脱出したあとの苦しみは、モラハラを受けていた頃の苦痛とはまた違う。
とても異質な苦しみとなる。
モラハラ下ではそれこそ笑うことにすら注意せねばならない歪な環境だ。
常に気を張っていないと攻撃が始まるからだ。
しかしその過酷なモラハラ環境であっても、その環境なりの均衡が保たれていたりする。
脱出を果たすと、歪ながらも保たれていたパワーバランスの均衡が崩れるのだ。
今まで父親から攻撃されるお母さんを泣きながら庇っていたはずの息子が、モラハラ加害者と同じように母親を攻撃してきたりする。
娘であれば、過剰な見下し発言が出てくる。
本能的に恐怖を感じていた存在がいなくなり、長年母親を見下し虐げてきていたモラハラ加害者を模倣し、母親を意識的にも無意識的にも虐げてもよい存在だと認識しているから見下す。
つまりピラミッドの頂点にいる感覚になるのだ。
もちろん子どもたちはそんなことをしている意識は毛頭ない。
むしろ自分たちが1番母親を慕い想っているつもりだ。
実際に、母親なくしては生活していけないこともしっかり理解している。
がしかし。
母親は、子どものことを際限なく許す存在であると信じてやまない。
信頼しているのだ。
まるでモラハラ加害者のように。
何をしても壊れないと信じている。
ほとんどのケースで結婚から10年、15年が1番多いかな?
そのぐらいの年数が経っているために、子どものほとんどが思春期。
力でも勝てない。
私の場合で言うと。
娘は16歳、長男14歳、次男10歳であった。
モラハラ加害者という恐怖のストッパーが無くなった我が家は例に漏れずそれはもう凄かった。
娘は主に言葉での攻撃が酷く、男の見る目の無さや伴侶選びを失敗したのはお前やろなどと毎日のように言われた。
長男も同様。
さすがに10歳だから、次男は言わない。
私の決断で家族を崩壊させたと思い込んでいた私はとにかく子どもたちに申し訳ない気持ちが強く、ただひたすら子どもたちからの暴言を真正面から受け止めて、まさに日々が血だらけの状態だった。
新しい学校にもなじめなかった子どもたち。
そのことでも毎日のように
「お前が我慢すればあの家におれたんじゃ!」
「お前の我慢が足りひんせいで!」
と、モラハラ加害者と全く同じ口ぶりで私を責めた。
それは住む場所を変えただけの地獄のように思えた。
申し訳ない、申し訳ないと自分を責め続ける日々。
子どもたちからも入れ替わり立ち替わり責められる。
そしてモラハラ加害者からも
「子どもがかわいそうやろ!」などと、状況確認のために教えていたフリメにもメールが届いた。
救われるわけはないし、心が癒されるなんてもう未来永劫無いんだなと私は思ったよ。
外部からの責めが止んだとて、私が私を責めているんだからね。
不登校は続いた。
家の破壊も。
攻撃は止まなかった。
どうすれば、といつも悩んでた。
だけど嫌になったんだ。
攻撃受け続けて苦しむ時間に飽きたというか。
だってそうでしょう。
誰が悪いのかの犯人探ししたら犯人はモラハラ加害者やんか。
何をしてもあかん、と諦めた。
諦めない、とかやーめた、と。
どんな働きかけしたって子どもたちは不登校。
暴れることもやめないし、もうそれでええわって。
暴れるたび掃除してご飯作ってってしてたけど、暴れたものはそのままにしてご飯は作ったけど、もう声かけもやめた。言っても行かんもんは行かんのやし。
だからホステスしたんだよ。
攻撃されてる時間を金に換えてやるってね。
まー、忙しい。
朝からは自動車整備工場で働いて、その隙間に営業ラインもしないといけないし、帰ったらそっこーでシャワーして化粧して。
ホステスの仕事じゃない日は家で塾の先生して。
暴れるなら塾以外の時にしてーぐらいしか言うことが無くなった。
その間、娘とは殴り合いの喧嘩もあったし、死んだらぁ事件もあったし、いい母親?何それ?みたいな状況やったけど、息子はもうお手上げなら施設入れよ、ぐらいにドライになって、夜仕事も固定客がつき毎回同伴になった頃、なんでかみんなちゃんと学校に通って私に暴言吐かなくなってた。
娘も自分で進路を決めて自衛官になって巣立っていった。
肩透かしとはこのこと。
気付けば、パワーバランスなるものがあるとしたら私がその頂点にきたのだろうか。
わからない。
多分、私、共依存じゃなくなったんだよ。
一旦そうなるとさ、誰のことも怖くないの。
最近、娘に歩き方まで変わったと言われた。
堂々としてるそうだ。
ま、そうなるよね。
喧嘩上等、って気持ちなんだもん。
そしたら苦しみが無くなってた。
全く皆無じゃないよ。
悪夢でうなされることもある。
だけど、あーーー、家出てほんま良かった!としか思えなくなった。
そう思えるまでに3年かかった。
でもこれは必要経費みたく、17年かけて歪んだモノに3年かけたってこと。
だから脱出したことで一気に薔薇色生活、なんてことは無いでということを渡しておく。
これで躊躇してしまうとしたらとても残念だけど、共依存のその先の爽快さは言葉に表せないほどの気持ち良さだよ。
誰にも支配されないだけではなく、誰のことも支配しないでいられるんだからね。
とかく共依存の人は、物事を捻じ曲げ見たい物しか見ずしてでも、誰かの世話をする、境界線なく誰かの問題を解決しようする、誰かを支配コントロールすることにしがみついてしまうけれど、それから解き放たれた時にやっとしがみついていた自分が見えるシステムになっているので、どうにかそこに来れたらあとはエスカレーターで澄み渡った世界に届くと信じている。
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モラハラやDVにはめっぽう詳しいです。
反抗期や親子関係などにも強いです。
行政や警察などへの対応なども詳しいと思います。
脱出後の1番苦しい時にも是非使ってね。
私、それ経験してるからきっとあなたの気持ちに寄り添えるよ。
umechobin@yahoo.co.jp
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