[食事でのビタミンAおよびC不足は喘息リスクと関連]
(HealthDay News 2009年4月16日)
食事で抗酸化物質のビタミンAやCを十分に摂取していない人は、喘息
リスクが増大する可能性のあることが、英国の研究者らによって示された。
英ノッティンガム大学疫学・公衆衛生学のJo Leonardi-Bee博士らは、
1980~2007年に実施された40件の研究の集積結果をレビュー。
その結果、喘息患者は非患者に比べてビタミンAの食事摂取量が有意に少ない
ことが判明。
ビタミンAの平均摂取量は1日182 mgであり、1日の推奨摂取量の4分の1
から3分の1であった。
また、重症喘息患者は軽症喘息患者に比べて、ビタミンCの摂取量が有意に
少なかった(1日の推奨摂取量の約半分)。
血中ビタミンC濃度は低く、ビタミンCを含む食品の摂取量が少ない場合、
喘息リスクは12%増大していた。
ビタミンE摂取と喘息リスクとの関連性はなかったが、重症喘息患者の血中
ビタミンE濃度は軽症患者に比べてはるかに低く、摂取量は平均2mg/日で
あり、1日の推奨量よりも20%少なかった。
研究結果は、医学誌「Thorax(胸郭)」オンライン版に掲載された。
同氏らは「今回の知見で両者の因果関係が証明されたわけではないが、昨年
(2008年)発表された抗酸化物質と喘息リスクに関連性のないことを示した
研究に異論を唱えるものである。システマティック・レビューならびに
メタアナリシス(分析)では、ビタミンCやビタミンAの摂取量が少ない
場合、臨床的に関連する程度に常に喘息リスクと関連していることが
示された」と述べている。
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