【2年前の今日:平成19年4月10日】
1時間だけ、K島にいってくる(幼少期住んでいた地名)と言って、
きかなくなってきた父・・・
どうしても、外に出たがります。
しかし、
事故後、意識がもどった際、
今が、いつなのか、
ここがどこなのか、
自分の年齢さえ、30歳ちかく間違えてこたえるというくらい
記憶の後退がはげしく、
意識障害もひどくて、
それで、部屋中にカレンダーを
いくつも、いくつも、目に止まるところにおきました。
時計も、ふっと見た位置におきました。
混乱してしまっている頭の中が少しでも快復するようにと・・・
それでも、
現在地は、どうしても、理解できずにいました。
作話と現在地はリンクしていました。
そのとき執着してしまっていることと
現在地がリンクしてしまうのです。
どれだけ、話しても話しても理解できません。
それが障害だから、
しかたないのですが、
突然、
あなたの父親は、
こういう障害になりました。
と言われても、
そんなの、
簡単に受け入れることなど・・・
できませんでした。
慢心で走行してきた加害者。
父をこんなふうにしたのに。
それでも自分に非はないなんて・・・
加害者側が先に弁護士をたててくるなんて・・・
信じられないことばかりが続きました。
人間の醜さに直面し、
本当に、
なにもかもが嫌になります。
でも、この頃は、ただ必死で、、、
そんなことを感じる余裕もなく、
ただ、
流れ出ていってしまう
父の記憶を、
ひとつでも拾い上げようと
必死でした。