さて。
イタリア留学
ラファエラです
イタリア国立大学への正規留学手続き、
大学生活、及び卒業記録のシリーズです
イタリア国立大学正規留学シリーズ
第1弾、大学システム編
第2弾、申請手続き編
- 渡航前
- 到着後
第3弾、大学生活編
第4弾、卒業論文編
第5弾、大学卒業編
第6弾、番外編
① 論文執筆の裏話 今ココ。
個人の経験をまとめた事項なので、
最新の情報は
各自でお調べ頂きますよう
お願い致します。
※論文制作中の巣参考文献は、この3倍ありました
イタリアの大学へ正規留学するには、
まず
東京イタリア文化会館
にお問い合わせ下さい。
下記情報は、
国立の教育機関に
外国人枠として正規入学する事を目的とした、
個人の経験による
入学手続きや大学生活のまとめ(2012年当時)です。
イタリア国立大学正規留学シリーズ
の番外編です。
実際の現場から見た
裏話、こぼれ話についてです。
●論文の内容と執筆言語
昨年、イタリアの国立大学を卒業しました。
3年制学部
(日本は4年制ですが、イタリアは3年制)を卒業するに当たり、
当然、卒業論文を執筆。
各大学、各学科、各教授の方針によって
どういう内容を何語で書くかは異なり、
経済学部、医学部、法学部、物理学部など
学部によっても指定内容は当然大きく変わります。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
例)
- 近代史のフェミニズムをイタリア語で執筆
- フランス文学の歴史をイタリア語とフランス語で執筆
- 中世中国史についてイタリア語と中国語で執筆
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など。
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●個人の例
自身の論文は
言語教育の歴史的、且つ社会的観点について、
全編イタリア語で執筆しました。
イタリアの大学卒業論文でも必須の内容は
- 目次
- 概要
- 本論
1章
2章
…以降、各自必要量に応じて様々
- 結論
- 参考文献、参考サイト一覧
- 謝辞(※)
※一般的に論文の冒頭、もしくは最後に盛り込む学生が多いけれど、必ずしも必須ではない。
個人としては
担当教授と話し合って
- 日本語要約(日本の家族親戚も理解出来る様に)
- 図式番号一覧(数学的図式が多い論文である為)
も加えました。
●卒業論文の苦労
【学術文法の壁】
参考文献も分析資料も
何十冊とあった上、
専門用語と学術文法が必要とされる論文は
日常生活での口語とは全く異なる為、
精神的な疲労が多く難しいものでした。
内容全てを外国語で書くという事は、
とても大変です。
それは自身が非母語話者という背景もありますが、
例えイタリア人学生でも
担当教授からの大幅な添削はよくある事です。
●「公に論文を発表する」という事象
学内講義授業の課題小論文(所謂、宿題)であれば
学生独りで書き上げ担当教授へ提出しますが、
卒業論文含め
学外へ公に発表する論文は、
完成前に
まず専門教授の目を通す事がほとんどではないでしょうか。
公に発表する、というのはつまり、
学生個人の論文であっても大学の名を背負う事になるので、
やはり専門家の意見や内容承認、添削が必要かと思います。
なので、いくら母語話者学生であっても、
言葉や慣用句の選択、文章の言い回しなど
専門家(教授)の承認を受ける事になります。
卒業論文は
毎章、
担当教授との話し合いで進めていきます。
外国人学生の身では、
教授へ添削提出する前に、
母語話者学生に
1度言語添削をしてもらうのも有りです。
(むしろ、友人の助けを借りる事を勧める)
卒業論文は教授の添削が必須で、
その他の学外論文としても
内容言語によって一概には言えませんが
非母語話者でありながら友人や教授の添削無しに
完全に独りで書き上げるのは、
かなり難しい、あまり現実的ではない、という印象です。
※個人の感想なので、国や大学、各個人によって異なります。