今年を振り返れば…
今年を振り返れば、もちろん「色々なことがあった」と言わざるを得ないだろう。
年明け早々から年の瀬ギリギリまで、大きな事件続きだった気がする。
今年のACMでの10大ニュースを自分なりに決めるとしたら。
1位 コンテスト突然の中止(1月)
2位 33回コンテスト落選(12月)
3位 設計主任突然の交代(7月)
4位 パイロットの辞任(2月)
5位 桁試験でのの破損(6月)
6位 新入部員が大量に入ってきたこと(4月)
7位 代表選挙(5月)
8位 代替わり(9月)
9位 出場書類作成(10月)
10位 助成金とか勉強会とか…
という感じだろうか?
5位までが凄まじい。
何といっても、1位で始まり2位で終わった1年だったから1年中トラブル続きという感じがする。
どちらも部員の前で話す機会があったのだが、その時は感情を強く揺さぶられた。
コンテストが中止になった時の衝撃は今でも忘れられない。
当時、自分の目下の「夢」は、代表として部員を率いてコンテストに行くことだった。
それに、まだプラットホームに立った事のない部員にあの景色を何としてでも見せたいと思っていた。
作業場へ行くといつも真剣に飛行機作りをしている後輩たちを見て、あらゆることを犠牲にしてでも、絶対にプラットホームに上がらせてあげたいという気持ちが心の中に強くあった。
だから、突然夢が閉ざされてしまったようで…
春休み中はずっと、精神的に相当参っていた。人前では極力顔に出さないようにしていたが…
中止が決まった直後の部会では、「代表」として現状説明をして、みんなで話し合いながら今後の方針を探った。
でも、みんなが悲観的になっている中、トップに立つ人間が取り乱すわけにもいかず、泣くのをこらえて話した。
いつも部会では聴く人の表情を見て話すようにしているが、この時の部員の表情は一様に強張っていて、悲しそうで…
話す側としてはある種の恐怖さえ感じた。
一方、12月、コンテストの書類審査に落選した時は代表ではなく前代表として話す機会を現代表がくれた。
この時は当事者ではないが、OBとして、そして現役時代5号機のローンチに関わった立場として、コンテストに絶対出て欲しいという気持ちは変わらなかった。
そして何より、出れるものと信じていたからやはり落胆した。流石に、自分が泣きそうになるまではいかなかったが、みんなの前で話そうとして2月の部会にタイムスリップしたような感覚に襲われた。
全員の顔を見てまたも身震いがしたのだ。
一様に落胆していて、とてもではないが目を合わせられない。
代表も結果を読み上げるのに、必死に泣くのをこらえているように見受けられたし、設計主任の落胆の具合といったら見ていられなかった。
その後の忘年会はお通夜になるかと本気で思ったが、みんな気丈に振舞っていた。
少し安心したが、やはり不安も多い。
部屋に戻って一人になったら、色々なことを考えた。
ACMのこれから
次に引退する部員のこと
パイロットのこと
設計主任のこと
応援してくれた様々な人のこと
そして、
今まで迷惑をかけてきた両親に、せめて自分の打ち込んできた結果を見てもらおうと、琵琶湖に招待しようとしていたこと
不安と悔しさでまた泣きそうになってしまった。
夜も遅かったが、一人ではどうにもできなくて、こういう一連のことを一緒に引退した参謀Y氏にメールで打ち明けたら、怒られてしまった。
もうACMに関わるのは良くない。あとは現役の問題。
鳥人間のことは忘れて、何か新しいことを見つけろ。と。
これが自分の混乱により拍車をかけた。
自分は引退してからはそこまで深くかかわっていないと逆ギレした。
でも、数日をかけて冷静に考えたらその通りだ。
書類を出す時も付きっきりだったし、
勝手に合格祈願に行ったりして、
仕舞には絶対に受かると根拠もない精神論を吹聴したり
これはいい機会なのかもしれない。
今は全てを忘れようか…
しかし、代表になってから1日たりともACMのことを考えなかった日は無い。
だから忘れることは難しい。
でも、今日は大晦日。
「年忘れ」なんて言葉もあるから、ここで言いたいことを書いて、いや、「吐き出して」…
新年は自分を空っぽにして迎えようか。
もう、公式ホームページは新しいサイトに飛ぶようにしたし。
Toripediaも無期限休止にした。
とはいえ、やっぱり忘れることはできないだろう。
だから、
今はとにかく、ACMで突っ走っていた自分と決別したい。
ACMと一定の距離を置いて、新しい自分を探したい。
ACMと決別することが自分にとって次に進むこと、新しい夢を見つけることなのだ。
とはいえ、流石にテストフライトは見に行くだろう。
時間があれば琵琶湖にも行こうと思う。
何と言っても、琵琶湖は自分にとって特別な場所だから。
琵琶湖に行けば、かつての高揚感を味わえるからだろう。
でも、それら以外では距離を置きたい。
最後に、たった一つの私の究極的な願いを。
ACMが永遠に続くことを祈る。