胸焼けが主訴の患者さんから考えられる疾患は。。。。
医療面接の授業でした。が傾聴するだけでなくまず考えられる原因や疾患がいくつか挙げらないと問診も長くなり、間違った鑑別にもなりかねません。
ので改めて一つづつ症状から考えられる疾患について勉強しなおしたいと思います(^^)
では胸焼けです。
まず胸焼けのする疾患をあげてみます。
1、逆流性食道炎・・・
①胸焼けでこれをまず疑う
②すっぱいものがこみ上げたり
③咳 のどの違和感 胸痛など
2、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・・・
①胃痛胃潰瘍は空腹 十二指腸潰瘍は食後(痛みがないケースもあるので注意)
②食欲不振
③吐き気 嘔吐
④膨満感
3、慢性胃炎・・・
①食欲不振
②食後吐き気常に胃に不快感がある
③胃もたれや食後の腹痛時に空腹時痛
4、過敏性腸症候群・・・
①便秘と下痢を繰り返す
5、胃酸過多・・・
①げっぷ多い
②空腹時胃痛
6、食道裂孔ヘルニア・・・
①上腹部痛
②げっぷ
③嘔吐
食道裂孔ヘルニアは逆流性食道炎を併発しやすいので同様の症状がでる。
7、胃がん・・・
初期は症状が出ないものが多いが
①胃や胸のもたれ感じ
②鳩尾の痛みや不快感
③吐き気やゲップ
④食欲不振
⑤軽い黒色便(出血による色の変化)
⑥体重減少(例えば半年で10%以上)
⑦貧血による倦怠感・息切れ・ふらつき
進行すると
嘔吐
消化不良による頑固な下痢や軟便
黒色便
吐血
血痰
下血
体重の急激な減少
息切れや動悸
不眠
口内炎や舌炎
味覚障害・口腔乾燥
腹水
骨折(骨に転移した場合)
黄疸(肝臓に転移した場合)
などもでてくる
胃炎など
←なかにはほとんど自覚症状のない場合もあるし、逆にNUDのように慢性症状あるけど胃粘膜に何もないものもある)
*表層性胃炎(胃粘膜表面で軽い炎症のある状態)、びらん性胃炎(炎症により胃粘膜表面がえぐれた状態)、萎縮性胃炎、肥厚性胃炎(胃粘膜表面が正常より厚く見える状態)などがある
などを考えて問診するとよいかと。
そして胃もたれと胸焼けの違いも確認!
胃もたれは胃が重い、むかつく、鈍痛
胸焼けはちりちりした痛みや締め付け
を言います。
胸焼けの原因は
①食べのみすぎ
②加齢や肥満による平滑筋の低下
③屈んだり寝転んだりといった姿勢
④ストレスによる自律神経の乱れ
⑤ピロリ菌
⑥腹部のしめつけ
対処法
①規則正しい食事
②食後休む
③ピロリ退治
④牛乳で胃酸を抑える
⑤唾液をだすためにガムをかむ
⑥お腹をしめつけない
⑦寝るときの姿勢を真横にしない
治療はきちんとした鑑別ありきですね、何か付け足しがあれば教えてくださいね!