YOMIURI ONLINE より
インスリン脳内では「悪役」
不足すると糖尿病につながるホルモン「インスリン」が、
脳内では老化の促進という“悪役”を演じていることが、米
ハーバード大の実験でわかった。
脳内でインスリンを働きにくくしたマウスは、通常のマウス
より18%も長生きした。
研究成果は米科学誌サイエンスに発表した。
インスリンは全身の細胞に作用して、栄養の利用などを制御
する。
田口明子研究員らは、細胞がインスリンを受け取る際に働く
たんぱく質を、脳内で半減させたマウスを遺伝子操作で作製。
マウスは太り気味だが糖尿病にはならず、936日間生存した。
通常のマウスは791日だった。
研究チームのM・ホワイト博士は「粗食や運動が長寿に良い
のは、血中のインスリン量を下げる効果があるからだろう」と
説明している。(ワシントン・増満浩志)
(2007年7月29日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070729-OYT8T00069.htm