歯周病で膵臓がんに? リスク2倍―欧米共同研究 | アクティブエイジング アンチエイジング
[歯周病で膵臓がんに? リスク2倍―欧米共同研究]

(あなたの健康百科  2013年12月25日)


口の中だけでなく、体のさまざまな病気に関係している歯周病。

新たに膵臓がんになる危険性を高める可能性が示された。

米ブラウン大学生物学のDominique S. Michaud氏ら欧米の共同研究
グループが国際医学誌「Gut」12月号に報告した論文によると、歯周病の
原因菌の1つに反応する抗体が多い、つまり感染していると、抗体が少ない
人に比べて膵臓がんになるリスクが2倍以上高かったという。



<膵臓がん早期発見の目印になるか>
Michaud氏らは、欧州で集められたがんと栄養に関する研究の参加者データの
うち、膵臓がんにかかった405人と膵臓がんにかかっていない416人に
ついて、口の中の細菌25種類に対する抗体の量(抗体価)を比べた。

その結果、歯周病の原因菌の1つである「ポルフィロモナス・ジンジバリス
ATTC 53978」に対する抗体が多い人(血液1ミリリットル中200ナノグラム
超)は、少ない人(同200ナノグラム以下)と比べて膵臓がんになるリスクが
2.14倍高かった。

一方、病気の原因とならない口の中の常在菌に対する抗体が多い人は、少ない
人と比べて膵がんリスクが45%低かった。


膵臓がんの早期発見につながる目印(バイオマーカー)はない。

そのことから、Michaud氏らは「口の中の細菌が膵臓がんの原因に直接影響
しているかどうか、またバイオマーカーになるのかどうかを検討する必要が
ある」としている。





http://kenko100.jp/articles/131225002754/