そろそろ今年も紅葉が見ごろかなあと、京都に行ってきました。行先は久しぶりの『金閣寺』です。ご存じのように金閣寺や竜安寺、仁和寺は、北山と呼ばれる京都北側のエリアにあります。このあたりは、四条河原町や京都駅などの中心部からバスを使わないとたどり着けない場所にあるため、中々足を運びにくいんです。
そして、地元民は億劫で足を運ばないためなのか、金閣寺の中に入ると聞こえてくる言葉はほとんど外国語でした。聞こえる順に順位をつけて行くと、中国語>韓国語>日本語>フランス語>英語=ドイツ語の並びになります。
そして、驚いたのが金閣寺の沿道に並ぶ売店の売り子のお姉さんや、バス停で観光客に乗り方を説明するボランティアさんが片言の中国語で対応されていたことでした。
『对面。二零二』 (バス停は向かい側、202番に乗ってね!)
関西に住み始めて数年たちますが、日本人が中国語を話している場所に立ち会えたのは初めてで、ちょっと感動しました。そして、ようやく日常会話なら話せるようになってきたので、中国語ボランティアをやってみたいなあとも思いました。これは、2020年の東京オリンピックまでの自分への課題です。
さて、今日は金閣寺はおまけで、本当は新しい中国茶のお店を開拓したくて、北山エリアに向かいました。目的地は金閣寺から徒歩二分とほど近い『ISO茶房』さんです。平日の昼間とあって他にはお客さんはいらっしゃらなくて、贅沢にもお店を独り占めしてしまいました。穏やかなお顔のご主人と、それだけでひと財産ありそうな茶道具の数々(大きな茶箪笥に茶壺がびっしり!)に、この店はただものじゃないなあとのっけから圧倒されます。
『どこでも好きなところにお座りください』と言っていただいたので、迷いなく特等席のテラス席を選びました。テラス席といえど、やはりそこは京都、個人のお店でもしっかり枯山水のお庭が作りこまれています。京都も北山エリアまでやってくると本当に静かで、小鳥のさえずりと、しゅんしゅんとお湯の湧く音しか聞こえません。贅沢な空間です。
今日頼んだのは『龍眼六季』という初めて聞くお茶でした。台湾の『四季春』という青茶に龍眼炭で香りを付けたお茶だそうです。『龍眼』というのもなじみがない名前ですが、たしか、アールグレーの香りづけに使った柑橘系の一種だったはずと調べてみたらありました。
数あるフレイバーティーのなかで一番よく知られているのが、このアールグレイです。名前の由来は、グレイ伯爵。1830年代に、イギリス使節団が中国から持ち帰った香り高い芳香茶葉を、当時の首相であるグレイ伯爵に献上。その茶葉がいたくお気に召したグレイ伯爵は、中国からレシピを教わり、イギリスで作らせました。出来上がったこのお茶は、伯爵の名をとり、アールグレイとなったのです。
この紅茶は、中国茶をベースにしたブレンド茶葉に、ベルガモットの香りをプラスしたもの。この独特のフレイバーは、中国の紅茶、ラプサンスーチョンの風味づけに用いられた龍眼の香りを真似たものです。中国からイギリスに渡ったラプサンスーチョンは大変な人気となり、当時の茶商たちは同じ味を再現しようとしましたが、その香りが龍眼だということには気づきませんでした。龍眼は中国特産の果物で、シトラス系の香りを有しています。それで、似たような香りを探した結果、龍眼の代わりとなったのがベルガモット。ベルガモットはミカン科のフルーツで、柑橘類特有の爽やかな香りがあります。
ラプサンスーチョン(正山小種)とは中国で一番歴史のある紅茶です。このお茶は、中国とイギリス間のアヘン戦争の引き金となったことでも有名です。昔は柑橘系の香りがついてたんですね!現代のラプサンスーチョンは松葉で焙煎されたちょっとスモーキーな風味のあるお茶ですのでこれは意外でした。
今日飲ませていただいた『龍眼六季』は、金色の水色で金木犀のような香りのする華やかなお茶でした。香りは凍頂烏龍茶に近い甘さがあるのですが、口に含むと最後に焙煎の香りがふわっと薫る、そんな奥行に魅了されました。
ISO茶房、久しぶりにいいお店を発見しました。飲んでみたいお茶も多く、図書館並みに並べられた中国茶の書籍にも興味津々です。次回は腰を据えてあれこれ飲み比べてみたいです!!
住所 :京都市北区衣笠北天神森町4-2
電話 :075-366-3636
営業時間 :10:00 ~ 19:00
定休日 :水曜日
HP :http://www.iso-sabo.com/


