その輝かしい実績から、現代日本の偉大な経営者の一人に数えられる稲盛和夫。しかし彼はもともと技術者であり、経営に関しては全くの素人でした。
大企業・京セラの前身となる京都セラミックを創業した当初、社員はたった8人。全員がお互いの人格も能力もよく理解し合える規模でした。
それが10年後には株式上場。組織の規模が大きくなるにつれて、当然、経営も複雑化していきます。
必ずしも経営の専門家ではなかった稲盛は、一見複雑に見える諸問題をシンプルに捉え直すことで、巨大な組織の舵取りを見事に成功させました。
そこには、どんなに複雑な構造をもつ機械でも、結局は一つ一つのシンプルなパーツが組み合わさったものであるという技術者らしい視点がありました。
大きな問題に遭遇したとき、とても解決不能に見えることがあります。
しかし、落ち着いてよく観察すると、じつは問題の本質は意外と単純なところにあったりするものです。
具体的な解決の糸口は、その問題の内容によって異なりますが、すべての問題に共通する解決策として稲盛が挙げているのが「原理原則」に徹するということです。
稲盛の言う「原理原則」とは、企業理念に則しているか、人として正しい選択をしているか、というような、いわば極めてシンプルで当たり前のことでもあります。
その「原理原則」からズレていないのであれば、解決が難しそうに見える問題もいずれ氷解していくというのが、稲盛自身が実際に体験してきた「事実」であり、その実体験に基づく強い信念でもありました。
複雑で大きな問題に押しつぶされそうになっている時、その問題に引きずられるのではなく、まずは原理原則を思い出し、静かに自らの心を見つめてみてはいかがでしょう。
そうして心を落ち着けたうえで問題に対峙すると、意外とシンプルな解決策が見えてきたりするものです。
画数が多くて難しそうに見える漢字も、よく見ると意外とよく知られた部首の集まりであるということは、アクティブ・ブレイン・セミナー修了者には自明のことではないでしょうか。
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□書籍のご紹介
『生き方』- 人間として一番大切なこと
稲盛和夫著/サンマーク出版
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