[小学生から医薬品教育を]
(共同通信医療新世紀 2015年9月8日)
「交通ルールは小学生でもしっかり教わる。医薬品についても、正しい
使い方の基礎は小学生から身に付けさせたい」
こう話すのは斎藤百枝美・帝京大薬学部准教授だ。
同じ問題意識を持つ宮本法子・東京薬科大教授とともに、小学生向けの本
「くすりを使う時の12の約束」をまとめ、今年出版した。
義務教育での医薬品教育は、2012年度から全国の中学校で行われている。
だが「それでは遅い」と考える。
薬についての子ども向け出前授業を長く続けてきた経験などから「薬の
教育は、健康への良い習慣をつくる土台になる。時期は小学3~4年生が
望ましいのでは」と言う。
本の題名でもある12の約束は、
・薬を飲む量や時間を守る
・薬を誰かにあげたりもらったりしない
・コップ1杯の水かぬるま湯で飲む
・治ったと思っても勝手にやめない
など、基本的だが大切なこと。
内容は、斎藤さんが福島県立医大病院で薬剤師として働いていた1990年代に
病院内学級の子どもたち向けにフランスの教材を参考に自作したテキストが
基になっている。
今年8月上旬には、本の内容に沿って小学3~4年生向けの「わくわく
おくすり教室」を帝京大で開催した。
子どもと保護者の双方から好評を得たため、今後も開催することになったと
いう。
本は書店販売はしていない。
発行元の東京薬科大学出版会に申し込む。
http://www.47news.jp/feature/medical/2015/09/post-1358.html