されているため、
単純に考えると、出会う確率は48分の1です。

夏至の6月21日は、フランスではFête de la Musique「音楽の祭典」の日です。
1982年以来、毎年行われています。
夕方から深夜にかけて、フランス各地の街中で、
屋内・屋外、プロ・アマ、規模の大小、ジャンルを問わずに演奏が行われます。
インターネットやフリーペーパーなどで、各都市で行われる演目を探すこともできます。

さて、毎年Fête de la Musiqueの日は、
一部の路線の一部の区間で終夜運転が行われます。
また、21日17時から翌22日7時まで、
Ile-de-France地域圏(≒パリ首都圏)の交通に3ユーロで乗り放題のスペシャルチケット、
Spécial Fête de la Musiqueも発売されます。


昨年のチケット


ブログ主も昨日、雰囲気を味わおうと、近所を散歩をしてみました。
今年は、定期券を持っているので、スペシャルチケットは購入せず。

マレ地区(Le Marais)のヴォージュ広場(Place des Vosges)周辺でも、
3件ほど屋外演奏が開かれていました。
同性愛の町らしく、ゲイ合唱団の演奏が行われていて、
聞き入ってしまいました。非常にレベルが高かったです。

22時から、ルーヴル美術館のピラミッド下でパリ管弦楽団の演奏が行われるとのこと、
もし入れたら、見てみようと思いましたが...

今までに見たことのないほどの列
(写真はこれでも先頭の方。まだまだまだまだ、この4~5倍ぐらいの列が続きます)
こりゃだめだ。

夏至の日が暮れ、暗くなってきました。
22時開演のはずですが、セキュリティーチェックが思ったように進まず、
まだ一時間は掛かるのではと思うほどです。



結局、いつ開演したのでしょうか。
列の後ろの方の人は聞くことができたのでしょうか。
ブログ主はガラスのピラミッドの外から会場を垣間見て、帰ってきました。

日が変わろうとしていましたが、今年は折りしも金曜日。
各地で重低音が響き、街に繰り出した人たちはまだ眠りません。
13号線から10号線に乗り換えようとして、13号線の電車を降りると、
同行者(日本からの旅行者)が、ここじゃないんじゃないの、と言いました。
でも、10号線に乗り換えられるので、確かにこの駅です。

乗り換え先、10号線のホームで見ると、駅名がなんか違う...



"DUROC"→"DU ROCK" !?


「ロック・イン・セーヌ」フェスティバル ("Rock in Seine") にちなんで、
「デュロック」(Duroc)駅が「ロックの」(Du rock)駅に*。
広告枠もロック・フェスティバルを盛り立てるものが入っています。



外国人観光客、迷うかも。
でも、遊び心が効いていて、思わずニヤけてしまいます。

* du は前置詞de +定冠詞le (英語のofthe )が縮約したもので、
du rockはDurocと発音が同じになります。