知人のカナダ人の話である。
カナダ・バンクーバー国際空港はリッチモンド市
にある。市内にあるフレーザー河は日本人の功績
を称えたストーリーがあった。
1896年(明治29年)に宮城県の「及川甚三郎」が単身
入国して漁師の修行をした。サケ漁などが盛んに行わ
れ日本人の町もできていた。
3年後日本に戻った。宮城県は当時貧しい生活であった。
そこで彼は82名の人を引き連れて密航を企てた。船の名
は「小安丸」といった。
カナダ政府は身柄を拘束したが「日本に帰っても貧しい
生活が待っている」日本に帰りたくないの交渉の後、漂流
してカナダに着いたとの解釈でフレーザー河のドン島を与
え移住を許可した。
彼は前から考えていた鮭のカンズメ工場を作り、事業
を大成功させ地元に貢献した。この話は 「新田二郎著」
で出版されている。
知人J氏の話だと密航を許した政府も寛大だが、だれも考え
つかなかった鮭のカンズメ工場の大成功は尊敬している。
J氏は初めて来日した時 「及川甚三郎」 の孫を宮城県
に訪ねていった。そこでTV局の通訳として働くことになる。
彼のホーム・タウンはバンクーバーから東へ500キロ離れた
アメリカの国境に近い小さな町である。小学生の頃日本人
の先生がいたと言った。
現在の彼は英語スクールを約15年間経営各方面で活躍、
市の公民館ではなくてはならない講師でフアンも多い。