少子化を生き抜く賃貸経営裏技集 -3ページ目

少子化を生き抜く賃貸経営裏技集

現役不動産屋で現役大家だからわかる賃貸経営テクニック

2か月分の礼金をもらうために2ヶ月以上の空室を出してませんか?


礼金は大家さんにとって大変ありがたい収入です。ですが、あえて礼金を取らない方が収益向上になることも多々あります。


"駅から近い物件""新築物件"などの大きな売りが無いのなら、金額面で他の物件との差別化を検討しなければいけません。そこで、一番簡単でかつ最も効果的な方法が、この「礼金をなくす」もしくは「礼金を減額する」なのです。


"礼金"という制度に疑問を感じている人たちが増えています


私の会社では、外国人入居者の対応をすることがよくありますが、彼らは決まって「礼金ってなんですか?」と質問してきます。この問いに納得のいく説明ができる人って居るのでしょうか?私は「家賃の一部です」と答えるのが精一杯です。すると礼金=前家賃だと勘違いし「じゃ月々の家賃からその分安くなるのですか?」と聞かれます。


私は「…いや月々の家賃とは別の家賃です…」と答えます。こうなってくると、外国人だと思って騙そうとしているのか?と私が疑われてしまう事さえありました。


しかし客観的に考えてみると、この外国人の言い分はもっともです。そして現代では外国人のみならず、日本人でも同様の考えを持っている人が増えています。


そもそもこの"礼金"とは、終戦直後、街が焼け野原だった頃、家を失い途方に暮れていた人たちに対し、住まいを提供した大家さんへお礼の気持ちを示したのがはじまり。それが現代においても惰性で続いているのです。(普通に考えれば、入居者にお礼をするのは大家さん側では?)


このように今の時代に全く合っていない礼金による収入には重きをおかず、賃貸経営はあくまで家賃収入が基本だと認識するべきなのです。

更新料は「百害あって一利なし!」


これが私の考えです。


一般的には賃貸の契約期間は2年間で、契約満了の数ヶ月前になると入居者に更新の意思を確認し、更新であれば更新料として新賃料の1ヶ月分をいただきます。しかし、これが長期間の空室を生む原因だと私は考えています。


何故なら、入居者に更新の意思確認をするということは、大家さん自らが、引越しを促がすことになるからです。


私のところにやってくるお客さんから「更新だからそれまでに部屋を探さないといけないんです・・」とよく言われます。


「更新をきっかけに引越しをしよう」とか、「もっと安くて良い部屋を探そう」


と、入居者が考えても不思議ではありません。今は最新設備の整った安い物件も増えていますから。もちろん次の入居者が簡単に見つかるほど景気がよい世の中なら話は別ですが、この不況下、見つからないとなると結局は家賃を下げるか、リフォームなどをする必要があり、どの道収益を圧迫することになります。


そこで私は、

一度入居してくれた方には、長く住んでもらう方が得策ですよ!

と言いたいのです。


私が持っている物件の場合、更新料を取らないどころか自動更新にしています。入居者に引越ししようという考えを持って欲しくないからです。 月日が経てば物件は古くなります。退室の度に家賃を下げる必要があるくらいなら、今住んでいる入居者に出来るだけ長く、現状家賃を払っていただく方がありがたいのです。


(ただし、更新という概念はもっています。 時には出て行ってもらいたい入居者もいますし、今後景気がよくなり、賃料を値上げしたい時のことを考えると必要だからです)


いきなり更新料廃止は無理だとしても、更新時期に解約の申し出があった場合「更新料はいりませんから延長しませんか?」と持ちかけるくらいの考えが無ければいけません。 賃料を値下げして延長してもらっても、収支的にはプラスになることも多いはずです。

不動産業者が「広告料」と呼ぶ理由


では不動産業者はなぜ、事実上の仲介手数料を「広告料」と呼ぶのでしょう。その答えは「広告料」と名目を変えることで違法性を回避するためです。


不動産業者が入居者との契約が成立する際に得る報酬は、


① 大家さんからもらう「広告料」
② 入居者さんからもらう「仲介手数料」


となります。この図式では両方から家賃1ヶ月分の「報酬」を得ることになります。しかし法律では、ハッキリと【手数料の上限は賃料の1ヶ月分まで】と定められています。


そこで不動産業者は違法性を回避するため、片方の名目を仲介手数料ではなく「広告料」とするのです。これで「手数料は一か月分しかもらってませんが・何か?」と開き直れます。こんな笑い話のようなことが現実に起こっています。


更に、広告料という名称を使えば、法律上、額の上限が定められていないので、2ヶ月分・3ヶ月分と増やすことも可能となり、空室で困っている大家さんの弱みに益々付け込めるという、なんとも姑息な手段を取るのですが、それでも彼らは法律を犯しているわけではありません。


ここで大家さんの中には


「だったら法改正しろ!」「行政がだらしない!」


と思われる方もいるかもしれませんが、それはあまりにも安直な考えです。こういった構造を理解せずに市場を成立させてしまっている我々大家さん側にも、大きな責任があるというのが私の考えです。


原点に返りましょう。

大家さんの目的は利益です。利益を上げるためにお金を投資するのです。知らない内に不動産業者の利益を最優先させていては本末転倒です。


では、大家さんの取るべきオプションを以下に箇条書きします。


① 私(大家)が仲介手数料を払うから、入居者からは取るな
② 入居者から手数料をとり、私からは取るな
③ 私と入居者で仲介手数料をそれぞれ半分にしろ
④ 私が広告料もはらうし、入居者からも仲介手数料を取ってもよい


以上の中から、「大家さん」自身で何が最も有益であるかを判断し、不動産業者に提示しましょう。


※そもそも、広告料や仲介手数料が1ヶ月分ということ自体に何も根拠はないということも覚えておきましょう。


後は、お持ちの物件の商品力を見極め、自らが戦略を立てるのです。

PS

私が所有している物件で、先日契約をしたのですが、最終的に広告料を半分にしました。業者の社名は伏せますが、誰もが知っている大手です。不動産業者も最初は「そんなこと出来ません」「前例にありません」という姿勢でしたが、前述したような事実を元に交渉した所、呑むしかないと思ったようです。やはりどこか後ろめたい気持ちは持っているのでしょう。