さて。
留学記、始めます。
ラファエラです
イタリア国立大学への正規留学手続き、
大学生活、及び卒業記録のシリーズです
イタリア国立大学正規留学シリーズ
第1弾、大学システム編
① 学士/修士/博士課程 今ココ。
第2弾、申請手続き編
- 渡航前
- 到着後
第3弾、大学生活編
第4弾、卒業論文編
第5弾、大学卒業編
先日無事に
イタリアの国立大学を卒業したラファエラですが、
実は当初の予定よりも
少し長く掛かってしまいました
① 大学の各過程
イタリアの大学は主に
3年制の学士課程(トリエンナーレ)、
2年制の修士課程(マジストラーレ)、
3年以上の博士課程(ドットラート)で構成されておりますが、
ラファエラが在籍していたのは
3年制学士課程(トリエンナーレ)でした。
②A 滞在許可の更新期限
外国人学生がこれらの過程に在籍する場合、
基本的に最長「+3年」の滞在許可が認可されます。
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例)
トリエンナーレ 3年+3年
マジストラーレ 2年+3年
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滞在許可の種類は『就学(ストゥーディオ)』であり、
就学滞在許可は
1年ごとに更新をしなければいけません。
※私立の語学学校であっても国立の教育機関であっても、同じく1年更新です。
毎年の更新では、
年度内で
最低何科目の試験に
合格しなければいけないという規定もあります。
②B 滞在許可の更新期限(例外)
体調不良の問題から
ラファエラは「+3年」の期限に間に合いませんでした。
けれど学部試験は全て合格しており
卒業論文だけがまだ途中の状態だったので、
大学事務と話し合った結果、
就学滞在許可の更新に必要な証明書を用意してもらえました。
ただし、
これはあくまでも例外措置であり、
「こうすればいつまでも滞在許可を更新出来る」
…という抜け道ではありません。
③ 試験方法
イタリアの大学では、
各試験、基本的に全て口頭試験です。
試験によっては、
筆記試験に合格してからでないと
口頭試験に進めない場合もあります。
そして口頭試問は、
公開処刑の如く
同じ教室内で順番を待つ
他学生達の目の前で行われます。
④ 出欠による試験方法の違い
イタリアの大学は、
体調、仕事など様々な理由によって
授業に出席せず自宅学習で試験に挑む事も可能です。
非通学(ノン・フレクェンテ)学生は、
通学(フレクェンテ)学生よりも
指定書籍が多かったり
小論文などの課題が増えますが、
試験の合格点数が
最低18点~最高30点という事には変わりません。
⑤ 各単位と試験の合格点数
毎学年60点ずつの単位が必要で、
3年制学士課程(トリエンナーレ)では合計180点(60×3学年)、
2年制修士課程(マジストラーレ)では合計120点(60×2学年)が
卒業に必要です。
各科目によって単位点が異なり、
その試験を合格して初めて単位点を獲得となります。
各試験の合格点数は最高30点、最低18点で、
日本の100点満点とは感覚が異なるので注意です。
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例)
歴史言語学(必修科目:9単位)、28点 9単位取得、28点獲得
記号論(自由選択科目:6単位)、24点 6単位取得、24点獲得
フランス語(選択必修科目:9単位)、17点 不合格
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こうしてトリエンナーレでは合計180単位、
マジストラーレでは合計120単位を取得します。
各試験の合格点数は
合計平均が最終卒業点数に影響します。
⑥ 卒業論文
卒業論文を作成するには、
自分で方向性を選んでから専門の教授に相談する、
もしくは指示を仰ぎたい教授に内容を選んでもらいます。
一般的に
学士課程(トリエンナーレ)は30~50ページ、
修士課程(マジストラーレ)は100~150ページが
必要ページ数と言われています。
⑦ 最終卒業点数
各課程全ての最高卒業点数は、110点。
特に優秀な成績を修めた学生には、
110点+賛辞(ローデ)という功績を授与されます。
最終点数は、
全試験の平均点から更に
「×11÷3」という計算を重ねた上で、
論文内容に対するボーナス点(最大7点)の有無で算出されます。
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例)
全試験の平均点28,86点×11÷3=105,82点
105,82点+0~7のボーナス点=最終卒業点数
※参考サイトはこちら。。
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こうして無事、
ラファエラもイタリアの大学を卒業致しました
数学的な言語学内容なので
図式も多く、
全85ページの論文になりました
次回からは、
渡航前の留学手続きや入学準備の回想録です。
長いシリーズになります