睡眠障害は乳癌リスクだけでなく前立腺癌リスクにも関連 | アクティブエイジング アンチエイジング

[睡眠障害が前立腺癌リスクに関連]

(HealthDay News  2013年5月7日)


睡眠障害が男性の前立腺癌リスクを増大させる可能性が、新たな研究で示唆
された。
研究著者であるアイスランド大学のLara Sigurdardottir氏によると、「前立腺
癌は男性にとって公衆衛生の主な懸念事項の1つで、睡眠障害は非常によく
みられる障害。さらに詳しい研究によって今回の結果が裏付けられれば、
前立腺癌リスク低減のための介入措置として、睡眠が標的となる可能性が
ある」と、述べている。


「Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention」5月号に掲載された
今回の研究は、アイスランドの67~96歳の男性約2,100人を対象に実施された
もので、眠るために薬を飲んでいるか、なかなか寝つくことができないか、
夜中や早朝に目が覚めた後に眠れなくなるなどの状態があるか質問した。
その結果、14.4%に重症または極めて重症の睡眠障害が認められた。
研究開始時点で前立腺癌のある男性はいなかったが、5年の追跡期間中に
6.4%が前立腺癌と診断された。

年齢調整後、睡眠障害のある男性が前立腺癌を発症する確率は、睡眠障害の
ない男性の1.6~2.1倍だったと、研究グループは結論付けている。
睡眠障害が重症であるほどリスクも高かった。
この関連は、前立腺癌全体よりも進行前立腺癌で強く認められ、極めて重症の
睡眠障害のある男性は、進行前立腺癌リスクが3倍であることが示された。


「睡眠障害は現代社会では実によくみられるものであり、健康に有害な影響を
及ぼしうる。睡眠障害のある女性は乳癌リスクが高いという一貫した報告が
あるが、前立腺癌に睡眠障害が関与する可能性についてはわかっていることが
少ない」と、Sigurdardottir 氏は述べている。

今回の知見をさらに大規模かつ長期の研究で裏付ける必要があると、同氏は
付け加えている。



なお、今回の研究では睡眠障害と前立腺癌の間に関連がある可能性が認め
られたが、因果関係は明らかにされていない。




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