「5文型」は生きた化石? | アクティブ学び舎のブログ

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学習塾「アクティブ学び舎」のブログです。代表吉村が、「アクティブ学び舎」や「学習塾」等について、語っていきます。

いよいよ連休ですね!5月3日~6日は休塾となりますので、ご注意を。(5月3日、5月5日は自習可能)

 

塾と自宅が近いこともあり、たとえ休塾であっても、ついつい塾には来てしまいます。 別に「仕事中毒」というわけではないですよ。塾で常に仕事をしているとは限りませんし(笑) しかし、5月4日は塾から離れて、映画でも観に行こうかなと考えています。そういうのも必要ですね。(映画はまたまた「グレイテスト・ショーマン」?)

 

休塾日であっても、完全休塾でなければ、自習に来てくれる生徒はけっこういます。(完全休塾=塾が閉まっている) 今年は中1生(数名)の熱心さが目立ちます。まだ学校で習っている事項は少ないと思いますが、それにもかかわらず塾に来て必死で勉強している姿には感心せざるを得ません。まだ習っていない範囲も予習としてがんばっているようです。ちなみに中1クラスは現在10名。満席(定員)まであと2名です。とても良い雰囲気のクラスですよ(女子が多い)。

 

 

前回のブログに引き続き、英語ネタになりますが、そこは諦めてください(笑) 今回は、最近入手した英語関連本を少し紹介させていただきます。

 

画像、赤と青のものは世界で最も使われている英文法書「Grammar in Use」(今頃買ったのかよ!と笑われそうですね) これ以外にアメリカ英語版も塾に置いてあります。右上は、明治の天才齋藤秀三郎氏の有名本。この書こそが「日本式英文法」の原点とも言われています。右下は「5文型」の基礎を築いたとされていますOnions氏の英文法書のペーパーバック。左下は、お気に入りYouTuberであるジュンさんが最近出版された英会話本です。どの本も興味深いものばかり。英語の研究は今後もどんどん続けていきたいと思います。(英語系YouTubeも含め) 

 

 

【英語コラム】

先ほど触れた5文型について少し。 日本では「5文型」があたかも英語の常識のように教えられています。なかには、「英語の文は全て5つに分類出来る」などと公言する指導者もいます。もちろん、そんなことはあり得ません。分類出来ない文はいくらでもありますから(笑) 分類方法そのものも実は何種類もあり、「5文型」はそのうちの単なるひとつに過ぎません。しかも、今では日本でしか学習されていない化石のような分類法なのです。(韓国では少し前まで学習さえていたようです) もちろん、日本国内においても、例えば「ジーニアス英和辞典」のように7文型を紹介する書も見られます。ちなみに、ネイティブスピーカーは基本的に「5文型」の存在すら知りませんよ。

 

5文型については諸説ありますが、一般的には、上記で挙げたOninons氏による「An Advanced English Syntax(1904)」が原点だとされているようです。その後、Oninons氏→細江逸記氏の流れで日本で定着してきたとされています。不思議なのは、それほど一般的でない5文型を金科玉条の如く守り続けている日本の英語教育です。それを「英語の常識」と思い込んだまま、ここまで来たようにも思えますね。あるいは、日本人の英文理解に役に立つと考え、変えずにここまで来たという見方も出来ますか。(確かに、それは一理あります) 私自身、別に5文型を否定しているのではなく、それを絶対的なもののように教えることに違和感を感じているだけですが。

 

それはともかく、学校では5文型を扱いますから、塾でやらないわけにもいきません。しかし、もちろん「普通の授業」をするわけがないです(笑) 高1英語クラスの文型導入授業では、Oninons氏の資料も配って5文型の歴史から入り、主に、第1~3文型とされる3種の型について説明してみました。普通、高校生が目にすることの無い文献です(笑) 個人的に、SVCの説明で、S=Cというのは少し乱暴だと思っています。詳しくはここで書きませんが。※ちなみに、Onions氏「Complement(補語)」という語句を用いていないようです。

 

実は、5文型に限らず、「日本では当たり前とされている英語の常識が、日本以外では一般的でない」という事項は数多く存在しています。不定詞の3用法もなどもその類いだと思います。今後、機会を見て、そういう内容にも触れていきたいと思います。