マッサージで痛み改善? 家庭で行える顎関節症の治療方法 | アクティブエイジング アンチエイジング
[マッサージで痛み改善? 家庭で行える顎関節症の治療方法について解説]

(MEDLEY  2016年3月26日)


顎関節症は、口が開かなくなったり、顎が痛くなるといった症状を伴う病気
です。
治療方法として様々な方法がありますが、今回は特に家庭でも行える治療
方法について解説します。



<顎関節症の治療方法、家庭でも行えるマッサージの効果とは?>
顎関節症は、口を開くとガリガリと音がなったり、顎が痛くて口が開けられ
ないといった症状が現れる病気です。

顎関節症の治療方法は、主にセルフケア、薬治療、マウスピース、物理療法、
手術など多岐にわたります。
重症度などによっても選択される治療方法は異なりますが、今回はこれらの
治療方法のうち、一度病院でしっかり指導してもらった後、適切に対応
できれば家庭でも行える治療方法(セルフケア)について解説します。


家庭で行える顎関節症の治療方法、セルフケアの中に、マッサージが
あります。
どのような方法で、効果は本当にあるのでしょうか?



<マッサージ>
専門家の指導の元、硬くなっている顎の筋肉をゆっくりマッサージします。
痛みがある場合はお勧めしません。

多くのホームページで、顎関節症のマッサージに効果があると記載されて
いますが、結論から言えば、文献上は「まだ効果があるかはわからない」と
いう表現が適切かと思います。
過去の研究では、効果があると結論付けているものもあれば、効果があるとは
言えないと結論づけているものもあるためです。

ただし、これは「行ってはいけない」というものではなく、専門家の指導の
元で適切な方法がとられれば考慮しても良い、くらいに考えておくのが良い
かもしれません。


それでは、家庭で行えるマッサージ以外の治療方法としては、どのような
方法があるのでしょうか?



<自宅でできる顎関節症の治療方法とは?>
セルフケアでマッサージ以外の方法としては、大きく分けて物理療法
(そのうち、簡単に家でできるもの)、運動療法、行動療法、その他が
あります。



<物理療法>
自宅で行える方法は、基本的に機械を使わずに行える方法になります
(病院では、レーザー治療や電気治療の機械があるため、自宅で行える方法と
は異なります)。

炎症が強い場合、また急性期では氷水の入った袋を当てて冷やすと、痛みが
少し和らぐことがあります。
ある程度痛みが治まってきたら、温熱療法として、蒸しタオルなどを患部に
あてることもあります。



<運動療法>
顎関節症を発症した初期では、痛くて口を開けられないこともありますし、
炎症を起こしているため無理やり開けることはお勧めできません。

しかし、痛みが和らいだら、少しずつ口を開ける練習をしないとさらに
硬くなってしまいます。
痛みが少し出るくらいの範囲で、口を開ける練習をしましょう。
その時、無理やりグイグイと開けても、悪化させるだけですので注意が必要
です。
また肩や首、顎のストレッチも行うと良いでしょう。
このような開口練習は、有効な方法として報告している研究もあります。
詳細な方法は、医師や専門家の指導の元で行う必要があります。



<行動療法>
顎関節症を発症する原因の1つとして、生活習慣が関係している可能性が
あります。
例えば、普段とっている姿勢や、普段左右どちらの歯で噛んでいることが
多いか、といった習慣です。
なかなか習慣的なものを見つけることは難しいですが、もし見つかった
場合は、できるだけその習慣に偏らないようにすることも1つの選択肢です。



<その他>
食事:食事は治療方法ではないですが、気をつけなければいけないことの
   1つです。
   口を大きく開けると痛みを伴うため、食べ物は小さく切り分け無理に
   口を開けないようにする必要があります。
   また、固いものを食べると歯や顎に負担がかかるため、急性期では
   できるだけ柔らかいものを食べるなど工夫が必要です。



これらの方法については、効果が示されている方法は非常に少なく、まだ
検証段階であるものもあります。
よく専門家の話を聞いて、その人にあった治療を選択することが大事です。






https://medley.life/news/item/56d7ca4f80058b11008b5921