[心臓の病気を予防するには若い時に何をしていればよいか?]
(MEDLEY 2015年11月4日)
<アメリカの研究チームが2,506人を分析>
心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患は、若い頃の生活習慣が影響しているかも
しれません。
今回の研究では、若い時の食事習慣が20年後の心臓の状態とどのような関連が
あるか検証しました。
<若い時の野菜とフルーツの摂取量と冠動脈の石灰化の関連を検証>
今回の研究は、1985年から1986年にアメリカの研究に参加した2,506人を
対象に野菜とフルーツの摂取量を調査し、20年後の心臓の状態との関連性を
検証しました。
心臓の状態について、今回は動脈硬化の指標である冠動脈(心臓の血管)の
石灰化を調査しました。
動脈硬化は、血管の壁にプラークと呼ばれる塊ができることで起きる病気
です。
さらに動脈硬化が進むと、血液に含まれるカルシウムがプラークに溜まる
現象(石灰化)が起きます。
石灰化は、画像検査でも判断することができ、今回の研究ではCT画像検査を
用いて、この石灰化を調査しました。
<若い時に野菜とフルーツを多く摂っていると冠動脈の石灰化が少ない>
以下の結果が得られました。
人口統計学および生活習慣の変数で調整すると、フルーツ/野菜の摂取量が
より多いことと冠動脈カルシウムの割合が低いことが関連していた:
フルーツ/野菜の摂取量が3分位のうち低い方から高い方にかけて、オッズ比
(95%信頼区間)=1.00(基準)、0.78(0.59-1.02)、0.74(0.56-0.99)、
pトレンド値<0.001。
若い時にフルーツと野菜を多く摂取していた人は、心臓の血管の石灰化が
少ないという結果でした。
健康的な食事習慣として、フルーツや野菜を多く摂ることもひとつの要素と
して考えても良いかもしれません。
もちろん、フルーツや野菜の摂りすぎで栄養バランスが崩れ、かえって有害に
なることも考えられるため、多いほど良いとは言えません。
バランスよく摂ることが重要です。
http://medley.life/news/item/56331d78e31c6104083ae6c1