父とのお別れ 7(タクシーで病院へ)
「結局うまく行くようになっている」
心の勉強をしている時
何度も聞いた言葉でした
本当にそうなりました
去年の春、父とこの世でのお別れをしました
これからしばらく
父とのことをお話ししようと思います
父とお花見に行こうと約束していた朝
救急隊の人から電話がありました。
「病院へ行くので後から来てください」
*ここまでは前回に詳しく書いています
家を出てなかなかタクシーを
見つけられなくて
病院の方面に歩いていました。
コンビニの前まで来た時
駐車場にタクシーが止まっていました。
運転手さんに声をかけました。
「休憩中ですか?
乗せてもらっても良いですか?」
病院までは車で15分くらいの距離です。
途中病院から電話がかかってきました。
病院の人:「後どのくらいで着きますか?」
私:「今〇〇の交差点です。」
病院の人:「先生に変わります。」
先生が出てきました。
私:「先生。すみません。嫌がって暴れているでしょう?ご迷惑おかけしてすみません。」
先生:「いえ。もう呼吸されていないので、治療をするならすぐに決断しないといけません。」
私:「!!」
びっくりして言葉が出ませんでした。
先生が状況を説明されました。
先生:「手術をしてもそのまま逝ってしまうかもしれません。手術が成功しても考えられるいちばん良い状態は人工呼吸器がついて意識がない状態です。」
父と話すことがもう出来ない。
目を合わせて笑うことが出来ない。
深刻な状況だとこの時やっと気がつきました。
悲しくてタクシーの中で
涙が止まりませんでした。
先生と話している途中で病院に到着しました。
救急の窓口に案内してもらいました。
電話を切った後先生が検査を
してくださっているとのことでした。
検査が終わるまで、先生と話すことも
父と会うことも出来ませんでした。
廊下の椅子に座って
ナースさんの手を握って
私:「今日お花見に行く予定だったんです。
明日だったら桜を見てからいけたのに。
どうして今日だったんだろう。」
「一人で救急車に乗るのは心細かったと思う。
一緒に乗ってあげたかった。」
心の声を出しまくってナースさんに
聞いてもらっていました。
それから父と会えるまで
長い時間がかかったように思います。
長くなったので
続きます。
★★★★
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