ケネディ第35代アメリカ大統領は、なぜ尊敬する日本人としてその名を挙げるほど上杉鷹山のことを知っていたのでしょう。
それは彼が『Representative Men of Japan』(『代表的日本人』内村鑑三著)を読んでいたからであると考えられます。
本メルマガ「西郷隆盛編1」でも述べたように、内村は英文で書いた同著で、西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮の5人を世界に誇れる「代表的日本人」として取り上げています。
クリスチャンとして、神の国の到来を真剣に待ち臨んでいた内村は、それをもたらす救世主を「真のサムライ」になぞらえているような表現があります。
「真のサムライが、「敗者をいたわり、おごるものを砕き」、「平和の律法を築く」ために、復権する日を心から望むものであります。」(『代表的日本人』内村鑑三 著)
さらにその「真のサムライ」に鷹山のイメージを重ねつつ、彼が瀕死の状況から復活へと導いた米沢藩を、聖書に予言された神の王国に「よく似た所」として紹介しています。
上記の引用文は、次のように続きます。
「ところで、そのような王国の到来を待つ間は、それとよく似た王国が、この水陸からなる地球上の、しかも異教国の日本に、かつて実現した話をして、気持ちを明るくもとうではありませんか。
「学問」のいまだ西洋から伝わる前、すでにこの国には、平和の道を知り、独自の「人の道」が実践され、そのために「死を覚悟した勇士」がいたのであります。」(同)
一時は、藩籍を返上しようとさえ願い出るほど財政が逼迫した状況にあった米沢藩を、鷹山はどのようにして建て直したのでしょうか。
鷹山がもたらした藩財政の健全化は、日本史に残る偉大な業績ではありますが、彼が本当に目指していたものは、もっと別のところにありました。
「改革の真の目的は、藩の帳簿に出ている赤字を克服することではなく、人々の心に生じている赤字を克服することだ。」(『「人望力」の条件』童門冬二 著)
鷹山がどのように陽転思考を駆使して難関を乗り越えたのか、次回以降、具体的に紹介していきましょう。
┌──────────┤書籍のご紹介├┐
□『代表的日本人』 内村鑑三著
□『「人望力」の条件』
歴史人物に学ぶ「なぜ人がついていくか」
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